「 空調・エアコン 薪ストーブ等 」一覧

新潟の住まい 地中熱は?評価は?将来性は?その2

上図は「仙台市の住宅に設置された地中熱ヒートポンプシステムの才能評価に関する実測」日本建築学会大会2009年 石川善美博士による論文から抜粋

先回は地中熱利用の現況をお伝えしました。今日は、将来性についてちょっとだけお伝えします(この地中熱分野は詳しくないので)。

今年の建築学会で発表される地中熱の論文の結果で「平均COPが3.1になった。」とお伝えしましたが、これは今販売されている高性能のエアコンに比べれば低い数値です。しかしもともとこの定格COPが高い機種ではないので、そこから考えるとこの数値はなかなか優れております。機種の開発は大手家電メーカーではなく、東北地域のストーブ会社です。とはいっても全国的に販売がされており、特に北海道では有名な会社です。こちらのペレットストーブは実用的で省電力ですばらしいものです。

はやり汎用エアコンと比べるとヒートポンプの開発はいまいちのようで、この地中熱HPの定格は3.7です。家庭用エアコンの定格運転時のCOPが6を超えている現在、やはりスタートが出遅れてます。しかし、東北地方の冬季でCOPを3以上安定して出力できることは魅力的です。問題は初期設置費用が高いことでしょう。この費用が太陽光発電並みにかかるので、それだったら太陽光パネルと言うことになるのでしょう。地域活性化のためにもこのストーブメーカーには是非ともコスト削減と冬季平均COPが5以上という空気式エアコンではまだ達成不可能な性能になることを期待します。

さて、ここではっきりしたと思いますが、このような積極的地中熱を使ったとしても現在のエアコンと同じかそれ以下の効率(削減はない)のですが、前記事のような比較的原始的な使い方で冷暖房費が50%と削減されることはないでしょう。たぶん他の断熱施工などと組み合わせての仮定だと思います。

蛇足ですが、10年くらい前からパッシブ的地中熱の元祖的会社(千葉県)が2年前に倒産しました。この会社は積極的に学会や研究論文発表を行っていましたが残念です。地中はお金がかかりますので、今まで国も積極的に補助金をだしていたのですが、今年の補助金は太陽光発電や長期優良住宅にシフトしてます。

新潟県のような冬季、太陽がでにくい地域ではこのような地中の自然エネルギー利用が有効ですね。例えば道路の融雪パイプからでる地下水の熱エネルギーはその最も利用されているひとつです。この取得エネルギーは相当の大きさですね。なんたってとても大きな雪の融解熱を地熱(地下水)が供給していますから・・・。

例えば10kmの道路に30cmの雪が積もった場合、その溶かす熱は、融解熱333.5J/gが必要ですから1600GJとなり最低でも灯油43000L相当(ドラム缶214本)のエネルギーを地中から利用していることになります。


真面目な意見。地球温暖化と薪ストーブについて。

2009.10.02 2013.01緑字修正

昨日は、東北電力さん主宰の新しいヒートポンプの活用の実際を、仙台市に見に行った。仙台に一日でトンボ帰りという強行日程。上の写真は、午後4時頃の仙台市郊外。この5時間後には新潟県に戻ってくるのだが、その雪一色の環境の違いに改めて驚く。

さて本題であるが、「地球温暖化はどういう決議が国際的に決まってもすぐには止められない。」と感じる。これは決してあきらめているのではなく、現実をしっかり捉えるとそう感じるのである。地球温暖化が進行しても、その変化はゆっくりしたものが多い中、水、食料とエネルギー問題はあっという間に死活危機をもたらす。2050年頃の問題は地球温暖化より食料やエネルギー枯渇危機(完全になくなるのではなく高騰により入手困難)ではないかと考える。この100年で地球上の人類は20億人(1900年)から65億人(2006年)になり、2050年には100億人になりそうな勢い。 まず間違いなく食料や水は足りない。自然が淘汰するまで待つ(地球規模の飢餓)にならないように知恵を絞る必要がある。地球温暖化防止といいつつ商業的に利用している商いが多い事は、とても残念なこと。

続きを読む


新潟 高気密高断熱での暖房 ペレットストーブ編

これは事務所で使っているFF式石油ストーブ。FF式と言うのは、燃焼ガスと燃焼のために必要な空気を強制的(電気ファン)に外気から取り入れ、屋外排出する方式。室内の空気は一切使わない。

ファンで行うため、煙突はなくても燃焼する。木や灯油が上手に燃焼するためには、安定した空気の供給が必要。だからファンのない(電気を使わない)ストーブには高さがある煙突が必要。

写真は、上のストーブの外部に出ている給排気口。暖房能力7kwと、小さな薪ストーブ並みの能力であるが、こんな小さなものが外にちょこっと突き出ているだけ。ちなみにこの部分はサッシ窓部分で、ガラスの変わりにアルミの5mm程度の板をいれている。こんな簡単に設置できる。

上の写真のストーブはかれこれ18年位使っている。実は10年位前まで拙宅のメインストーブであったが、海の傍では、頻繁(1年に一回)に壊れるため三条に設置されることになった。三条にきてからは一度も故障はない。ただ何回も修理したため、パッキンが甘いのか燃焼ガスの匂いがうっすらとする。怖い・・・。

さて、本題に戻るが、前のブログでも紹介したとおりサンポット社のペレットストーブは、高気密高断熱住宅と相性が良い。高気密高断熱住宅では、連続暖房が基本なのでペレットストーブのように連続稼働時間が長いものは良い。加えてFF式ストーブなので設置が楽。上の写真のような給排気口がちょこっと外部に出るだけ。女性でも十分管理できる。ペレットストーブの欠点だったファンの大きな音は小さくなった。と言うのはこのストーブの消費電力はなんと43W。通常ファン音は消費電力に比例するので他のペレットストーブが200Wくらい※だとすると、その1/5ぐらい。これはすごい。またうれしいオーブン機能(写真上の取ってがある内部)もあるので、いかにも火を使っている感覚。さらに発生熱が最大で4.7Kw 、最小で1.7kwと少なめ。これが高気密高断熱にバッチGOO。ご存知の通り、高気密高断熱住宅では、そんなに多く熱はいらない。その分消費電力が少ないほうがとってもありがたいのである。中で運転すれば朝起きるまでずっと燃焼可能。これは便利。

