今日のブログは先週新幹線の移動中(10月25日)に書いているので表現がそのようになっていることを先にお断りする。
工事監理者とは、建築基準法第5条の6の第4項に規定され建て主さんから指定されてその業務につく者である。現場監督や工事管理者とは全く異なる業務を行う。それは建て主さんの代わりとなって図面と工事内容が同じかをチェックする人のことである。
工事監理者は、建築資格をもつ個人であり法人ではない。ここは重要である。したがって建築物を建設する前に、法に合致しているか(最低基準)を審査する建物の確認申請において工事監理者を記載する欄があり、ここには個人名がかかれる。つまりその責務は個人となり、その個人が団体に所属していても一義的に個人がまず責任を負うからとても重要である。
一般的に住宅を建築するにあたり深い専門的な知識を持たない建て主さんは、請け負った工事会社さんと専門的知識及び資産状況において平等ではない。資産状況は止むないが、専門的知識を平等にする意味でも工事監理者は建て主さんが指定する必要がある。つまり「建設会社さんにお任せする」とのように決してこの権利を放棄してはならない。
工事会社(営業、経営者)を信用しているから大丈夫という考えは少し厳しい。会社や個人をそのものを信用するなら請負契約書そのものが必要ないことになる。すなわち注文住宅の発注とは依頼した内容で出来上がった成果物に対価を払うわけだが、それが間違いなく出来上がるシステムが「請負契約」となり、その請負内容が実施されるようなその会社のシステムを人は信用する。それが様々な検査であったり、打ち合わせであったりする。
話は戻り、私は工事監理者として毎日業務を行っている。実際に現場に出向かない時でも、現場から送られてくる写真や資料をみて、図面通りか確認。そのやり取りをほぼすべて(プレカット構造図チェックなど除)建て主さんにもCcでお送りしている。またブログはその意味のとおり日記でありこれを工事監理者の日誌と兼用して、建て主さんへの工事監理の間接的な報告にも使用している。
だから時には業界内話でとどめておくような事柄までブログで発信することになるが、これが私の工事監理者としてのシステムになる。
そんなシステムを建て主さんから評価していただき県外からも工事監理業務にお声がけがかかるのだろう。
そして今名古屋に向かっている最中にこの日誌を付けている。今回の工事監理は気密施工チェックとなる。近年建物の気密測定が普通に行われるようになったが、特殊な建築会社しか行われていないが、一条工務店を除く大手ハウスメーカーが気密に対し基準を設ければすぐに、気密測定が広がるだろう。
名古屋へは35分遅れで到着。ちょうど東京駅に着いたときに東海道新幹線が止まっていることを知り、ホームで30分くらい待つことになった。
ここからは名古屋の帰りに書いている。
気密施工は無事にチェックを終了し、この後の中間気密測定を行うことになる。初めて気密測定を受けることになる立建さんだが特に問題なく0.4以下になるだろうと考えている。
さて・・・
今日は新幹線が遅れるというハプニングがあったが、現場は特に問題なくスムーズ打ち合わせも終わっていい具合だ。各職人さんがしっかりしており、責任をもって仕事にあたっている。
こちらの名古屋の家は床下に侵入する入り口が2つあり、玄関を入ってすぐのところとキッチン後ろにある。
玄関から入る床下収納 キッチン後から入る階段下入り口
これによって床下の収納が最大限に生かされて、日常空間のところに収納がなくとも事足りる。敷地の有効利用としてもすぐれている「緑の家」である。
さて今回の目的である気密施工は打ち合わせどおりでよくできていた。これなら所定の気密性能になると思われる。
細長く比較的狭い間口となるため、建物は民法の許される範囲内で目いっぱいに計画されているので、隣地側にエアコンの室外機を設置すると、室外機の風を遮る措置をしない限り隣地に室外機の風は駄々洩れとなる。その一方風を遮るとエアコンの効率は落ちる。そこで建て主さんと相談して、エアコンの室外機は道路側に設けることになった。またメンテナンスを性を優先し縦2台+2台の当初の計画を変更し横3台としている。確かに室内から見ると室外機が少し気になるが、隣地への配慮、メンテナンス性を優先した。また今夏の暑さを考えると冷房用のエアコンの重要性は広く認知され冷房用は2台として、安定性を優先している。