レオパレス21問題とマイクロプラスチックで行政関与が増えないこと祈る。

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15年前におきた耐震偽装(構造計算書詐欺事件)から再び大きな住宅系問題となっているレオパレス21問題は、行政機関に責任を求める意見が報道で採り上げられている。このような動きは2005年におきた耐震偽装と同じ経過を辿ってはいけないと思っている。

2005年に発覚した耐震偽装によって、新たに生まれた法律で一般の建て主さんへ負担が転嫁された事は大きく報道されていない。その一つは直接負担の「瑕疵担保保険」。これは負担が増えてもそのコスト分の殆どは建て主さんに10年の保険としてメリットが有るが、実はもう一つの負担が建築士の講習や事務所の事務手続きが倍くらいに増えたこと。

建築士が3年ごとの定期講習が義務化され、更に設計事務所の行政への定期報告義務が増えた。これによって定期講習をする天下り先が増えて税金も使われ、またこれら事務経費の負担は最終的には建て主さんへ転嫁される。

耐震偽装後、建築士一人ずつへの社会倫理を教えている上の定期講習を行っていても、このような人命に関わる法律違反(防火界壁未施工)であるレオパレス21問題は起こっている。しかも問題指摘のきっかけはある報道番組で(内部告発でもない)、番組を作る中の取材で発覚したらしい。その報道番組では次のようなコメントがある。

防火壁は火災が発生した場合に火が広がるのを抑える役目があり、法律で設置が義務づけられている。さらに関係者は「同社はこの問題を発売当初から認識していたが、およそ20年間も放置してきた」とも語った。

もしこれが本当なら20年間も放置されていたのはたぶん「過失」ではなくなんらなかの力で暗黙の了解になっていたから。なぜなら法令違反1000棟以上の建築や確認申請に関わった「建築士」はきっと100人以上いるはず。木造共同住宅の小屋裏界壁の基準なんて殆どの建築士が知っていること。100人いてだれも気づかないなんてことは考えられない。また外壁の素材によって認定番号が違う事なんて初級建築士でもわかること。それが長期にわたって個人レベルでも隠蔽されていた(建築士は個人免許の責任も追及される)。つまり定期講習はほぼ意味がないといえ、直ぐに見直しか中止する事が望ましい。常識的に10年以上も行った行為で効果が発揮されなければ民間では見直しか中止である(定期講習制度後の建築士処罰数の15年間の変化からも)。

人が集まるとその国一定の割合で故意に法律違反をする人がいる。これは日本、海外問わず同じで、その割合が小さいか大きいかである。日本では小さい方になるがそのわずかな人のために税金を使ってお役人様の天下り先をつくるのではなく、わずかな法令違反をする人にはその社会から退場願うことと、損害賠償額の引き上げが望ましい。マスコミは国の問題とするのではなく、民間のインチキ(詐欺)事件なら民間同士で解決する原則で報道を行ってほしい。

レオパレス21さんによって騙された人は、もちろん騙す方が悪いが、「うまい話にはリスクがある」事を承知でアパート建築契約しているはず。つまり税金対策とか、空き地利用で儲けようとおもっているのだからノーリスクは世の中に存在しないのに直ぐに国に助けや責任を求めるのは違和感がある。そもそもアパート経営できる人達は明日の食い物に困っている家計ではないはずで、アパートオーナーさんは耐震偽装で被害を受けた住人よりも一般的に考えて裕福な方である(今回の住人は引っ越し代、敷金礼金、一ヶ月分の賃料などレオパレス21さんに保証される)。

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次はマイクロプラスチック問題。

マイクロプラスチックが海洋生物の体内から発見されそれがファストフードの樹脂ストロー廃止につながっている事は去年大騒ぎになって多くの人がしっている。

そして今日の朝日系ニュースの題名では・・・

微小プラ、すでに人体に 貝からも検出 健康への影響は

とあり再びダイオキシンと同じ事にならなければ良いのに・・・と思う。

最近の報道会社はショッキングな題名を意図的につける、そして記事内ではそれらを植え付けるように

「マイクロプラスチック」。有害な化学物質を吸着しやすく、生態系への影響が懸念されている。

あたかも有害物質=マイクロプラスチックとしての印象を植え付け、

それが人の体内から有害物質が出てきたような錯覚をあたえるように直ぐに下の文がくる。

 オーストリアの研究チームが日本、英国、イタリア、オランダ、オーストリア、ポーランド、フィンランド、ロシアの計8人の大便を調べたところ、すべてからマイクロプラスチックを検出した。便10グラムあたり平均20個が見つかった。

この文だけは取り込み物質の由来がなく不充分な情報である。

その一方

情報を収集している欧州食品安全機関(EFSA)は「マイクロプラスチックの人間の体内での挙動や毒性を明らかにするにはデータが十分でなく、有害かどうかを言及するのは時期尚早だ」との見解を公表している。

との紹介も「一応」載せているが、どう見ても恣意的な題名からは健康に影響が出ているように伝えたいとの匂いがぷんぷんする。

便を調べれば樹脂以外に木や紙のセルロースだって検出されるだろう。私なんてサランラップの切れ端を間違って食べてしまうこともあるし、家の大根すり下ろし器は樹脂製だが、既におろし歯が摩耗しているので間違い無く体内に入って便として出ているw。
ダイオキシンや環境ホルモンと同じくならないようにもう少し研究が進んでから「影響は」との題名にすべきである。

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