今期の論文の目玉・・・
恩師ラボの論文です。
家庭用エアコンで既に5年くらい継続して実測を行っている新大の赤林ラボですが、今回の発表も先回に続いて私には衝撃的です。
今日から8月・・・それらしい話題を一つ。
昨夏の「緑の家」の見学会では、床下用エアコンによる再熱除湿を使い、床下を強乾燥させた事を動画で公開しました。
今見ても・・・「緑の家」らしい裏付けで家造りをしているな~と思っております。
当事務所で外部ブラインドを下ろして窓を閉め、再熱除湿でエアコンを運転にしているときの熱画像(サーモグラフィー)です。
その1では再熱除湿と冷房除湿は次元の違う空調と説明しました。その2では更にダイキンさんの冷房除湿について考えてみます。なぜダイキンさんなのかは・・・大手家庭用エアコンメーカーさんではダイキンさんがいち早く再熱除湿運転を不採用にしたので、冷房除湿では最も進んでいるのではないかと考えたからです。
先日の提言11で説明したとおり除湿はこれからの主流です。しかし数年前から再熱除湿運転を採用しないメーカーが増えております。よって再熱除湿運転ではない最新の除湿運転を少し深く考えてみましょう。
今回は再熱除湿がないダイキンさんの最新除湿運転を少し説明します。
日立のエアコンでは再熱除湿の特許及び出願48件(2010年時)
先回、先々回のエアコンのカテゴリーでお勧めのエアコンやその特性などを記載してきました。
まとめとして・・・
ここ数年「緑の家」のエアコンは日立のトップ機種(製造年度には関わらず)を採用し続けており、当面このままです。 続きを読む
超高断熱住宅と空調を愛でる人ならお気づきだと思いますが、1970年頃から家庭に普及したエアコンの進化と家の進化が今別方向にずれております。
そう言えば「緑の家」では19年前から夏も空調で・・・を基本にしておりますが当時は再熱除湿の運転は反対でした。ところが2009年頃「緑の家」超高断熱仕様をつくり、2010年から本格的に完成して住み始めると・・・ 続きを読む
昨日の情報交換で、
「浅間さん、東芝さんは再熱除湿を搭載しなくなったのですか?」
と松尾さんから聞かれました。
今朝丁度タイムリーで日経アーキテクチャーに連載されている松尾さんの記事のタイトルが
でした。
秋の東京へ1の続きです。
今回の主役である今泉さんは、今年の2月頃からモデルハウス(実験棟)のエアコンにエンタルピの差による出力を測る実測を行っております。その実測結果を見ると・・・ 続きを読む
今日は東京へ・・・
エアコンのシミュレーションで面白い話が伺えます。
シミュレーションではとても有名な方とまた得意分野の第一人者さんが神戸の松尾さんの配慮で数名集まり、情報交換(というよりご教授を受ける)する予定です。
今年は東芝と日立のエアコン吹き出し口に温湿度計を取付けて吹き出される空気質を観察しております。すると・・・ 続きを読む
2016年08月26日 表修正(顕熱換気除湿量修正)
この夏「緑の家」で室内の環境を実測しております。そこで今後の「緑の家」でのエアコンの設置計画が決まりました。エアコンはその特性が機種や時期によって変化するので今回は2016年版として2011年から5年後の変更計画です。
高い性能の高気密高断熱の家において、多くの設計者がエアコンの設置方法を計画するとき、主に冬の暖房時の暖房負荷を考えてエアコンを台数や位置を決め、冷房には緻密な計画をしないと思いますが、新潟県ではそれだけでは不充分で有るということがはっきりわかりました。
2016年08月5日修正 08月20日加筆、9月三菱電機△に
2016年のエアコン選定は大変な事になり、昨年のパナソニックに続いて東芝までもが再熱除湿エアコンから撤退?しました。これで日立と三菱電機・富士通になりました。
主要機種 再熱除湿 |
グレード | センサー 位置 |
|
日立 | ○ | 上位機種 | ○ |
三菱電気 | △ | 中位機種 | △ |
パナソニック | × | ○ | |
東芝 | × | ○ | |
