上山の家はメンテナンス性を特に重視した設計となっている。
まず土間キッチンの配管類・・・当然長期優良住宅のなので構造のスラブ下には配管する事は不可。土間コン下ならまだOKであるが、お湯や水の配管取り替えは30年~40年毎となるので上山の家ではお湯、水、排水共同の配管溝を設けたのである。
これなら30年後の配管取り替えも楽に可能。
次に換気システムである。
土間キッチンは個別換気システムのロスナイタイプを使用。土間キッチン専用の第一種熱交換換気システムである。
これとは別システムでプライベートゾーンはセントラル全熱交換型換気システムを採用し、機器本体は「緑の家」定番の床下へ配置する。
そしてダクトも取り替えが簡単になるように全て目視出来る扉や床下にある。
SA吹き出し口も床から外す事が可能で、SAダクトへアプローチが出来る。つまり取り替えが可能になっている。
ここまで換気設備のメンテナンスを考えているのは「緑の家」でも珍しい。建て主さんから多少のコストが掛かっても良いので将来簡単に交換可能なことを考えてほしいとのご要望があったので採用した。
あと・・・土間キッチンのトイレは外ばきも可能なタイル仕上げ。水洗いも可能なタイル仕上げとなっているが、こちらの排水管はスラブ上に土間コンを打込みそのなかに配管される。排水管の取り替えの時はこの土間コンを壊す必要はあるが、大地震でもなければ壊して排水管を取り替える事はほぼ無いと考えられる。
コンパクトながら大小の便器が並ぶ。車庫からも近く来客も使いやすい。
そして山形県といえどもその配管貫通部分のシロアリ対策は・・・
こんな配慮がされている。
超高断熱と高気密と耐震性とメンテナンス性・・・全てを備えた建物がこの「緑の家」・・・である。
コメント
床下に換気扇本体を持ってくる手があったんですね!気づかなかった。
そうなんです。
数年前から換気扇団体での指針内において、換気扇本体を天井裏のような脚立に上がってメンテナンスするより、床下内のような上からメンテナンスできる機器の販売と設置の推奨に力をいれる・・・ような決まりになってから上からメンテナンスできる機器の販売がスタートしました。それから床下が1.2m以上あるときには積極的に床下へ換気扇本体を入れてメンテナンス最優先で設計しております。至ってメンテナンスが楽になりました。