ついに・・・
超高断熱基準を国が示す その2

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昨日JJJチャンネルで夏の日射浸入と庇についての話題を取り上げた。それを挟んだ今日は「ついに・・・超高断熱基準を国が示す その2」を案内する。その1ではUA値だけを載せたが、UA値と同様に大事なのは・・・C値である。

大手ハウスメーカーにとって禁忌の完成気密測定検査。この写真は中間時の検査風景。

その2ではその1で触れなかった等級7時の気密性能のこと。

UA値が0.26w/m2kにもなれば、大手ハウスメーカーにとって禁忌の気密性能の数値に触れなければならない。

現在でも私をはじめ30年以上前から気密性能の規定値が必要だとの考えと、大手ハウスメーカーを中心とする気密性能の規定値は必要無いとの考えがある。国は大手メーカーと同じ考えである。法的には現在防湿層を設けなければならないとの規定と気密性能は重要であると規定されているのに、気密性能の規定値はない。正しい防湿層は気密性能と同義であり、正しい防湿層を施工できれば気密数値C値が2.0cm2/m2未満になることは明らかであるのに何故か気密の規定値を設けたがらない。

この超高断熱住宅である等級7が世にできたときに、気密数値をなおざりにすることは、世界の標準からみてまず難しいだろう。よってこのパワポにそれが記載されていないことは、大手ハウスメーカーへの忖度だろうと感じる。

では何故大手ハウスメーカーが反対するかは・・・他の断熱性能は設計段階で確保出来るが、気密性能だけは現場で測定しない限りその数値を評価できない。つまりユニット工法で一日くみ上げても、その後気密測定をして既定値に満たない場合、再びユニットを分解する必要性がある可能性が出てくる。これはプレハブメーカーにとって致命的である。

逆に言えば「住まう人」のことより、検査に対する対応が大変だから反対との事になる。全くもって自己中心な企業姿勢である。しかし等級7が規定されればこのような大手ハウスメーカーの論理も通用せず、気密性能も規定される希望があることは大変喜ばしい。しかしこんなことは20年前(2002年)にも当HPで書いているが・・・。

更に私は思う。夏の超高断熱化による冷房負荷はやむ得ないこと。これを絵餅のごとく通風でごまかす必要はないと思う。都心部は無論、この田舎の新潟でさえ今は家を空けるとき(外出)は、窓を全部閉めなければ怖くてお出かけ出来ない。当然コンビニに行くときでさえ女性ならそう思うだろう。そんな治安の中で通風で夏を過ごそう・・・とは、現実乖離甚だしい。せめて2階の窓だけでも「簾」でもつけて日射をできる限り避ければ、家中冷房空調で良いのではないだろうか。

つまり等級7のηACは等級4と同じでもよい。冷房負荷の増えた分、暖房負荷が減ることで快適さだけアップでよし・・・との考えとなる。当然、簾等をつけてさらなる冷房負荷ダウンと快適性アップをお勧めする。

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