新潟 自然素材の木の家 見学会です。見るツボは?

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当事務所は12年も前から無塗装の木の床や戸を勧めてきましたが、ここ数年、自然素材を大事にする建設会社やハウスメーカーも多くなりました。ではどこが見学会のツボなのか?

最初は「構造に根拠があるか?」です。

上の写真は今回の見学会の2階です。左上に×のような構造が見えますね。これは、小屋スジカイというれっきとした構造材です。法律では木造住宅の小屋には小屋スジカイ、雲スジカイ(ふれ止め)を設けなさいと記載されています。

上の写真のような小屋組み構造(梁)が現われる家は多くなりました。その多くが自然素材を多く使った家と宣伝されております。しかしこの×ようなふれ止めを見ることは少ないです。法律ではきちっと入れなさいと書かれているのに、根拠がなく省略することは法律違反です。根拠とは・・・国土交通大臣が定める基準に従った構造計算のみです。見学会に行かれたらじっと小屋を見てください。そしてふれ止めが見当たらない場合は、「小屋スジカイはどこに入ってますか?」と聞いてください。

自然素材を強調するメーカーは、構造までしっかりと把握しておらず、見た目だけのところが多いです。そして説明を求めると、「大丈夫です。昔ながらのしっかりした工法です。」という意味不明な事を言います。どこがどのようにしっかりしているのでしょうか?法律の条文にそっていない場合はその根拠が重要です。「昔ながらの工法」で建てた神社や寺が完全倒壊した中越沖地震を忘れてしまったのでしょうか?

昔ながらの工法(柱が太い、梁が大きい)では全く地震に強いという根拠になりません。だから地震等級2を取得できないのでしょう?

形あるものは全てバランスが重要です。自然素材だけOKでは家の最も重要な安全性が欠落している恐れがあります。特にここのブログで説明した家は、危険な車庫上の居室に最近さらにロフトらしきものが付いてます。車庫の両脇の小さな壁(45cm)は大建のダイライトを貼ってましたが、ダイライトの標準施工では、91cmの壁がないと構造壁となりません。特にこの基礎工事も見ていましたが、この大開口部なのに地中梁もありませんでした。本当に怖い新築です。

この写真は前の見学会の家です。しっかりとふれ止めがありますね。

次のツボは、この次のブログで。

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コメント

  1. オーブル浅間です。 より:

    tokumei様
    31日はtokumei様のほとんどジャック状態でコメントもたくさん頂きありがとうございます。
    おっしゃるとおり過激で申し訳ありません。自分でも自制しようと思っているのですが、ついつい書き込む悪い癖があります。
    ですがこのブログは主に「建設会社」向けに発信しているのではなく、「建て主」さん向けに発信しているのでご了解頂きたいと思います。
    もしまじめに行っている(法律以上のこと)いる建設会社さんなら全く問題ないと思います。また我々建築士は基本的に「建て主」さんから報酬を頂いているはずですので、建て主様側のためになる情報を発信する事はこれからも続けたいと思います(過激にならない範囲で)。
    性能評価は、確かにお金がかかります。ですが、温熱環境や構造はダブルチェックの意味でも性能評価に申請する姿勢は必要です。これは前のコメントにもあるとおり所詮人間のやる事ですから間違いや勘違いはあります。これを他の人にも評価してもらうことは必要と思います。事実ある評価団体の担当者のお話では「今まで耐震等級1で評価頂いていた会社さんが等級2で申請されそのほとんどが床倍率で解釈の相違があった」と言うお話もじかに聞きました。是正、討議される事は「建て主」さんにとってよい事と思います。
    またチラシによく見られるような「地震に強い」とか「壁倍率3.5」という根拠が不明な内容で「建て主」さんを惑わしてしまう表現を避けるために品格法ができたのですから(天下り団体を多くすると言う事もありそうですが)数件に一件は自社経費で申請する事も重要だと思ってます。
    PS
    たまたまブログ遭遇しましたとありますが、31日の一番最初のアクセスでは検索エンジンで「浅間 英樹」となっていましたが、どこかでお会いしましたでしょうか?もしお会いしているならご無礼をお許しください。

  2. tokumei より:

    たまたま、このブログに遭遇しました。表現が辛口を通り越してチョット過激ですね。
    自分の会社以外は、無知でどうしようもない会社ばかりだという論調が多いですね。8割くらい当っているでしょうけど、まじめにやっている会社までもが巻き添えを喰らいそうな勢いです。
    性能評価を取らないのは性能に自信がないからだ は言い過ぎでは。お墨付きを貰うのにわざわざ数十万も掛けるのが、最善なのでしょうか。構造計算もして、その他の性能もきっちりお客様に説明し、お墨付きが欲しい人にだけ奨めるのが最善だと思うのですが・・・。