ハニカムサーモスクリーン(セイキ販売)というカーテン類をご存知ですか?数年前からその筋の人(超高断熱マニアやパッシブハウス、無断熱住宅)には使われている断熱カーテンです。私自身は使った事がないので、もし使用経験のある方の情報をお待ちしてます。
何の情報かといいますと、新潟県は冬型の天候時、必ず西又は北風が強く吹き、吹雪や霰が窓にあたり融解し水となります。するとガラス面の表面熱伝達抵抗が小さくなり、室内カラス面の温度低下が起こります。風だけならその温度低下が予測できますが、雪や霰が表面を覆った時の低下を算定する式(表面熱伝達抵抗値)が見つけられません。
この時にハニカムサーモスクリーンを下していた窓は、結露するはずですが実際にお使いの方の体験をご投稿く頂ければありがたいです。当ブログはその方面の常連さんも多いので何か情報をお待ちしております。
ちなみに通常であれば内外温度差である部位の温度は次式で予想できます。
ガラス表面温度は・・・
θx=θi-rx/R(θi-θ0)
R・・・全体の熱伝達抵抗(表面熱伝達抵抗0.11、0.04含む)
rx・・・x点までの熱伝達抵抗
θ・・・室内温度i
θ0・・・室外温度
LOW-EガラスAr入り K=1.6の時の室内側表面ガラス温度
θx=20-(0.11/0.625(20-0))=16.4度
複層ガラスK=3の時の室内側表面ガラス温度
θx=20-(0.11/0.333(20-0))=13.4度
ハニカムサーモスクリーンとK=1.6の時の室内側表面ガラス温度
θx=20-(0.39/0.91(20-0))=11.4度・・・室温20度湿度約60%の露点温度
(ハニカムサーモスクリーン使用時の全体K値1.1と仮定)
と単純に計算すると複層ガラス表面温度 より2度低くなる。
この仮定は風速2から4m/sの穏やかな時の表面温度なのです。吹雪で風が直接吹き付けるガラス面の表面熱伝達抵抗は更に小さくなり、より温度低下が考えられます。すると寒波が来ているときの風上側サッシガラス表面で結露する可能性が高くなります。ですので当事務所ではハニカムサーモスクリーンは使用してませんし、当然当方から積極的にお勧めしてません。
日本海特有の風の強い(風速は10m/sを超える)冬の雪の時に結露したのでは何となくいやですよね。私個人としては、一時の結露は全く問題ないのですが、結露が相当悪いイメージをもたれてますので、いまひとつ躊躇しております。
どうでしょうか?使用されている方のレポートお待ちいたします(できれば日本海側)。
ガラスはLOW-EガラスAr入り複層ガラス12mmなのでK値は1.6としてます。以前のブログでガラスのK値がこのくらい上がると、外部風速の影響を受けにくくなるとのご報告を致しました。これは内部の付属断熱戸付きでのお話ではありませんから当てはまらないと言えますから・・・ああ・・・ わからない。 知りたい・・・。
コメント
ネパール様のコメントを待っていたから(o^-^o)返信が速かったのでしょう。
詳しく解説頂き感謝です。k値を測定できるなんてハウスメーカーは凄いです。そんな友人をお持ちのネパールさんも。
新潟の平野部では大体25度(22度~-3度)の温度差を考えればOKです。そんなに気温差がないのですが風がとても強いですね。
ハニカムスクリーンの実態についてはよくわかりました。ありがとうございます。
蛇足ですが、
新潟では網戸がロールタイプですと夏に同じ現象でカビが網に生えます。ですので同じように乾かしてからしまう事が必要ですが、ロールタイプでは無理です。なのでこのメーカー(セイキ)の折りたたみ網戸をわざわざ指定してます。何かと窓周りはいろいろ問題が出やすい場所です。
補足
曇りは、ガラス面の下の方です。
アルミフレームは、小水滴を見受ける場合もあり。
単板ガラスでの、曇り現象(内外温度差20℃程度 湿度は60%ぐらいかな)
複層ガラスの場合は、発生しないかも?
北海道は、-20℃から室温20℃と、考えると温度差40℃ですから、もっと過酷な状況ですね。新潟は、30℃程度考慮すればいいのですか?
