「 2009年12月30日 」一覧

今年完成した「緑の家」 ② -新潟県内の自然素材の家-

 

今年は太陽光発電に光が当たりました。太陽光発電パネルで発電された電力の買い取り価格が今までの2倍(24円/Kwh→48円/Kwhになりました)。

これでようやく太陽光発電を設置する動機が明確になりました。従来の24円では、設置費70万/kwhを償却するまで30年という現実離れの年数が15年となり、16年目から実質発電貯蓄と同じようになります。

上の写真は3kwの太陽光パネルを設置した時の真冬の最大発電量です。仕様通りの最高で3kw発電されてます。 

さてこの家は新潟市小新のS邸です。県内の戸建て住宅で、一番最初に耐震等級2を取得した建物です(大手メーカーを除く)。
何度かご紹介してますが、デッドスペースの階段上に手洗いを設置。排水管周りがそのままインテリアです。 
玄関横には小さなウォークイン収納です。最近は玄関床はありがちなタイルを使用せず、モルタルで仕上げる事が多くなりました。昔は「モルタル=質素」という感覚でしたが、私は「モルタル=手仕事の味」という感じです。特に年月が経ったときのモルタルの雰囲気は、昔の土間のたたきのような味ががでます。

南側の一番良いところは吹き抜けです。冬でも太陽の光をあます事なく室内に取り入れます。
洗面台は造りつけとして計画します。大きな鏡と大きな洗面ボール、そしてシンプルな棚のみの構成です。
外観はガルバニューム鋼板で軒の出なしのコスト重視のデザインです。但し、夏の日射対策として大きい窓には全て庇があり、すだれなどを掛けられるように計画しました(太陽光パネルから雪が落ちる個所は庇なし)。

次は三条のK邸です。とにかくバランスがとれたオーソドックスなデザインで、Q値は1.58W/m2Kの高断熱です。サッシはアンダーセンという木製サッシでU値1.6W/m2K程度の高性能窓です。加えて木製サッシですが、外部のみ樹脂コーティングされ、木製サッシにありがちなメンテナンスが必要ありません。

主暖房は床下暖房ですが、薪ストーブもあり、当然薪小屋も計画しました。この薪小屋は一冬分の薪を保存でき、先入れ先だしを考えた小屋です。
外構は、オーブルお得意の下田産の自然石(丸石)を積んで柔らかい雰囲気と本物の質感を生かした玄関アプローチとして計画。これから充実する木々が楽しみです。

内部にもこだわりが見えますね。まず素地の色が多い緑の家ですが、今回は染色による色づけをしております。着色ではないところがみそです。
リビングの外の濡れ縁は夏の日射を防ぐと同時に天井いっぱいまで窓と、濡れ縁のトップライトと相混じって室内に明るさをもたらします。
天井にもデザインを施し、建築化照明で、照明器具までデザインに取り込んでいます。

緑の家は超高気密高断熱住宅で耐震性、デザイン、耐久性、自然素材、コストがバランスが良く考えられた住宅です。