
昨今の家庭用壁掛けエアコンはすぐに故障する。この原因の多くはスローリークである。「緑の家」でもこのスローリークは9年前に発覚した。それから一生懸命原因を調査し対処方法を研究した。その結果は今はこのスローリークで大きな問題になることはもうない。

スローリークの原因は熱交換部品の品質設計ミスだと私は考えているが、違う考えもあるだろう。人によってはメーカーの技術者に内々に原因を聞く場合もあるだろうが、それで真実に突き当たることはまずない。当たり前だが、企業に属するサラリーマンは、契約時に業務上知りえた情報の秘匿を守らされる。もしこれに反して他社に情報を漏らせば最悪裁判を起こされメーカーに与えた被害の損害賠償を迫られる。そんなことを知っているエアコン大手メーカーの技術者さんから、オフレコでも真相を伺うことができるはずもないことくらい普通は想像できる。かえって末端のSEさんの方が思わず口を滑らすことがあるくらいである。とのことで、一度メーカーが非を認めると大変なことに発展するこのスローリークの問題は、厄介なエアコンのアキレス腱となっているので、メーカーの改善は当面見込めない。
そこで「緑の家」は自衛として冷房用エアコンは1二台だけで利用することを推奨せず、できるだけ複数台で且つ互いにバックアップできる計画を7年ほど前から推奨し設計・計画している。
この計画で2台を交互運転を行うことで、室内機内が乾く時間を設け、スローリークを予防している。そして万一このどちらかが壊れた時に壊れていないほうがバックアップとなり酷暑の冷房状態を維持するのである。そして壊れた時のために家電保険に入って頂いて高額な修理費を保険で賄うように推奨している。これら複数の方法でスローリークが起きてもあわてずしかもコストもかけることもなく修理が可能で冷静に対処できる。よって今年は一件のスローリーク故障の連絡があっただけで落ち着いている。この複数台で冷房用エアコンを使うことはドレンが詰まる問題も解決できるから一石二鳥。各ヒアリングによると、ドレン詰まりは24時間運転に原因があり、12時間づつ休ませて使うことでドレン内が一度乾き、つまりの原因のバクテリアの繁殖を抑えられる。他にドレン管の下り勾配の徹底と、詰まった時の真空引きのメンテナンス方法を公開することで、一家に一台ドレン引きをご用意いただいている。巷ではようやく24時間冷房による害でテンヤワンヤしている声が聞こえているが、「緑の家」ではもう対処済みで昨年から夏のエアコン故障で問題はようやく落ち着いた状態である。