(2009.02.01加筆 デザインがいまいちだ!とのご意見多数・・・。確かにちょっと・・・重みがないかな。)

Q値が2.0W/Km2の緑の家であれば、述べ床120m2の家でも

2×120×20度の温度差=4.8Kw

あればOK。万一足りなのであれば、エアコン補助暖房のほうが安くつくし、熱発生は分散したほうがムラがなく快適。このストーブはとてもお勧め。ちなみに価格は35万+施工費5万くらい。少し高いけど薪ストーブ90万位に比べると半値。ただし、薪ストーブのような揺らぎ炎は難しいし、停電時は使えないことがデメリット。

※200Wの連続24時間駆動だと電気代は、

0.2×25円×24h=120円→3600円/月

に比べ43Wでは 774円/月

同じ暖かさでこの差は大きい。


ペレットストーブと薪ストーブ?高断熱高気密住宅との相性は?

緑字2014.01加筆 修正

赤字小文字2009.01.12加筆

ペレットストーブという暖房機が知られるようになってきた。ペレットストーブとは、木のくずなどを圧縮して燃料として使うストーブのこと。このペレットストーブのメリットは2つ。再生可能な燃料を使うことと、カーボンニュートラル(人為的活動を行った際に、排出される二酸化炭素と吸収される二酸化炭素が同じ量と言うこと)。この同じような特性をもつ暖房機としては「薪ストーブ」がある。薪ストーブとちがいは、電気を使うかどうかということ(一部ペレットストーブは電気を使わないが、逆にペレットのよさがなくなる)。

ではペレットストーブと薪ストーブを比べたときのメリットとデメリットは・・・

ペレットストーブのほうが優れる点として、設置が簡単(施工費が小)なものが多い。これは電気による送風気を使って、燃焼空気を強制的に給排するため、煙突がなくてよいため。薪ストーブの最大の欠点である設置経費は煙突にあると言っても良いくらい高い。次に電気を使って燃料を定期的に補給するため、燃焼時間が長い。薪ストーブは、薪を人が必ず投入する必要があるため長くても1~2時間に一回程度薪を入れる必要がある。ペレットストーブは、機種にもよるが数時間から数十時間に一回で済む。加えてペレットの保管が薪と比較して楽である。薪ストーブは薪が綺麗ではないので床が汚れる。

私も2012年から薪ストーブユーザー。土間に設置される薪ストーブは相性抜群

薪ストーブがペレットストーブより優れている点は、先ほどの逆で電気を一切使わないと言うこと。ペレットストーブは機種にもよるが比較的大きな消費電力(100W~300W )である。(国産機種で消費電力50Wの物を発見。さすが国産のサンポット!)この電力の大きさは、同じ発熱量のFF石油ストーブの3~5倍程度になる。だから実際はペレットストーブはカーボンニュートラルではない。しかし薪ストーブは名実ともにカーボンニュートラルである。燃料費はこの電気代を加算すると同じくらいになるはず。次のメリットは、炎が美しいと言うこと。美しさには人それぞれの基準があるが、電気を使うペレットストーブはファン音がうるさくて、炎を純粋に楽しむことが薪ストーブより劣る。加えて、薪の炎とペレットの炎は感じが大きく違う(私はやっぱり薪ストーブの炎が良い)。

結論は、FF石油ストーブの代わりとしてペレットストーブはお勧めとなるが、薪ストーブの代わりにはならない。特にFF式ペレットストーブは、高気密高断熱住宅とは相性がとてもよい。よほどでない限り市街地でも設置できるでも(ただし住宅密集地では設置不可)。薪ストーブは無論、密集した市街地では、匂いや煙で近所からクレームを受けるが、まだ燃焼が安定しているペレットストーブは、この点は少し優れている。

しかし薪ストーブが高気密高断熱住宅にふさわしくないかと言うと、とてもふさわしい!!但し外気導入タイプか、それと同じようなシステムを考えないと、レンジフードを使ったとき、煙が逆流したり、せっかくの高気密での計画換気が崩れ、エネルギーロスを多く生む。高気密高断熱住宅と言いながら、完成時気密測定をしていない家なら問題はないかも知れないが・・・。

ちなみに灯油が100円/リットルであれば、ペレットと同じコストパフォーマンス。灯油が75円/リットルならペレットが灯油より1.25倍高い暖房費用となる試算(発熱量あたりの単価)がある。今現在では灯油のほうが25%以上安く暖房できる。

さてあなたはどちらがお好みですか? 


エアコンだから乾燥する?

※以下相対湿度と表現してますが、通常の天気予報で言う「湿度」のことです。

冬になると、「暖房」というワードの検索が多くなる。最近の生活スタイルでは、寒いということは暑いと違って我慢できないものである。「暖房」という検索ワードで見ると、ウエブ上に多いQ&Aには、まだまだ「エアコンで暖房すると乾燥する。だから石油(ガス)ファンヒーターがお勧め!!」といったアドバイスがある。

果たしてエアコン暖房だから乾燥するのか?

