パッシブな暖房で考える伊達の家 3 温室と床下暖房

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伊達の家のUA値は0.3w/m2kを予定しております。

何かこれだけ見るといつもの「緑の家」のUA値の中では比較的低い性能になりますが・・・

実はこれだけの窓を抱えてこの数値は大変立派としか言いようがありません。

床面積に対する窓面積の比率は・・・151.74m2 / 272.79m2(基準法上)で0.56と異常な数値。

0.5と5割超えていると言うことは、8帖の部屋なら4.5帖分の窓が壁にあるということです。

通常はこの比率は0.15~0.3なのでほぼ2~4倍の窓面積となります。

この窓比率でUA値は0.3w/m2kですからその基本性能の高さが伺えるとおもいます。

さてその大部分が集中する窓は1階の南半分になります。そこが温室エリアと呼ばれ、熱を溜め込む空間で、床だけで熱容量27000KJ/K(7.5kw/k)を有する土間空間です。

温室エリアは玄関と階段そして客間空間となり、普段は利用しませんので温室空間として使います。住居空間と温室空間とは2階で完全に、1階部分でほぼ仕切ること出来ます。

温室エリアの床は全て暗色蓄熱体で、その床で集めた熱を温室以外のコンクリートスラブへ移動させます。以前のブログで鉄筋コンクリートは、その鉄筋量や位置でも鉄筋コンクリートとしての熱伝導に影響があるとお伝えしましたが、伊達の家ではそれを逆手に取りスラブ内鉄筋の2倍の熱を伝える「ある工夫」を行いました。それによってラフ計算上ではその巾10mとしたとき、鉄筋と合わせて7kw/h(4度の温度差時)の移動があります。

仮に南側と北側の蓄熱体に温度差が4度あるときに、15kw(2度で平衡)の熱移動が必要なのでその半分をコンクリート以外の素材で伝えることが出来ます。このように積極的に居住部の床下のスラブを暖める事は・・・まさしく簡易床下暖房そのもので、床下エアコン暖房と違い床下と階上の強制空気循環を全く行わないので、この簡易床下暖房なら床下内が清掃できなくとも許せるのではないでしょうか。

地面と同じくらいの床高なのに、それでも簡易ながら床下暖房に持っていく拘り・・・。

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