今外壁を貼り始めた真っ白な外観となる「美沢の家」です。
スノーホワイトと呼ばれる真っ白。
潔い色です。
断熱材不足により一時工期の目処が立ちませんでしたが、昨年中にネオマフォームをフェノバボードに、ハイRをフルカットサンにすることで解決しました。性能、特性は全く同じ物で、メーカーが違います。
庇も真っ白。とにかく外観は真っ白。
白は汚れやすいのかと聞かれると「そのとおりです」と答えてます。
貼った次の日には指で触るともう薄っすら黒い膜がわかります。ただそれ以上は汚れの進行は遅くゆっくり黒い膜に被われる感じです。
白い外壁は多少汚れても白で、その新鮮さは10年を超え20年近く持続します。ちょうど白い漆喰が塗られた土蔵のように・・・。
白く見える土蔵も近くで見ると相当黒い膜で被われてますが、なぜか遠くで見る白いままです。これはお城にもいえます。だから少し黒くなっても気になりません。
明るい色(白い)外壁で気を付けることは、窓両脇にできる通称「よだれ汚れ」をおこさせないようにサッシ下端を外壁より突き出す事が重要で、これを怠ると「よだれ汚れ」が直ぐに発生します。
内部はこのように小屋梁が露出するデザインです。三角形を作る材は火打ちと呼ばれ、地震時に大きな役目を果たす部材です。沢山入ってますね。
「緑の家」の中でも耐雪住宅になるとこの火打ちは非常に多く入れないと家が変形し、壊れてしまいます。その理由は少し煩雑なので次の機会に。とにかく大事な材です。
今回見て頂きたいのは赤い線でわかるように火打ちの設置されている高さを変えているところです。これは勾配天井の際の見栄えを良くしようとして、図面指示しました。完成するとその理由がよくわかります。これも構造でデザインするといいうことです。
2階の窓。先張り気密シートがあって見にくいが上部に四角い窓がある。
そしてこの写真で写って入る高窓は「排煙窓」※と呼ばれる法律で必要とされる窓です。この役目は家の内部から火が出た場合は、その火より煙で亡くなる方が多いという実態調査よりその煙を素早く外にだすために設置される開口部です。
実はこの排煙窓※は勾配天井で且つ家の床面積が200m2を超えていると設置する義務があります。当事務所の過去の緑の家は、屋根にトップライトを備えていたので必要無かったのですが、最近は大屋根に太陽光発電のせいでめっきりトップライトを設置しなくなりました。だからこのような排煙窓※が必要になったのです。しかしこれも行政ではチェックしなくてもいいよとの法律があります。怖いですね。少し間違えば命に関わる事ですがそれを行政はチェックしない・・・。耐震チェックも同じでしたね。こういった生命に関わる大事な事は行政はタッチしないのかもしれません。
※・・・正しくは排煙設備を必要としない排煙に有効効果がある開口部。床面積の1/50の有効開口部があれば200m2を超えていても住宅は排煙窓を設けなくても良いという法律がある。200m2以内であれば床面積に対し1/20の換気窓があれば必要無し。排煙に有効な窓は天井から80cm以内と決められているので、このような高い位置に開閉可能な窓が付く。
コメント
higerk様
コメントありがとうございます。
長期優良住宅「認定」とのこと。ならば耐震性はよくバランスの取れた良い家です(認定ですよね)。
2階まで必要かとの事ですが、
もし2階での一時の結露を容認できれば無理に家中暖房を心がける必要はありません。ただ家中暖房しないと真の快適環境は味わえないかもしれません。どうしても2階の冷気が1階へ影響を及ぼすのでちょっと快適性が損なわれる事があります。
高気密高断熱は家中暖房をした時そのランニングコスト下げるための技術です。目的は家中暖房ですから、家中暖房しないと言うことは目的からはずれてしまいます。
奥様(特に小さい子供をお育ての時)は非常に乾燥に敏感です。その時に本当は40%の湿度であっても30%の間違った湿度表示をみるとその間違った表示で過敏に反応する事が多いと思います。確かな湿度を把握する事は重要です。EMPEX EXシリーズなら安価で意外と正確です。送料も入れて2300円ですのでこちらをお勧めします。
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お節介やきで恐縮ですが、折角良い家を手に入れたのですから結露に悩まされるより良いのではないかと思います。
ありがとうございます。
拙宅、新潟市内でC値0.9、Q値は計算されていないためわかりませんが長期優良住宅です。
湿度の正確な値知りたいですね。安い湿度計に翻弄されてますから。
子供が小さいので2階で生活してませんが、全館暖房必要でしょうか?
嫁という抵抗勢力に困ってますが・・・
ちなみにガス温水ルームファンです。
higerk様
コメントありがとうございます。
サッシの結露いやですよね。
問いかけに対する答えですが・・・
「断熱性が弱いのか?」
↓
「そうでもあり、そうでも無い」
です。
お住まいの地域や天候状態、
そして室内環境が不明なので
すみません、こんな答えになります。
ただ言えるのは、
当事務所のような30年以上前の普通のアルミサッシで、且つシングルガラスでも、雪が降っていない時(気温が氷点下でも)結露はしておりません。この最大の訳は、室内がとっても乾燥しているからでしょう(湿度30%)。
つまりhigerk様の室内環境が加湿器を使っているのでどうしても湿気が多く、そこに折角の断熱性が高い窓でもカーテンでも閉めて就寝されれば直ぐに結露を引き起こすでしょう。
また、サッシ自体に雪やみぞれが付着するような気候では、枠の結露発生は起こります。仮にアルプラK3の2倍断熱性があるサッシでもこれは同じです(限界湿度は上がりますが)。
サッシの性能に見合った湿度管理をしないとどんなサッシでも結露はまぬがれません。
まず正しい湿度計で窓周辺の空気湿度を測り、45%を超えているようなら加湿器やめて換気量を増し、かつカーテンは少し開けて置く事が良いかと思います。勿論家中暖房はしなければどこでも結露は発生します。
PS
正しい湿度計は下のブログで紹介しております。
http://arbre-d.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-4f4d.html
はじめまして。いつも興味深く拝見させていただいております。拙宅建築後に貴方を知り、もっと早くであっていたらと後悔してます。ところで拙宅、窓はアルプラK3なんですが最近窓枠に結露します。換気量増やして、加湿器稼働時間も減らして対策してますが、こんなに断熱弱いものなんでしょうか?