確かに石油(ガス)ファンヒーター類は、日本以外の先進国が決して行わない燃焼排気ガス室内放出をしているので、石油1Lが燃えたら水が約1L水蒸気となって放出される。だから室内に加湿器があるのと同様。しかし、そもそも燃焼排気ガス室内放出は行ってはいけないことである(同じ石油関連機器の自動車を家の中におくようなもの)。完全燃焼すれば、害のある燃焼ガス成分はないというが、通常使用で完全燃焼などありえない。石油(ガス)ファンヒーターを使っているお宅に伺うと必ず燃焼ガスの匂い(どんな成分かわからないが)がする。30分いるとなれてしまうのであるが、これがもっと恐ろしい。

高気密高断熱(C値1程度)の住まい人数にあった家の大きさ(一人当たり10坪弱)であれば、エアコン暖房でも決して乾燥感はない。これは計算で実証できる。計画換気による室外の乾燥空気の流入量と、人が活動によって発生する水蒸気があるところで釣合い、相対湿度50%位となる。隙間からの水蒸気流失はわずかになるためである。

ところが高気密でない家は、計画換気以外にも温度差換気により換気量が増え、乾燥した空気が大量に室内に入り、人が活動によって発生する水蒸気とのバランスが崩れ相対湿度が40%以下になる。さらに高気密高断熱でない家は、家中(居室)暖房でないため、暖房しているリビングの戸を開けて開閉するたびに、乾燥した廊下の空気が流入しリビングの相対湿度は下がる。だからリビングの相対湿度は時には相対湿度30%となる。だから石油(ガス)ファンヒーターによる加湿を行わなければ乾燥感を感じる。これは深夜型蓄熱暖房機とて同じこと。

つまり、暖房の仕方や家の構造によって左右されるのが冬の相対湿度である。決してエアコン暖房が悪いのではない。よく床暖房が乾燥感がないのでよいということも囁かれる。これは事実であるが、床暖房というもの自体が良いのではなく、室温が2から3度低くても暖かさを得られる暖房方式だからである。仮に快適性が得られる室温22度のエアコン暖房の環境では相対湿度50%とする。この部屋で床暖房を行った場合室温19度で同じ快適性が得られる。このときの相対湿度は60%になる。まったく同じ部屋の空気質で相対湿度が10%も変わる。この原理は空気の湿り線図というキーワード検索すれば丁寧に説明しているウェブがある。当ホームページでも解説している。室温が低くなると同じ空気であっても相対湿度は上がり、同じ空気であっても室温が上がると相対湿度は下がるのである。エアコン暖房だから乾燥感があるということは、正しい表現ではない。


エアコン暖房について。暖房機器は燃費(効率)が重要。

ほとんどのブログと同じようにNIFTYブログには検索機能があり、どの検索言語でブログにたどり着いたかがおおよそわかる。ここひと月は調べて見ると「エアコン、暖房、コスト、暖かくない」などの語句が多い。暖房の季節が来たので暖房器具の検索が増えるのだろう。当ブログはエアコンマニアの管理者が書いているので、結構エアコンの話題が多いので訪れてくれる方も多いのだと思う。そこで「エアコン、暖房、暖かくない」で他のブログや話題を検索すると、意見が2分されていることに気づく。それは

「エアコンは暖房に向かないので使わないほうが良い」「エアコンを暖房器具として積極的に使いましょう」と言うまったく正反対の意見となる。

当ブログや当HPをご覧のかたは、「これからの暖房はエアコンかな?」と思って頂けると思うのであるが、断熱性能の低い家の住んでいる方の多くは、「エアコンなんてだめだめ」となるだろう。このことは昨年のブログに4回に渡って掲載した。

しかし、意見が2分されていようとエアコン暖房はこれからの主流である。そして国をあげてエアコン暖房推し進めるだろう。東北電力さんも以前は蓄暖の暖房を進めていたが(補助金が出る)、現在は蓄暖は勧めていない。理由は行政がエアコン暖房を推し進める方針を打ち出したから。国のNEDOの補助金も「エアコン暖房」が主流で補助金対象となるシステムが多いことがこのことを物語っている。

ではなぜ今も「エアコン暖房はだめ」と言っている人が半分いるのだろうか?これはエアコンのシステムと燃料代についてよく知らないからだとおもう。 エアコンは暖房機であるが、ほかの暖房器具と決定的に違うのは、直接熱を造らない機器と言うこと。「えっ。ではなぜ暖かい風が出てくるの?」となるが、簡単にいうとエアコンは熱を運ぶ機器で、熱を集めて凝縮して運ぶので暖かくできるのである。熱は運ばれてくるだけ。暖房時だったら外の熱を凝縮(圧縮)するので、外気0度から熱を吸い上げ40度以上の熱に圧縮して室内に放出する。だから運搬の効率がよければ電気を直接熱に変える機器(ハロゲンヒーターやオイルヒーター、IH機器など)に比べて6倍以上の熱を室内で発生させることができる。つまり暖房費(電気代)が1/6になると言うこと。結果、何もしなくてもCO2 も削減されることになる。こんな簡単原理とシステムなのでちょっと説明すればわかるのであるが、どうも理解されていない。特に暖房機は、その購入金額よりも運転しているときの金額が5倍以上にもなることも多い特殊な機器。たとえば車であれば購入金額200万でその車の燃費が10kmで10年間(10万キロ)乗ったときの燃料代は、130万程度で、とても購入金額の200万にはならない。ところが暖房の支払い料金は、年あたり少なくても3万/一人。10年暖房器具を使えば30万となり、どんな暖房器具の購入代金の10倍から2倍になる。車などと違い唯一と言ってもよいくらい特殊な家電機器と言える。

暖房器具は購入代金より、使用時の燃費(効率)が重要なのだ。

もし、暖房費が年6万を超えるなら主暖房は、迷わず効率の高いエアコン暖房をお勧めする。エアコンの効率は外気温湿度で変わる。本州でも最低条件に近い新潟県の外気環境でも、平均COPは4を超える。←年間測定結果(2007年論文による)


最新エアコンの選び方 暖房編

毎年秋はエアコンの最新機種が各メーカー揃って販売される。自称エアコンマニア(浅間の事)が注目する今年機種は・・・       情報が混乱しており赤字にて加筆修正11/22しました。

