清五郎の家 完成5 家はやっぱり敷地から

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撮影日には何故か青色が集まっていた清五郎の家の外観。外構はゆっくりと行う予定でまだ未施工。

耐震等級3・耐雪1mでUa値0.22w/m2k、完成気密性能は0.1cm2/m2と超高断熱高気密の清五郎の家は当初木の外壁の予定であったが、最終的にSGLになっている。このため、実施設計途中で屋根の出(軒の出)を400mmほど縮めて構造計算もやり直している。

当初木の外壁時には軒の出は910mmほどを計画していたが、SGLになったので500mm程度に修正している。これはSGL(次世代ガルバニューム鋼板)の場合、金属系の特性で雨がかりの条件が酸化に対し抵抗力が強くなるため。簡単に表現すると雨があたるほど錆にくくなる。海岸が近い新潟市ではその傾向が特に強くなる。一方木の外壁の時は雨がかりがないほうが耐久性が上がるので、許せる限り軒の出は大きくしたい。従って軒の出が大きくなる玄関部分はこのように木の外壁の方がメンテナンスでも利に叶っている。

ところで・・・清五郎の家の直ぐ近くに下のような昭和の喫茶店風のカフェがある。何時も気になっていたので、最後の工事監理時に立ち寄った。

ここも当然トーメイガラスの玄関戸。ここが不トーメイガラスの時を想像するとわかるがトーメイガラスは人を呼び込む。

ランチもあったので頼むと、カフェっぽい店内に見合わず和風のランチも選べこれがその時の腹にぴったしだった。そして珈琲もおいしく久し振りに喫茶店にきたという感じ。ご近所さんが朝散歩がてら立ち寄る事が多いようで、早い時間のモーニングセットも数種類あった。

建物、地面と完全分離している屋外階段で白アリの侵入を防止する。

話は清五郎の家に戻るが、「緑の家」の玄関部分の究極型白アリ予防である切り離した木製階段を採用している。木々の多いこの場所では白アリ予防は大切な性能となる。これは6年前(2015年)の矢代田の家から始まった仕様である。

高い位置にあるバルコニーにあがると道路を行き交う歩行者の視線はカットされる。

過去2番目の大きさとなるウッドデッキ(過去一番は柏崎の家 2005年)も、公園とビックスワンに囲まれとてもマッチしている。

先日あるメーカーの営業マンさんが事務所に来られたが、その時に「なんの目的で超高断熱住宅を造っているのか?」について伝えたことは、例えばこの清五郎の家ならば、建物UA値0.22w/m2kとなる超断熱性能とすることで、築後10~20年後でも光熱費用を気にすることなく24時間冷暖房を行える事が庶民の家の断熱性能に対する答えである・・・と話した。これは自邸を造る前から35年間変わっていない気持ちである。

周囲環境に拘りぬいた土地を探された建て主さんの想いが詰まったこの大きな高性能窓(窓Uw値0.87w/m2k)の写真で、今回の完成記事を終えたい。

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