大野町の家の基礎は深基礎、高基礎のランクAの仕様(巾180mm)で外貼り断熱の基礎である。
何時もの「緑の家」ではべた基礎の高基礎で内側断熱なので仕様が全く違う。このような時に現場で間違いが起きやすいので、打込み前のチェックを通常は打ち込む寸前に行うところ、前日に行って施工工程に影響が出ないようにした。
「緑の家」で最近多くなってきた基礎外断熱(打込み施工)。断熱材は水分に強いスタイロフォームAT50mm。高いが実績も多々ある断熱材をチョイス。
深基礎なので2度打込みでもOKとしており、打ち継ぎ面はサンダーによるレイタンス除去と表面荒らしを行う。これを行わないとしっかりした打ち継ぎ面が出来上がらない。
外部基礎の型枠は樹脂コートパネルであるが、内部は鋼製型枠でもOK。h=600とh=900の重ねてh=1500(通常の2.5倍の高さになる)として使う。
「緑の家」のM12のアンカーボルトの長さは450mm以上を使う。これは基礎内に250mm以上の定着がないと所定の引張り力を確保出来ないから。巷の現場ではこのM12の長さが400しかないもので施工されている事も多くあるので何時も注意している。これは平成15年の住宅支援機構のマニュアルでは埋め込み長さ240mm以上(引き抜き11.2KN)となっており、これが平成17年では座金の構造計算に合うように250mm(引き抜き11.7KN)に書き換えられた。
従来の240mm埋め込みでは・・・
400mmー240mm(埋め込み)-120mm(土台)-6mm(座金)-12mm(ナット)=22mm(頭の出)
で22mmの頭の出があったが、平成17年頃からアンカーボルトの埋め込み長さ基準が240→250と10mm増えたので頭の出は22→12mmと殆ど余裕がなく施工上とても厳しい(12mmからネジ山を3山取ると実質6mmの施工誤差で納める事になる)。だから400mmアンカーボルトでは埋め込み不足になりやすいので450mm品を使うのである。400mmのアンカーボルトでも出来ない事はないが、現実の施工誤差ではまず無理である。巷の現場監督さんはそんな理由を知っているかな~。
M16も同様でL=900と相当の余裕がある汎用品を今回は使用した。
打込みは外気温7度くらいで冬期としては最もふさわしい気温。寒中補正で呼び強度36N/mm2-15-25とRC造建築物並の高強度して生コン受け入れをし、
通しノロは無論基礎内に混ぜることなく場内で処理して打込みを開始する(今も基礎内にいれる現場が多い)。
午前中には無事に打ち終わり・・・この後養生をする。天気予報をみると1週間は寒波らしい寒波はなく大野町の家は大変ついている。
・・・しかしめっちゃ高い背の基礎である。