3位・・・東芝のエアコンRAS-221PDR 251PDR 281PDR

なんといっても東芝のエアコンは、今年から高気密高断熱住宅(マンション含む)向けとカタログ表記されたこと。これは、通常のエアコンのお勧め表示能力で高気密高断熱などの性能の高い住宅で使用すると、少ないエネルギーで運転され本来のCOPピーク値からはずれ、COPの低いところで使うことになる。結果経済的ではないし、無論エネルギーロスが出る(私の2年前の論文で発表した)。しかし、エアコンを購入する人は、どんな性能の家で使うかわからないので、闇雲にも小さい出力値にCOPピークを持ってくるわけに行かない。ではどのように東芝は対処したかと言うと、コンプレッサーを2つにした。出力が小さいときには1つだけ運転し、大きい出力が必要なときに2つ同時に動くようにした。まるで最新の車のエンジンと同じである。東芝はこれをデュアルコンプとなずけた。また、これも前から必要と思っていた、エネルギーモニターも設置。車のプリウスのオーナーが燃費を気にする運転をするのは、その瞬間燃費がわかるエネルギーモニターがついているからとコメントした。だからエアコンもこんなモニターがつけば、COPを気にして温度設定や運転方法を変えるようになるはずと・・・。東芝さんすごく「偉い」。

1位・・・日立の床置きRAF-36Y エアコン 

日立さん「がんばったね」というエアコン。またしても数年前に研究し論文発表した中にあるが、エアコンが発売された当時(50年以上前)は、暖房としてはまったく考えていなかったため当時クーラーと呼ばれていた。ところがメーカーは夏しか売れないのでは困る。冬も暖房機として売ろうと考え本腰を入れたのがおよそ25年前。時代は変わり、今やエアコンは暖房機器として使われるほうが多くなり、年間あたりの消費エネルギーも暖房のほうが10倍になることもある。となると冷房主体だったときに考案された、天井付近に設置することの意味が薄れ、暖房時に効率が良い床設置となる。しかしメーカーは保守的なため、今まで床設置型のエアコンはほとんどなかった。ところが昨年から日立は床置きエアコンを販売しはじめ、今年本腰をいれて商品を投入した。暖房時、エアコンの室内機では室内空気を吸い込んで、暖かい冷媒に触れさせると言う熱交換がおこなわれる。このとき吸い込み温度が低いほど、熱交換の効率がよい。一般に天井付近の空気は、温度が高くこの空気を吸い込むのは暖房時は効率がわるい。つまり天井付近に設置したのは、冷房時の効率を上げるためと邪魔にならないようにするため(当時は畳の部屋が多かった)。なるべく低い位置に設置するだけで効率があがる、と同時に暖房は足元からが基本であるので、床設置は理にかなっているのである。ただ2位になったのは、COPが少し低い。せめて5.5以上はほしい。

2位・・・ナショナル(パナソニック)のお掃除エアコン CS-X229X

ナショナルはお掃除エアコンの元祖。面倒なフィルター掃除をまったくしないで10年大丈夫として数年間に発売し大ヒットした。加えて各社が室内機サイズを小さくしてCOPが落ちたこの3年間も、がんばって大きな室内機でCOPのトップを常に守り続けた。室内機が大きいと販売店(備え付けが面倒)で嫌われるので各社は小さくし、COPも一時低くなった。なぜ室内機が小さいとCOPが悪くなるかと言うと、熱交換器が小さくなるため。COPを簡単に高くするには、熱交換器を大きくし、風量を上げるだけでよいが、この両方とも使用者から嫌われる。6帖用は暖房COPがトップの6.76!!(がしかし昨年は6.85)今年は10畳用機種もCOPが落ちた6.67→6.27(表記の機種はそのまま)。これはAPFという新しい基準値(これもCOPの一種で年間のトータル時のCOP)は上がったのだが、低格時のCOPが落ちては元もこうもない。APFをあげるにはCOPのピーク値を低い出力側にもって行けばよく、エアコンの使い方で悪くなることも予想される。小手先の改善のため2位とした。本来は一位のなのに残念。

□□

今回の東芝製品は自信があるらしく、値段が他メーカーの同等機種より高い。コンプレッサーが2個あるので仕方がないが、数万円も高いとちょっと手が出ない。せめてコンプレッサー1個分の金額だけとしてもらいたい。東芝性エアコンはちょっと気持ちが入れ込む。私が高気密高断熱の暖房用として使い始めたきっかけは14年前に255SDと言う機種が出たから。この機種のCOPが4.65で当時はその効率の高さに大変驚いた。この255SDは自宅、事務所で計4台もある。海沿いの拙宅でもオーバーホール1回(室外機のケースが錆びてなくなった)で11年間動いている。当時の機種の耐久性もたいしたもの。しかしパナソニックの設置フリーエアコンはここ4年くらいトップ性能を維持している。すごい!!


夏のエアコン生活・・・悩ましい。

赤字2008.08.14に加筆

暦ではもう秋。残暑お見舞い申し上げます。が夏の暑さはまだまだ。今拙宅では24時間冷房中。8月に入ってから熱帯夜になる日は少なく、24時間冷房を止め、窓を開けようかなと悩むところではある。しかし、次の日もエアコンをつけるとわかっていると、エアコンは消せない。(拙宅の8月の電気使用料金は、約9000円。これで24時間エアコンをつけっぱなしだから効率は非常に高いと自負している)

新潟市のアメダスのデータでは、昨日は深夜0時は気温25.7度、湿度67%で比エンタルピは61.2KJ/kgであり、その時室内は26度湿度55%で比エンタルピは55.6KJ/kg。という事は、外気温が室内温度より下がっているのであるが、潜熱が大きいので、比エンタルピは室内より高く、外気を入れたとたん体感温度が上がるという状態(風は無視)。

更に温度の下がる早朝3時でもは気温23.5度、湿度75%で比エンタルピは58.3KJ/kg、朝6時で22.8度、湿度78度、比エンタルピは57.5KJ/kgと、室内の空気よりは熱がある。つまり防犯上問題が無く窓をおもっきり開け室温より冷たい外気を取り入れても、この程度の気候であればエアコン空調された部屋26度湿度55%の方が熱が少ない。ここで悩む。次の日もどうせ冷房を入れるなら窓を締め切ってエアコンをつけておいても、そう消費電力に変わりないのではと思うから。それは拙宅は、壁や天井全てが無塗装の木(シナベニヤ)で出来ているので、湿気が短時間で大量に吸湿されてしまうため。つまり体感温度に影響を与える潜熱が蓄積されてやすいのだ。木などの多孔質の吸湿は、吸湿された瞬間は問題ないのだが、窓を閉めてエアコンを始動させると、湿気の放出が始まり、この時点で蓄熱と同じ状態になり、除湿のために余計なエネルギーを使う。だから悩ましいと感じる。