即効で返信驚いています。小姓も、仕事の合間(?)に色々チェックしているのですが、・・・・・・
ご質問の件ですが、アルミ 単板ガラスt=3.0です。
札幌のとあるハウスメーカーの開発部門に所属している小姓の友人がいまして、樹脂サッシ(Fix窓 3+12+3 Low-e Ar入り)にハニカムスクリーンをセットしてK値を測定。サッシ単体でK=1.54 サッシ+ハニカムでK=1.04 逆算すると、ハニカムは、0.32の抵抗値を保有。メーカーさんの数値が、0.30ですのでほぼカタログ通りのスペックを保有しているかと。
ちなみに、ハニカムスクリーンを、閉めている状態からスクリーンを開けると、ガラス面が サーと曇る場合があります。スクリーンによってガラスの室外・室内の温度差が小さくなっており、スクリーンを開ける事により、ガラス内外の温度差が、大きくなり曇り現象が発生する。設置提案をされる場合は、注意が必要と考えます。「結露を、抑える商品ではない事を。」
ネパール様
ご返答感謝します。
なるほど、なるほど、そういう実績があるのですね。
確かに白地では乾いているなどわかりにくいですよね。
もうひとつ教えていただきたいのですが、
その職場に設置されているハニカムのついているサッシは、どのような仕様のサッシなのでしょうか?(Ex 樹脂ペアガラス?アルミシングルガラス?)
ハニカムスクリーンはコンパクト(?)に収納できるのが特長ですが、湿気を含んだ状態で、収納した場合に、カビが発生しやすい。(必ずなるともいえる)勤め先にも、設置していますが、使用して1ヶ月でなりました。スクリーンは、マスクと同じ不織布ですので、逆に一度入り込んだカビは、なかなか落ちずメーカーに問合せせると、「十分に乾燥させてから収納してくれ」と言われました。ホワイト色のスクリーンの場合、濡れているかわかりににくく、むづかしいと思います。逆に、ハニカム設置の部屋は、湿度をさげる努力や、開放型の暖房器具を使わないや、スクリーンに風が当たるようにする といった工夫が必要と思います。
内窓と違い、収納式がハニカムスクリーンのすばらしい点です。
別室に内窓が、設置してありますが、やや窓廻りがうるさい。
夏は、内窓より、ハニカムがいいですね。冬は、結露を考えるとガラスを使った内窓が、ベスト。ハニカムスクリーンの生地が、もっと乾燥しやすいものだといいのですが。ハニカム構造ではなく、シングル構造だと、断熱性が落ちるのでしょうね。メーカーに改良をお願いしたいなぁー。
ネパールさん こんにちは。
情報感謝します。
確かにその可能性もありますね。
いろいろな情報がWEB上にあるような気がしますが、
あくまでもハニカムスクリーンは断熱性が高いカーテンだと思う事がよいのでしょうか?
ハニカムスクリーン自体が、結露する場合があります。ハニカム構造のため、一度結露すると、湿気が抜けにくくカビ発生の元になります、無機質のガラスが入る、内窓が一番ベストと考えます。
ハニカムスクリーン自体が、結露しる場合があります。ハニカム構造のため、一度結露すると、湿気が抜けにくくカビ発生の元になります、無機質のガラスが入る、内窓が一番ベストと考えます。
こんばんは。(o^-^o)
おっしゃるとおりの現象です。
私自身、多少の結露はやむなしと思いますが、イメージ的に超高性能なのに結露するの?とやはり良いイメージはありません。
計算上は結露する可能性が大なのに、結構ハニカムサーモを使用されてる会社が多いので、実情はどうなのかと思ってます。
みぞれや雪もしくは強風がサッシにあたる場合は、外付けの雨戸のようなものが本当は良いのでしょう。北欧の超断熱住宅のサッシは外側にシングルガラスのサッシ(気密性小)で、内側に高性能ペアもしくはトリプルガラスのサッシ(気密性大)がワンセットにされている写真を見たことがあります。これなら合理的で、結露なしです。
・・・すごいスペックです。(^-^;
室内側からガラス面への熱の供給がカーテン等で遮られるとガラス面の温度が下がり結露が始まってしまうという現象がカーテンや障子戸を閉めた時に見られました。(北側窓で荒天気時)当時は障子戸を閉めていたほうが窓からの熱損失が少ないと思い障子を閉めていたのですが、今は結露予防のために開けています。
ハニカムサーモも同じ仕組みで結露が起こることが予想されるのですね。