金塚の家 足場撤去前の外壁チェック

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昨日は足場が外れる前の金塚の家のチェックに伺って来た。事務所のある三条、自宅の寺泊の中越地方では、もう随分前から雪はないがこのあたりはまだ田んぼにも雪がのこる。

ポーチ天井高は笹越橋の家と同じく意識して最も低い位置とした。この足場のトラスと赤い屋根と黒いラインがなんか違和感がない。今度この足場トラスを何かに使いたい。

設計時に迷ったのだが今年の雪をみてやっぱりこれで良かったと思う。この玄関に軒樋と雪止めがなければもっと可愛い感じになるので、当初は設けるつもりはなかった。しかしここは雪国で無難が大事。いつ何時に雪が多く降ることもあろう・・・と思い取付けた。それが今年だった・・・。軒樋は雨降りの時には無くても気にならないが、晴れているのに水がかかる積雪時の屋根からの滴は大変気になるものだ。上の写真の瞬間のように・・・。

今年の海岸部は概ね数十年ぶりの大雪となった。

さてチェックだが・・・

堅木や厚木時には伸縮による悪影響があるが、厚さ12mm程度の杉の木の時にはシーリングは施さないでこのようにピタッと窓にくっつけるのが「緑の家」。隙間のシ-リングは10年前後で口があくので理由がないときには行っていない。

「緑の家」の外壁は木の板が多い。木のときには意識してシーリングを使わない計画としている。杉の木は昭和の家では最もポピュラーな外壁であった。当時はシーリングという素材がまだ住宅で一般的に使われる事はなかったし、その材質も現在の変成シリコンのような熱や紫外線にも強いものもないので、使われる事はなかった。そのため木の外壁の時には必ず屋根がかかり、ほとんどの窓には庇を取付け雨水の侵入を長期間防止していた。当然台風時には隙間から内部にはいるが、耐久性はその外壁が朽ちるまで続く。一方現在は2次防水を施すので台風時でも雨水侵入がほぼない。

「緑の家」では木の外壁を使いはじめた時からシーリングを積極的につかっていない。それから11年以上経つがいまだにこの部分からの雨水侵入がないので今もシーリングをおこなっていない。このため以前も紹介したが、瑕疵担保保証の個別3条の認定を受けている。多分この北信越関東圏でこの個別3条を取っているのは「緑の家」だけだろう。この特別申請は以前こちらのクロス通期のブログでも話題になった。

シーリングを考えていないのでこのように木口露出防止の胴縁抑えも窓にピタッとくっつける事が出来るので気持ち良い。

 こんな感じで「緑の家」の足場取り外し前のチェックでは、シーリングの確認は屋外フードなど外壁貫通部位に限られる。

金塚の家の外壁に使用している杉での一般流通材の特性で杉の木の外壁は建物毎に違うことがある。今回は抜け節の少ない杉の羽目板になっており、見た目はスッキリとしていた。

冒頭の写真でお気づきの人も多いとおもうが、「緑の家」の玄関位置は極端に低い。

地面の延長線上に玄関戸がある店舗のような入り口レべル。これがコンビニと同じく引き込まれ入りやすい。

一般的には階段を数段上がって玄関戸が有るはず。所が戸の前には階段がない。つまり地面と同じ高さから室内に入る。すると玄関ホールの先には↓のよな階段がある。

矢印のところが1階の床位置。室内でここまであがることになる。今回はたまたまその真正面に2階にあがる階段があるので、初めて見た人は階段が連続して見えるので、「この家どこまであがるの?」て感じの面白い空間になっている。

そんな金塚の家の完成見学会は4月10日と11日に決定した。準備が整いしだいブログで案内する予定。

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