番外編

有名な外断熱の基礎断熱工法で、夜は基礎についている換気口を開ける工法がある。夜涼しくなった空気を床下に導こうと言う発想である。しかし新潟県は↑記述とおり、空気のエンタルピは下がっていない。熱のある空気で折角熱の無い空気(床下空気実測では23度湿度70%で比エンタルピ54.4KJ/kg)のところに暑い空気を入れる事になる。つまりエンタルピを無視した工法である。朝、気温が下がるからその空気を取り入れることで快適などと言っているが、まったく潜熱を考えていない。まあその結果、新潟県は普及していないが・・・。薦める会社は潜熱さえもしらない環境系モグリであると言える。例えば冷房中の快適室内環境を上の26度、湿度55%で比エンタルピは55.6KJ/kgとすると、これと同じ比エンタルピは、22度、湿度80%くらいになる。新潟県では、夜から朝に掛けて22度まで下がる季節は、アメダスによると例年8月下旬ごろから。ところがその時は最高気温も28度くらいに下がるので、エアコンは使わなくても良い時期。つまり日中に窓を開けても快適性が得られる季節なので、わざわざ床下の換気口をあける必要はない。基礎断熱工法に複雑な仕組みはいらないと言う事がはっきりわかる。写真は床下温室度の実測。


エアコンの水漏れの原因はカビ ②

ちょうど一年位前に水漏れをおこしたエアコンから再び水漏れ。水漏れ箇所は、室内機の冷風吹き出し口の下のところ。しかし今回は落ち着いて自分でメンテナンス。使った器具は、いつも水槽の水替えをする時に使う手動ポンプ。これを室外機近くにあるドレンホースの先端につなぎ(テープで空気の漏れが無いように固定)、手動でポンプを作動し吸い出す。するとでてくる。でてくる。写真のように直径2cmはあろうかと言うカビ球が3個くらい。

もし皆さんのエアコン室内機から水が漏れてきたら、ドレイン内のカビ球を疑って見ると良い。このカビ球を除去すればすぐに直る。ポンプがない場合は、口で吸い出す事もできるが、このカビ球を見るとお勧めできない。大事な事は水が漏れている時はそのまま吸い出せるが、無い時は室内機のドレインがたまる皿に、水を入れてから行わないと綺麗に出ないこと。もしこのような現象でお困りの時は、ためしてみて!!すぐに直るから。


暖房と省エネを考える。⑤ 続・私流エアコン暖房の使い方。

2月2日に誤字脱文があり加筆

前のブログでは、下の

①自動運転モードにはしない

②風量を自動風にはしない

③風向き羽をスイングさせない

④風向きを人にあたらないように固定

の内①と②をご案内した。

③、④は・・・、簡単!!エアコンの暖かい風の風向は、最近はスイングと呼ばれる自動羽で左右や上下に動く機能が標準。その機能を使わないでほしいだけ。つまりあるところで固定するのである。ではどこで固定するかというと、「人のあたらない方向で斜め下向き」が基本。更に窓下付近に向けるのが効果的である。

エアコン暖房が嫌いな方の多くは、「風が直接あたるのでいや」というご意見がトップ。だから風を人にむけないように固定する」というのは、エアコン暖房の基本である。しかし、エアコン構造上輻射熱が全く期待できない珍しい暖房器具。このため普通の家で暖かさを感じるためには、唯一温度が高いふき出し温風(40度)を人にあてなければならないから。だから普通の使い方では皆一様に温風を人や人のいる方向に向けるのである。特に最近は人センサーで人のいる方向をわざわざ探し出し、そこに温風を向けるというおせっかい極まりないエアコンが販売されている。これでは、益々エアコン暖房はいやという事になる。
そもそもエアコンの正しい使い方は長時間暖房が基本であるにも関わらず、他の暖房器具同様、即暖器具として使おうとしている。だから「風が直接あたるのでいや」となりだめなのだ。
エアーコンディショナーというエアコンの名前の由来どおり、エアコンは空気温度を調節し、家中長時間暖める事が基本。(←この解説は4月のブログで)すると家中のもの全て(家具や備品、壁、天井)が空気温度と同じくなり、風を直接人が受けなくても快適さを得られるのである。この場合、エアコンから噴出される温風に、人はあたらなくても快適さを得ることができる。
どんなに高断熱仕様の窓ガラスを使ったとしても、窓は壁に比べ断熱性能が1/7から1/10くらい低い性能。家が冷やされる1/3(緑の家の場合。普通の窓が大きくない家は1/4くらい)は、窓面。だから窓下床付近にはコールドドラフトが発生し不快を感じる、そこでこの温風をなるべく窓下付近に広がるように向けると更に快適性が増す。
是非ためしてほしい。特に高気密高断熱の家ではその恩恵が受けられ快適であるが、低気密低断熱の家ではちょっとむずかしい。つまりエアコン暖房の基本は家中暖房できる性能の高気密高断熱住宅であるということ。=省エネ器具(今後期待される)が使える家となる。


暖房と省エネを考える。④ 私流エアコン暖房の使い方。

2010年にエアコンの特性などから台数の設置方法も書きました。こちらをどうぞ

世間広くお勧めにくいのですが、左写真のような「緑の家」のような吹き抜けが大きかったり、窓が広々していたりするプランが多い家では、エアコンの使い方はちょっと違います。どこが違うかというと、

①自動運転モードにはしない

②風量を自動風にはしない。下に加筆あり)

