オーブルデザインではもう3年間大掃除を行っていない。これは何時も12月28日は大掃除の日なのだが、2018年はと2019年は急な仕事のため見送り、昨年は通夜のため中止となった。
現在このオーブルデザインの入っている建物には、家族で昨年暮れから昼夜問わずいる。葬儀が終っても豪雪になってしまい寺泊に帰れなかったが、ようやく先週末の暖気に通常どおりに戻ろうとしたところ、大掃除と配置換えにスイッチが入り、事務所の休みを利用して3年分の大掃除をしてた。 整頓はまず資料の破棄から始まる。24年間のなかで15年経過した設計図書はお蔵入りとし、当時からの販促資料などは破棄処分とした。LAN、電気の配線はOA機器がWiFiになってきたため半分ほどに整理できたし、古いアナログ線の電話線も年末の暴風で敷地外で切れたので、室内の古い電話線機器も全て処分した。
まだ完全ではないが7割ほど配置換えが終わり、新たな気持ちで仕事をこなしている。
綺麗といえば・・・手洗いもこのコロナ禍で注目された。私は以前のブログでも過剰な手洗いは良くないと書いているが、その根拠は下の資料である。
空気調和衛生工学会に掲載されていた論文で、筆者はとその概要は次の通り。
私感ではインフルエンザや風邪、微生物の引き起こす様々な感染病に手洗いは大変有効である。しかしその一方過剰な手洗いは皮膚通過菌の繁殖が起こり、更に進むと皮膚常在菌が存在できなくなり皮膚の免疫バリアーは破られるので逆効果になる。よって日常生活ではそこそこ洗う方が無難と言える。
ただし捕らえ方が間違っている場合もあるので、原文を読みたい方はメイルで私に問い合せてほしい。
掻摘まんで説明すると・・・
皮膚常在菌とは通常の生活を行う一般的な人の皮膚に同居する菌のことであり、手の表面はこの常在菌のバリアーで守られている。代表的な常在菌は、表皮ブドウ球菌、プロピオニバクテリア属細菌、アクネ菌など。一方皮膚を通過して悪さをする菌としては黄色ブドウ球菌、緑膿菌、大腸菌である。人は皮膚常在菌に汗や脂肪で栄養を与え皮膚表面の生息を許す代わりに皮膚通過菌に対してその防衛を委託している。汗や脂肪が皮膚表面にない手は綺麗な手ではないとも言える。
これを図で説明すると、
手が荒れるくらい皮脂を落として洗浄すると下図6,7のようになり・・・
思わぬ害がでる。
思い当たる節があるだろう。外出先、家などでアルコール消毒液を一日数十回手に振りかけると、図6のような状態になっているかもしれない。こうなると手が荒れ、手の匂いがきつくなり思わぬ病気にかかりやすくなるかもしれない。風邪などの感染症は防げても違う病になる可能性が高くなる。
医療従事者でオペなどされる方は、全ての皮脂を落として汗腺にある常在菌さえもできる限り落として手袋をはめるが、日常生活でそこまで行ってしまうと直ぐに手が荒れることになる。オペをする人はこのように手を洗って目的を果たした後は、ワセリンなどで十分皮脂膜を再生するのだそうだ。
さて何故今回「整頓と綺麗な手」との題名かは・・・
本などを整頓し、雑巾で拭き掃除をすると手が一日でヒビ割れする。整頓した全員の指先がひび割れてかさかさ荒れてしまった。原因は本や紙などの表面に、手の皮脂を吸収され、また雑巾を絞るときに洗い流されるからだと思われる。よって大掃除と整頓には手袋は必要であるが、すると作業性が落ちるのでやはり素手になる。