「て・こあ」でのある一日 壱百八 春の仕事2

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超高断熱住宅を薦めるオーブルデザインの浅間がなぜ100年前の古民家「て・こあ」に惹かれるのか・・・。

それは薪の材料からでさえからも学ぶ事ができるほど、ここには建築学が詰まっているからです。

まず・・・

この黒いビニールのような塊は・・・煙突にこびりついた煤です。今年の冬は本当に薪ストーブを毎日ガンガンと燃やし続けましたからね。

結構大きい塊になっております。

そして煙突掃除をしたことがある方ならわかりますが、この煤、乾いているのでカルメン焼きのような・・・不思議な感じです。

煙突のてっぺんに付いている煙突のトップを逆さまに置いたことろの写真。下から見ると小さく見えるが、実はこんなに大きい。

内部にこんな感じでカルメン焼き?がついている。ほぼ詰まりそうなトップ。

トップを取った煙突。

そして・・・

所で今年は薪を前部使い果たしたので、今まで使わなかった廃材も燃料に使い始めました。先ずは「土台」の廃材。

120×120の断面。その使命を終わった木は、最後に薪となってCO2になる。最後まで家主が面倒を見ることが出来る・・・だから無垢の木が好き。

この虫か腐朽菌にやられた木は、「て・こあ」の土台に使われていた木材です。

昔ですから土台の材料は定番の「くり」らしい・・・。

この環孔材はクリ独特のものですから間違いないでしょう。

クリの木は湿気に強く耐久性に富み、強度もありながら加工もしやすく昔は安価な材料で、新潟県では一般的な土台の材料です。皆さんが知っている有名な使い方は、電車の枕木です。近年はクリの木も入手できなくなり薬剤注入の栂や松が多くで使われておりますが、この古材を見ればなぜクリの木がよかったかわかります。周囲が腐っても虫が食われても心材の方は残っております。この残っていることが肝心で、家のバランスを崩すことなく安定させる最低限の条件です。もし今も手に入るなら使いたい木です。

そして歴史から学ぶことは「木より弱いのが鉄」・・・ということ。

この土台に打ち込んであった釘は・・・

錆びて芯がない105mmの釘。

既に溶けて(錆)無くなっております。

湿気の多いこんな地域では、クリの木のほうが腐らない安心材料と、普請や解体をする大工さんは肌で感じていたので、新しい薄い金物(筋かい)を受け入れる事に時間がかかったのでしょう。

話はかわり、

「て・こあ」のグーテ・ド・ママンでは4月23日の展示販売のため今が最も忙しい。

「て・こあ」の工房では甘い香りが毎日漂っております。

夏果子主力となるタルトシリーズも新潟産発芽玄米の米粉を使い、バター、卵、牛乳、小麦粉を一切使わない焼き菓子です。本当にこれは米粉でバター無し!って驚く味になっております。

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