③風向き羽をスイングさせない

④風向きを人にあたらないように固定

です。

①は、エアコンの使い方を見ると運転モードは「自動」「冷房」「暖房」があることがわかりますよね。カタログには「自動」運転を推奨することが多いですね。この自動運転とは、エアコンが外気と室内温度を測定し、暖房運転するか、冷房(除湿)運転するか、またどのくらいの能力でを勝手に判断して運転するモードです。またこの時の設定温度も表示されない機種もあります。高気密高断熱の家中暖房(高気密高断熱でも家中暖房しなければ意味がない)する家では、普通の家の暖房温度より低い温度で快適感が得られます。(理由は4月ブログをご覧ください)自動運転では暖房時高すぎたり、冷房時には低すぎたりするので、「暖房」運転モードにし、温度設定を住人が行います。大体暖房時22度くらいが多いでしょうか?そして就寝する時に20度くらいに設定温度を低くしたりします。住人が時分で温度管理を行う事を基本としているからです。こうする事で無駄な温度上昇を防ぎ、温度が安定し、結果省エネにもなります。

②は、ほとんどエアコンでは、暖房出力(エアコンが発生させる暖かさ)に応じて一番相応しい風を送風するように設定されています。この設定が風量の「自動」モードです。高気密高断熱の家中暖房(高気密高断熱でも家中暖房しなければ意味がない)する家では、一度暖まると小さな暖房出力でOKです。すると「自動風」を選んだエアコンは、風量が微風状態となります。たとえばこの状態で吹き抜け部分に設置されているエアコンが運転していると、窓からのコールドドラフトを微風では撹拌する事が出来ずに、温度ムラが出来やすくなります。一方風量を「中」で固定した場合は、小さな暖房出力となっても、風量は「中」のままなので温風が床付近まで行き届きコールドドラフトを撹拌し、温度ムラをなくします。もし皆さんの家でエアコン暖房されていて、温度ムラを感じる方は、この風量設定を「強」もしくは「中」とし、「自動」としないことを試みてください。温度ムラが改善されますよ。こうする事で無駄な温度上昇をせずに良くなり、結果省エネにもなります。但し最近のエアコンは、強風にしても強風にならないように制御されている機種がほとんど。結果自動風と同じ風量になる!なら強風モードなんてなくせよと言いたい。・・・2009年1月加筆

①から④までは、あくまでも緑の家のような高気密高断熱だけど窓が大きい家や、吹き抜けが大きく取られている家のばあいです。

③はこの次に!


暖房と省エネを考える。①

家の掃除はどのくらいのペースですか?私の子供時代(今から35年前)は、真冬でも朝一度居間の掃除をしてました。(勿論ほうきで)雪が多少降っていたとしても窓をあけて掃除しますから寒~~い。でもそもそも家の台所では、布巾が凍っている事も多々有る位家は冷えるので我慢できました。家の中でも水道を少し出して凍結防止をしていた事も数回以上あったと思います。凍結し水栓が破裂したところも家の中でみました。今では考えられない事です。こんな寒い中で最も我慢できなかったことは、小学校に行くときにパジャマからジーンズに履き替える時です。ジーンズの冷たさは、冷水に足を入れるような感じで、絶対と言っていいほどコタツで温めました。(年頃になるとモモヒキははけないので)また寝る時には、足元に「電気アンカ」をセットして寝てました。そうでないと布団に入れないくらい足が冷たい~~。このように昔は暖房をしていない家だったのです。勿論コタツはありましたが。。。(コタツは採暖)。当然暖房費はほとんど掛かっていなかったのではないでしょうか?コタツの中は「炭と豆炭」ですから、寝る前に灰を炭に掛けて次のの朝の火種としているところは、現在の薪ストーブの寝る前に木を入れるような感覚です。このような「採暖」生活は省エネと呼べるでしょうか?省エネとは無駄なくエネルギーを使い、快適性を犠牲にせずエネルギーを省ける方法を省エネと呼びたいと私は考えます。「我慢生活」=「省エネ生活」ではありません。ですので心の平和を造る暖房(寒さは死を感じる)は今後も行っていきたいと考えます。

さて、エネルギー削減を突き詰めればこのように我慢生活にならざるを得ないと思いますが、エネルギーの無駄を無くすことは我慢生活でなくともできます。例えば電気ポットを止めましょう。電気ポット多くは、断熱性能のない容器ですから、沸かしたあとからどんどん熱が空気中に逃げます。昔ながらの魔法瓶(電気のないポット)にお湯を入れるのが良いでしょう。次に道にある自動販売機もできる限り利用することを止めたいものです。自動販売機も断熱性能は無いですので無理やり暖めたり冷やしたりしているので、エネルギーの無駄使いです。次に開放型ファンヒーターもできれば購入を止めたですね。(リフェース)この器具は室内の空気を使って燃焼しますから、一時間に一回は5分間は最低空気の入れ替えが必須です。このとき温まった空気も逃げますので無駄です(この開放型ストーブを居室で使うのは、先進国では日本だけらしい)。空気の入れ替えをしない方がいらっしゃいますが、 これは大変危険です。また結露をおこすので建物や寝具衣類などをだめにします。これも無駄です。②に続く・・・

写真は数年前の冬。この年は雪が多く降った。


エアコンの水漏れの原因はカビ(バクテリア)

2008.02.28日赤字加筆

最近、自宅でも事務所でもエアコンの室内機吹き出し口から水が垂れる事(不具合)が多い。S社サービスエンジリアニングよると、全てドレイン配管内のカビが原因。なぜカビが生えたかというと無理なドレン管(結露水を排出するための管。冷房時は室内機の中にある熱交換器フィンで必ず結露する。この水を集めて外部へ排出するためのもの。)の配管方法とドレイン管そのものにあるらしい。住宅用のドレイン管はフレキシブル管といわれる柔らかい掃除機のホースのような蛇腹管である。最近の内部ドレインは下の写真の断熱ドレインでこれを使えば詰まりは少ない)この蛇腹のくぼみに水がたまり、乾きにくいとカビが成長するとのこと。ドレイン管はエアコン取り付け業者から工事して頂いているので、勾配などは間違いないと考える。が、しかし当事務所ように24時間つけっ放しように使うと、ドレイン水が乾きにくいとのこと。「この場合はドレイン水が流れやすいように勾配をつけなさい」というのがS社サービスエンジリアニングの回答である。私は、このような蛇腹配管ではなく、くぼみのない塩ビ配管にして、少しの勾配で水が流れるようにするのが良いと思う。なぜならエアコンの配管が極端な勾配で露出するのは美観上好まないし、設置自由度制限されないから。例えばオフィスの天井カセット式エアコンのドレイン管は塩ビ配管で、そのため設置自由。住宅エアコンも美観上考えてそうなればと思う。

