美幸町の家 デシカの打ち合わせ

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積雪地らしく車からおりて雪や雨に当たることなく玄関までつながる屋根。デシカOA用のサイクロンフードが目立つ。

美幸町の家も終盤にはいり、大工工事はおわり設備設置工事にはいる。そんな中、ダイキンさんと現地で施工打ち合わせを行った。

一段高くなっている小部屋がデシカの配管だけのスペース空間。メンテナンスは床下で行う。

デシカホームエアーの本体はほぼ家の中央にあり、そこからダクトが廻りへ伸びてSA、RA口がある。デシカは極めて機外静圧が高く、圧損をあまり気にすることなく計画ができるが、空白の風量設定範囲があるのでそこは気をつける必要がある(とはいっても2台の使用時)。また本体のRAフィルターが無いのでRA口で確保することがいまだデメリット。そのためRA口は手が届く高さにする事が無難な計画となる。デシカは大洋側の冬期過乾燥地域で需要が高く、日本海側ではあまりご希望がないので、新潟県は年に数台しか需要がないそうである(メーカーの弁)。これでは販売していないのと同じであるので、この10年間バージョンアップはされていないと思う。逆に言えば大きな欠点がないので改訂版がないとも言える。

メカニカルでもあり木の雰囲気もある天蓋。ドライグリーンやちょっとした干し物などがその目的。

さて天蓋にもつり下げ用の金属が設置され、あとはスチール部分の色を白にすれば完成。「緑の家」ではスチールを使う時に黒色か白色かに分かれるが、圧倒的に白色が多い。これは階段の手すりなどでも使った時にわかるのであるが、しろ白色のほうが、空間が柔らかく感じるからである。

2021年竣工の「高岡赤祖父の家」のスチール手すり。

白いスチールは柔らかい室内空間が多い「緑の家」らしい。

ここから見ると普通のサイディングのようであるが、れっきとしたALCである。

また美幸町の家の特徴であるALCの外壁は、ここまで無難な感じになるのかというほど、落ち着いた印象となる。以前のALC外観は、ALC自体に深い彫り込みがあり、目地を覆い隠す感じであったが、この深い彫りに埃が積もらないようにできる限りフラットにしたいとのご希望で上のような無難なALCとなった。

2018年に竣工した「伊達の家」のALC外壁デザイン。外壁及びガラスの清掃はこちらの建て主さんが高所作業車をもっていらっしゃるので特に問題ないとのこと。

この外壁の埃の考えは原村の家のガルバリュームの外壁の選択時でも同じご要望があった。

わざわざ凹凸がないフラットなガルバニュームの外壁としているのは、蜘蛛などが巣をかけないようにするため(2023年竣工の原村の家)。

素材こそ全く違う外壁だが、共通点は建て主さんが建物造りとしては慣れていらっしゃる経験者であると言うこと。長く家のメンテナンスをされると、無難がよいと思うからなのだろう。

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