コーナーサッシと屋根形状

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建物模型は必ず植樹がされ、特に今回は電柱まで造られた。

長岡ニュータウンの家を始め最近では荒町2丁目の家等には建物角部分を開口部とする計画をしています。昨日模型が完成した今度の計画もコーナーサッシが計画されています。

木々の避けて撮影するとコーナーサッシの感じがわかる。

建物のアップを撮るとこのように大きな開口部が建物東南角にあります。

敷地中央から見るとこの方向だけ隣家が将来に渡ってこない

この敷地は東南方向に学校があり将来に渡ってこの方向は何時も開けた唯一の場所なのです。ですので、どうしても居室の開口部からの目線をこちら側にと敷地を訪れた時から思っておりました。丁度そこに建物の角が来ることになり、コーナーサッシを計画する事になります。

木々があると外部から容易に見えくなる。招き屋根の形状。

写真でわかるとおり、敷地アプローチ部分に大きな電柱があり、加えて先ほどの開口部の真ん中にも見える事になるので、電柱を敷地内移設する予定です(模型)。これは電力会社さんへ申請しお願いします。

南側はバルコニーもあり、こちらも外部目線が遮られる。

屋根(招き屋根)には沢山のパネルが載るような計画。

太陽光発電が8kw以上載せられるように、南側に大きくなった招き屋根形状です。実は「緑の家」では流行の片流れ屋根は積極的に計画しません。どうしても片流れでないと良い計画とならない場合を除き、20年後の雨漏りリスクの高まる片流れは避けるようにしております。

そうお話しすると皆さん不思議な顔をされるのですが、日本気候は雨が沢山降ります。屋根がどんな施工方法でも、「水は低きへ流れます」。ですので水の流れる方向に家の外壁がこないように、建物から水が離れるように通常の屋根は全て外壁と反対側へ勾配がついております。しかし片流れ屋根は、一方向だけ外壁方向へ向かう勾配がつきます。この事がシーリングなどの防水性の失われた15年~20年後に雨漏りの原因となりやすく、昔のシーリングという化学物質がなかった頃には、片流れ屋根なんて外の納屋小屋しかなく、丁寧な仕事では必ず折り返し屋根(下写真)を設けました。

築100年以上の豪商古民家の裏側屋根部分。

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コメント

  1. お隣さん より:

    ありがとうございます。m(_ _)m
    疑問に思ってネット上を調べたのですが,
    あまりよくわからなかった点でした。
    今後も有益な情報の掲載を楽しみにしております。

  2. オーブルデザインの浅間 より:

    お隣さん へ
    ご想像のとおりです。
    メンテナンスとしっかり考えられた納まりならよい事もあると思いますが、巷で安易に見られる片流れ屋根はやはり避けた方が無難だと考えております。

  3. お隣さん より:

    いつも勉強させていただいています。
    片流れ屋根についてよく疑問に思うのは,
    屋根が高くなっている方は,天に向かって斜めに伸びているので,
    ①屋根が高くなっている方の壁に,雨がよく当たって濡れ,痛みが早いのではないか,ということと,
    ②屋根の端の部分が折り返しになっていないと,
    折り返しになっていない断面の部分に雨が良く当たり,
    数十年後には,そこから漏水など,何か不具合が生じないか,でした。
    屋根の端が下を向いていればあまり問題はなさそうですが,
    片流れの場合,その部分から水が入ると,
    屋根の低い方向に向かって水が流れていきそうなもので。
    心配しすぎでしょうか。