しかしカビとはすごい。ドレイン管は直径16mm以上ある。直してもらったらそのくらいのカビ球がでてきた。ちなみにS社の人は、専用の吸い取り機を忘れたため、ドレイン管を口でくわえ吸い出したが、勢いあまってドレイン水が口に入り込んだ。仕事とはいえ、頭が下がる思いだ。

←隠蔽配管や内部配管時に使われる断熱ドレイン


暖房器具としてのエアコン その4 「その未来」

「暖房器具としてのエアコン その4」は「その未来」とする。多少希望的推測や間違いがあるかもしれない事を前提で申し上げる。今後エアコンは暖房器具として普及するのか?については、「YES」だと思う。私達21世紀の最大のテーマである地球温暖化防止は「待ったなしの対策をしなければ、今の生物にとって過酷な状況となる」とその分野の研究者は口をそろえる。一方日本は高齢化社会がピークを迎え、老人だけの住まいが多くなる。化石燃料の枯渇がまだ訪れていなければ(←希望的推測)、暖房という快適性を捨てられず、住宅内では暖房する事になるであろう。そのとき必ずエアコンの最大の特徴であるその効率の良さと、他の燃焼器具式の暖房器具にはない火災防止の安全性で、一番普及する暖房器具となるであろう。日本建築学会で発刊された「日本の住宅におけるエネルギー消費」の中の、住宅のエネルギー消費の推移によると、2050年には1990年に消費されたエネルギーの69%までに削減するシミュレーションがあるが、現在の科学では、暖房の快適性を維持しながらエネルギーを削減できるのはエアコンしか見当たらない。そのため、シミュレーションではエアコン暖房が前提で、そのCOPが8と設定されている。これは他の暖房器具は直接「石油」や「ガス」を直接燃焼することで暖房としているので、使う分だけエネルギーが消費され、使う量を減らさないとエネルギーが削減できない。つまり暖房を我慢しなさいということであるが、エアコンはそのCOPが高くなれば、同じ暖房量を使ってもエネルギーが減るというマジックみたいな現象が得れるからである。だから国をあげて暖房器具はエアコンを使う事を推進するであろう。でも電気は効率が悪いのでは?と感じる方には、掲示板でもご案内したとおり、電気の一次エネルギーへの変換効率は0.37である。つまり石油の持っているエネルギーが100%とすると、発電所では電気に変換されるものは43%しかならず、且つ送電線で5%のロスがあるので、家庭では、37%(0.37)のエネルギーしか届かない。しかしそのエネルギーをCOP8のエアコンで使うと0.37×8=2.96となり、直接家の中で石油を燃やして暖を取るより3倍良い効率で石油を使う事ができるということ。だから電気のエアコンは非常に効率の良い暖房ができる。

Q値と呼ばれる家の断熱性能を高くしなくても、灯油を直接燃やして暖房するパネルヒーターや電気を直接熱に変える蓄暖から、COP7(実通年COPを4として)くらいのエアコンにするだけで0.37×4=1.48と1.5倍も二酸化炭素量を減らす事が可能!!すごい!!

このことから、エアコンの暖房は今一番注目されているエネルギー削減とも言えるだろう。唯一の問題は、その3でとりあげたとおり、連続暖房して頂かないと暖かく無い暖房器具ということであろう。しかし連続暖房はエネルギーが増加する事になる・・・。解決は家の断熱性能を上げることであろう。だから「緑の家」では、Q値0.99w/m2Kを設定する事にした。

下表、図は2008.5月に加筆。日本建築学会の委員会が想定した、42年後の暖房機やそのエネルギー消費。いかに暖房エネルギー(&給湯)が大きいかわかるグラフ。暖房機はエアコンでCOPが8になると推測。将来の暖房はエアコンであるといえる。一般的にエネルギー浪費と思われている冷房時のエアコンは全く問題ないといってもいいほど小さい。


暖房機としてのエアコン その3 暖かくない!!

エアコンその3は、なぜエアコンは暖房機として普及しないか?(準寒冷地)の理由の2つのうちの2つ目、「エアコンは暖かくない」についてである。

暖房器具として暖かくないと言うのは致命的である。エアコンは、新潟県の多くの年配者に「暖かくない」とレッテルを貼られている。なぜか?それは、暖房器具を連続運転させる習慣が少なかった頃に、エアコンを暖房として使った人が多いから。エアコンは他の多くの暖房器具と根本的に違うところがある。そう、エアコンは放射(輻射)暖房がほとんど出来ない構造で、空気だけ暖める器具であると言う事。古来から日本の家の中に暖をとる方法は、輻射方式であった。輻射方式とは、高い温度になる熱源があり、そこからでる赤外線等で暖をとる方式。例えば囲炉裏、火鉢から始まり、コタツもどちらかと言えば輻射主体の暖房器具。また灯油ストーブもほとんどが輻射であり、ファンヒーターでさえも、60度以上の温風が吹き出る前面の羽近くは、温度が高くなり輻射熱を得ることが可能である。この輻射熱の良いところは、空気の温度が低くても体の暖かくなる部分ができ、寒い部屋で暖房器具をONした瞬間から、暖かさを感じることができる。冷え切った部屋は、天井、壁、床、家具とあらゆる物から冷輻射が人に向かって発せられ、この冷輻射をすぐに緩和してくれるのが、暖房器具からの温輻射。これがエアコン以外の暖房器具の最大利点。最近では扇風機の形をしたハロゲン輻射暖房器具が良く売れている。これはまさしく冷え切ったところで速暖を得られる器具の代表。一方エアコンはその機器表面温度も高くならず、かつ吹き出す温風も50度を超える事はない。輻射熱は全く得られない。そのため、温風の前にいても、40度から50度程度の温風が勢い良く吹き出し、ちっとも暖かいと言うより、不快と言う感じになる。暖かさを感じるのは、部屋空気が暖まり、壁や床、天井面の温度が上がる1時間以上経ったくらいから。その頃には、他の部屋に行ってしまい、エアコンをOFFする事になる。だからエアコンは暖かくない器具であるということになる。加えて、冷え切った部屋でONするので、エアコンは最大運転能力で、すぐに霜取り運転が始まり、かつその間隔時間も短く、寒い時に暖められない器具とみなされる。これが年配者の多くが感じる印象である。(当時のエアコンはCOPも悪い事も大きな理由)

