otomo vie cent リノベ その4 土壁の修繕

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
白っぽいところが補修した土壁(荒壁)。右の黒っぽいのが煙突貫通部分。

otomo vie centの土壁は、何度か行われた普請(リフォーム)の電線工事や工事や地震の振動で至る所に穴や隙間がある。その部分を埋めないと天井をはがしたときに、暖気が全て外へ逃げてしまう。このため壊す天井を足場にして土壁の補修をおこなう。

正面の玄関は50年くらい前に母屋に増築するようにつくられており、この時の振動や構造の継ぎ手で土壁は相当いたんでいる。この面は補修をあきらめ改修を行うこととし、電線などであけられたり、振動で少し落ちて隙間のあいたところをふさぐ。

既に割り竹で補強し塗りを待つ開口部。

上の写真は電線を通すため人が入れるように開けられた穴であり、他の所から入ることが可能なのでここはふさぐ。そのため手元である竹材で下地組を行いこれから土を塗る。

壁を壊したときに残しておいた荒壁の塊。この土をそのまま使う。

土壁の土を新たに現在用意するのは困難である。農薬の入っていない田んぼ土に、農薬の使われなかったコンバインで切り刻まれない藁なんてまず手に入ることはない。購入すればそれはあるかもしれないが、わずかな量なのでトラック運搬は必要無い。そこで壊した土壁の土をそのまま利用する。当然コストもかからないし、少量でも水を入れて少し寝かせればそのまま使える。新たにつくる場合は数ヶ月寝かせるたほうが良いともいわれているから、昔の土壁の壊したものは補修するには重宝する。

小舞木から外してほぐすと藁だけのような感じを受ける。

ここで使われていた荒壁は藁が結構多くほとんど藁?なくらい入っている。

2/3くらい練ってから再び乾いた土壁材料を投入。この後一日寝かせる。

土を練るのはモルタルを練るより倍くらい疲れる。粘りがあり且つ少し堅めにしているので、相当たいへん。戦後では大きな機械で練り上げる意味がよくわかる。きっと粘りがありすぎると大変なので藁が多かったのかも・・・。

土壁の塗り具合は左手のように団子ができるくらい堅めとしている。

古い土壁をぬらして馴染みよくしてからくっつけるように塗る。
この部分は人が触らない上部(床から3mくらい)の場所なので、当時も荒壁のままである。中塗りも行っていないので素人にも補修は出来る。ただし室内空間ではこのままだと時折土がぽろぽろ落ちくるのでお勧めできない。竈でご飯を炊くような土間キッチンだからこれで問題ないと考えている。

本来なら貫を隠すようにこの上に大直し塗りが施されると思うが、荒壁で終わっているので補修もこのまま。

補修して7日たつとほぼ乾いてくる。固練りのためかヒビもなく固まっているのでこの後色合わせを行う。色は煤がほとんどであるから、墨汁を少し薄めて筆で叩くように色をのせる。

さてリノベ全体のほうだが、小屋裏内に手間がかかっておりこれが終わるまで取り壊しできない。

天井の一部が破られ煙突が覗いている。

足場となる天井や床を壊す前に出来る事をしなければならない。そうしないと新たに足場が必要になる・・・ということでオーナーさんには理解を頂いている。例えば中央の天井に空いた穴。これは薪ストーブ用の煙突の先行配管。

天井を取り去れば屋根下まで5mくらいになる。天井のある間に小屋裏内での出来る事を全て行う。

天井が足場となって床から4m以上の上でも作業が可能。

この天井は50年ほど色も変わらないラミ天で、安価で普請されていた。

ここまで煙突を下げておけばあとは床をこわしてからでも可能である。段取りよく行いたいところであるが、先回みたいに小屋裏で作業していると、思わぬ構造的ハプニング(腐りや施工ミス)に出くわして、段取りの組み直しになる。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする