透湿防水シートの結論と配筋検査

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フラットべた基礎の配筋は楽々。

先日本所リバーサイドの基礎の配筋検査に伺った。いつもの「緑の家」のフラットべた基礎でとてもシンプルな配筋であるため、よほどのことがなければ短時間で検査は終わる(概ね1時間)。

スラブ筋のD13と基礎梁主筋のD16の混合されている部分のスラブ部分

住宅ではスラブシングル配筋特有の短辺方向と長辺方向の鉄筋が上下が逆になることもあるが、上の写真は縦横同じピッチに基礎梁をためのD16を配置してピッチが半分に見えているので事情がちがう。このスラブと同じ位置にいれる基礎梁には様々な考え方があると思うが、スラブ構造耐力計算は細い梁をつなぎ合わせる構造モデル化から始まっていることから、このような基礎梁も場所によっては可能だと判断している。

さて次の話題の透湿防水シート・・・

昨年から透湿防水シートについて少しマニアックになっている。再び30年経た外壁直下にはられているタイベックの実物を見る機会があった。

30年前の家の小屋裏に入る。意外と天井断熱材はしっかり敷きこまれている。

otomo vie centの離れ棟の小屋裏に上がる機会があり、妻面をみるとタイベックが貼ってある。なぜこのメーカーがタイベックかがわかるかというと、下の写真のように独特の模様が入るから。この当時このような地の透湿防水シートは他メーカーでは発売されていないので、表の名前をみなくてもわかる。しかし新潟県ではこんな田舎でも30年まえから通気工法がごく普通に行われていたことはすごいこと。

独特の繊維模様が入るタイベックハウスラップ
幣束が打ち付けてあり上棟日付がわかる。

この建物は上棟年月日は幣束から平成6年10月31日とあるので、だいたい30年は経過している。貼られている面は東側面で、日射を遮るものがないため熱くなっている箇所である。タイベック劣化の主原因は1.紫外線、2.熱(酸素)、3.防腐防蟻剤など薬品・・・だから、この環境では確実に2の劣化が想定される。しかし手で触ってみても固くなくもろくなく新品までとはいかないが、まだまだ性能が維持されている。このことから、防腐防蟻剤のような薬剤劣化がなければ、この当時のタイベックでも30年は全く問題ないことがわかるし、これで昨年の拙宅をふくめ実例2例目だから、より信頼性がましている。

そんな中、建材店さんが先日新たな透湿防水シートを紹介してきた。新たな商品だから現在すべてのメーカーが手を焼いている3.の防腐防蟻剤など薬品劣化対策品かとおもってテストすると・・・

やはり防止性能の要は「撥水剤」であることわかる。水を垂らすと水玉ができいかにも撥水剤が塗布されているような状態だが、家庭用洗剤(家庭用洗剤でも界面活性剤が入っている)をかけてから水を垂らすとすぐに浸み込んで、少し経つと裏側が湿っぽくなり水のシミが下においた紙にできた。つまり液体の水が透過し浸み込んだと思われる。

結局・・・透湿防水シートは「撥水剤」が機能しないと防水の性能が阻害される。多分これはすべての透湿防水シートにいえる。とどのつまり、表面活性剤が表面にかかると所定の性能がでないのである。あのすごく値がはる海外の透湿防水シートでもテストしてみたいとの衝動にかられているので、機会があったらテストしたいが、「緑の家」では表面活性剤(水性、油性、ホウ酸系、有機リン系問わず防腐防蟻剤全般のこと)を使わないので、どうでもよいこと・・・かな。

昨年から透湿防水シートの長期耐久性を考察してきたが、結論は透湿防水シートの性能は撥水剤で担保される以上、界面活性剤はできる限り避け、やむえなく使う場合はタイベックシルバーで、使わなければタイベックの白でよいとの結論なっている。またタイベック白でも正しく使えば30年は確実に問題がなく、40年でもまだ問題ないかもしれないので、雨どい、サッシ、外壁の耐久性も40年に標準を合わせると都合がよい。

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