最近は、断熱性能が高くなった事で連続暖房運転が行う家が出始め、連続運転される空間では、部屋の壁、床、テーブル、天井など全てが暖かくなっているので、冷輻射を感じる事が少なく、輻射熱のないエアコンでも充分暖かく感じる事ができる。だから緑の家では、エアコン暖房で寒いという事は聞いた事がない。(但し冷え性などの方は除く)つまり、暖房を連続運転すれば、エアコン暖房が使えるのである。実際、母の家では、低気密低断熱ではあるが、エアコン暖房オンリーである。火を使わないので安全性も高い。問題は、低気密低断熱の連続暖房運転は、ランニングコストがかかると言うこと。だから断熱性能が重要なのだが・・・。


暖房機としてのエアコン その2 電気代

なぜエアコンは暖房機として普及しないか?(準寒冷地)それは大きく2つの理由がある。

1.蓄熱暖房機に比べ電気代が高いイメージがある。 

 これはもっともである。蓄熱暖房機は、電気会社の事情で電気代が一般の電気代と比べ1/4に設定されている。これは深夜に電気が余る為、何とか使ってもらえないかとの戦略で考えられたもの。発電所では、夜電気を使う人がいないからと言って発電量を簡単に落とす事が出来ない。すると電気があまり、あまった電気は溜める事が出来ないため捨てる。なんともったいないが、捨てるしかないらしい。だから1/4の電気料金でも捨てるより使ってもらった方が随分まし。と言う事で、蓄熱暖房機は深夜電気をたっぷり使って熱として溜め込む。電気代が1/4だから大量に使っても高くない。更に電気基本料金の割引まである。

10年前のエアコンのCOPは、最高機種でも4程度。安物エアコンはCOP2.5だから電気代はエアコンの方が高くなる。しかもエアコンのCOPは外気温7度の時のCOPだから、寒い日はCOPが6割くらいになる。つまり最高機種でCOPは2.4、安物は1.5となり、電気ヒーターに近い電気料金になる。これでは高いはず。この体験があり、エアコンは暖房機として使えないと言うレッテルが貼られた。ところが最近の機種はCOPが6.7もあり、低温時でもCOPは4!!これなら蓄熱暖房機とほぼ同じ電気料金である。少し外気温が高い時は、蓄熱暖房機を上回る安い電気料金となるのは確実。最近のテレビCMでもおなじみのエコキュートという給湯器は、電気代が1/4の深夜電力を使い、COP4.5くらいのエアコン(ヒートポンプ)でお湯を造る機器。大ヒットしている。当たり前。理論的には電気代が1/4(深夜電力)で、効率が3としても一般の電気料金の1/12の電気料金でお湯が沸かせる。安い・・・。で地球温暖化に良いと言う事で国が補助金を用意している。

理由2は「その3」で!!


暖房機としてのエアコン その1 COPとは?

エアコンのCOPは一体何?と思われる方も多いだろう。エアコンはご存知のとおり、冷房装置。しかし最近は暖房装置として使っている人も多い。なぜエアコンは冷房も暖房もできるのだろうか?それにはちょっとだけエアコンの中身を知る必要がある。テレビはなぜ映るのかよりしごく簡単なのでちょっとだけお耳を拝借。(知っている人は読まなくてもOK)

冷房運転時=エアコンは室内機と室外機のワンセットという事は知っていると思う。冷房運転時を簡単に説明すると、室内機で室内の「空気」から熱を奪って室外機で熱を「空気」に捨てる(移す)・・・という事。熱を室内から室外に移動するために電気を使う。

暖房運転時=冷房時の全く逆。空気から熱を奪うというシステムだから運転を逆転させればよいのですごく簡単に冷暖房可能。やはり熱を移動するためだけに電気をつかう。電熱ヒーター等はない。

蓄熱暖房機や電気ストーブは、ニクロム線のようなヒーターがあり、1000kcalの熱を出す機器であれば、電気は必ず1000Kcal使う。しかしエアコンは熱を運ぶだけに電気を使うので、発生(移動)させる熱が1000kcalだった時に、使った電気が500Kcalとすると電気ストーブより1/2の電気で同じ熱が得れる。逆の言い方をすれば、同じ電気料で2倍の熱を得ることができる。もし発生させる熱が1000kcalだった時に、使った電気が100Kcalだったとすると10倍の熱を得ることができる。この10倍が成績係数=COP10と呼ばれる数値である。最近の機種は、このCOPが7近くあり、なんと蓄熱暖房機や電気ストーブと比べ電気使用量が1/7になる。理論的はCOPは1以下にならないのでどう使っても電気ストーブより電気は使わない。つまり電気代が掛からないということ!!ではなぜ暖房機として普及しないか?それは大きく2つの理由がある。  続きは「その2」で・・・。

※注意:電力を電気と表記し、尚かつ、電力量を一般的なワット(W)ではなくなじみのあるキロカロリー(kcal)とした。


1 4 5 6 7