新潟の家 基礎断熱の欠点 朱鷺の死亡で思う事・・・。 

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昨日朱鷺がネットで完全保護された飼育場内でテン等の小動物に襲われ死亡したニュースを聞きました。この飼育場はネットで完全保護されており、土などを掘ってもネットは地面下50cmは埋めてあるのでどこから入ったかは、現時点ではわからないそうです。

国が完全管理する保護場でも、「対」野生生物では予想しない事や、人間の不完全さから防護上の落とし穴ができるという事がわかります。ここから学べる事は・・・

基礎外断熱をするときは対白アリのためステンレスメッシュ(ターミメッシュ)を周囲にぐるっと施し白アリ対策する方法があります。このステンレスメッシュとは、白アリが通れないような細かい網の目のメッシュで土に埋め込まれる断熱への侵入を防ぐと言う理屈です。
しかし朱鷺と同じ事が起こる事が想像されます。朱鷺の保護場のように2.5cmのメッシュに対しし、白アリのメッシュは0.5mm程度でしょう。0.5mmの精度の施工が、建築現場でできると思う事自体無理があります。2.5cmの穴でさえどこかに見落としがあるのに、0.5mmの見落としがないという事は考えにくいです。私は基礎断熱推進派ですが、そのメッシュにコストをかけるより、基礎内断熱や、高基礎などを選んでます。この施工のほうが仮に白アリ被害があったときメンテナンスが格段に楽です。勿論基礎コンクリート一発打ち込みや玄関部分の配慮も必要です。生物から完全に防ぐ方法を考えるより、侵入されにくい予防と万一侵入された時に直ぐ対処できる仕組みが現実的で理にかなってます。

PS
地元の方の努力には敬意を払います。が、人の手によって保護されなければ生きていけない朱鷺ならば、現在の日本の自然環境がそうなのですから絶滅はこれこそ自然の事です(実際絶滅しました)。環境の変化に対応できない種は、いつの時代でも滅亡してます。「昔、朱鷺というそれはそれは綺麗な鳥がいたの。でも人間が人の住みやすい環境に変えたので朱鷺は対応できずに絶滅したの。だから人はいつでも未来へ繋ぐ責任がある事自覚し生きていかなければならないのだよ」と強く学ぶ事も重要と私は感じます。取り返しがつかないこともあるのです。なぜか「獣の躁者」の物語が頭をよぎります。

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コメント

  1. オーブルの浅間です。 より:

    kotaro 様
    コメントありがとうございます。
    朱鷺にとっては大変つらいですね。逃げようにも逃げられないゲージに入れられ・・・。
    おっしゃるとおり62カ所もの見落としがあったと報道されております。国が威信をかけて保護しているこの建物でさえこのような事が起こります。全ては人が行う事ですから、間違いや勘違いはあると思います。それをいつも忘れることなく設計したいと思います。その為絶対間違ってはいけない所は、幾重にも安全策を施さなければなりませんよね。

  2. kotaro より:

    朱鷺の事故は犯人はテンらしく、金網の管理の漏れが原因のようです。家に置き換えて考えても、施工と事後メンテナンスの重要性を改めて認識しました。人間の目が行き届きやすいメンテナンスし易さが求められます。オーブルさんの床下や窓の考え方はまさにピタリですね。