ダイキン | × | × | |
富士通 | ○ | 上位機種 | - |
2年前から再熱除湿を止めるエアコンメーカーが増えてきております。これは先回2016年のお勧めのエアコンでご案内したとおりです。そして「緑の家」にお住まいの皆様から最近このような話を多く聞くようになりました。
「主冷房用エアコンを冷房運転にすると湿度が下がりにくい・・・」と
2017年 5月 緑字追記
床下暖房を夏期でも使うと温度ムラがなくなるので気持ちよいと言う事が推定される。超低湿だけが気持ちよいわけでない。
夏至に暖房運転する床下エアコン??の記事に対してコメントが多いので急遽「その2」を作りました。
2017年 5月 緑字追記
床下暖房を夏期でも使うと温度ムラがなくなるので気持ちよいと言う事が推定される。超低湿だけが気持ちよいわけでない。
先日お話しした計器類を実測させて頂く家に取付け始めました。
最新兵器は「熱流計」。
これはその面にどのようなベクトルで熱が流れているか測るセンサーです。これを床下スラブ面に設置して実測します。
毎年この時期訪れるこの場所・・・何時もと変わり無く水蒸気が鉛色の空に悲しく踊るような情景を見せております。このような人の力が空まで変えるようなそんな景色は嫌いではありません。
本来なら明日この場所に立つのですが、明日は東北フォーラムで講演させて頂けるので、1日早いですが今日ここに来ております。
ダイキン製エアコンの修理に立ち会いました。
メーカーさんによると
「室内熱交換器部分から冷媒R32を検知するので液漏れでガス圧が下がっているとのこと。
室内熱交換器を交換するという大手術となりました。
昨日は栃木県足利市に着工する「家富町の家」の施工をして頂ける工務店さんへ伺って詳細の話をしてまいりました。ウインドで三国トンネルを越えるのは初めてで、トンネル入り口部分の土樽PAでは紅葉が見事です。
風量固定時のCOP(冷房、暖房)
先回の「わくわくする・・・エアコンの論文」の結論で、
暖房時に定格運転5kwの半分くらい(2.5kw)を考えて選定することが良いことは上の図でわかったが、冷房時に定格運転4kwよりやっぱり半分の2kwの方がCOPが高くなっているのになぜそこを薦めないの?
とのご質問頂きました。確かに以前ブログで何度となく説明していたので今回は理由を端折って冷房は定格が良いと言っているので少し補足説明します。
最近、湿気や黴びのことを多く書きますが、日本(北海道を除く)ではこの二つを忘れて家の事、日常生活を語る事はできません(当たり前ですね)。実は暑さもこの湿気で判断出来るのでは無いかと思っております。その湿気を日常でわかり易く表現出来るのが「露点」です。
7月8日のブログで7月第一週にパナソニック役員さんあてに手紙を書いたと公開しました。
すると8日の夜に9日に突然事務所に伺いたいとの、今までこちらから何度も連絡したのに連絡が来なかったパナソニックさんの担当者さんから連絡ありました。
何でこんなに編み目の大きさが違うの?これで空気抵抗が少なく省エネと言われても・・・。
パナソニックのエアコンのフィルターの網の目が他社に対して相当大きい事がわかってから、日立さんの同年代の機種とも比較しました。
写真の通りやっぱり大きい・・・。これはパナソニックエアコンの設計ミスではないのだろうか?こんなに違う編み目なら素人でも熱交換器が汚れる事もよくわかります。
2015年7月14日緑字加筆
2015年7月9日に変化が起こりました。そちらをご覧ください。
まず最初に読者にお詫びしなければなりません。
エアコンに対して「マニアです」と自称していた私が、こんな単純な事に気がつかないなんて・・・。マニア失格なので今後は名乗りません。
メーカー技術者はエアコンのCOPをアップさせるには熱交換素子の大きくし、風量を大きくすることをまず最初に行います。風量大きくして効率を高めるためには、同じ消費電力なら風が流れる時の抵抗(損失)が少ないフィルター方がよいに決まっております。