小新西の家では写真の通り大きな作り付け玄関収納がある。
もう小さなバギーカーが必要なお子様はいらっしゃらないので、大きくてもゴルフバック程度までが入ればOK。なので奥行きはいらないが幅は2.5m近くある。このため扉が必要だが、扉はコストダウンのためカット。このくらいの大きさのオリジナル戸となると15万以上にもなるので中止としたが後で入れられるように鴨居に溝をついてある。
また玄関ホールにはトイレの手洗いと兼用できる「おかえり手洗い」があるが、最近の傾向を反映しているというのではなく、2階リビングでかつ水回りがすべて2階になると1階の手洗いは必須になるため。
今回は上の写真の「緑の家」25年定番(事務所設立以来)だったステンレス製の手洗いの最後となる。これをもってこの手洗いボールは見納め。このボールを作っていた工場がこのコロナ禍で廃業したとのこと。安価で表裏とも仕上げてあり、そのため時には吹き抜けなどに浮かして設置することも可能なほど安価なのに素材感が素晴らしかったが、残念である。
「緑の家」では一度気に入った部材は20年を超えて使い続けることが普通にある。家の寿命60年を考えるとあたりまえで、家はそんな素材で造りたいと思っている。
そしてこちらも事務所設立以来の定番というより、「緑の家」そのものの高基礎による床下空間。いつもは床を仕上げているが今回はコストカットのため床は未仕上げ。建て主さんが何らかの素材でDIYされるとのこと。コストカットといえばこの高基礎はある程度大きなコストをかけて造っているが、これはコストカット対象ではない。水害対策や家全体の収納、そして建て主さんが一番理解されていると思うが設備メンテナンス性から必要絶対の条件である。当然そこには耐震等級3と断熱等級7も含まれる。
基礎断熱はシロアリ予防に対し費用対効果が最も最大な内断熱施工となっており、配管もこのように露出でメンテナンス性は最高。しかも最近では配管の一部をピンク矢印のような透明にすることで、つまりなどの可視化を積極的におこなっている。本当は全部トーメイ管にしたいが、トーメイ管は塩ビの倍以上の材料代となること、また全部トーメイにすると見たくないものまで見えすぎる事でやめている。