25年前のことであるが・・・

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ファンヒーターは熱い風がでるがそれは燃焼「排ガス」である。

「緑の家」では、25年以上前から暖房はエアコンで行なっており、他の暖房器具の積極的な提案はしない。今回は25年前に説明していた事を改めて書くが、25年前の事なので、この後の話の続きを想像できる人は・・・この続きを読む必要はない。

今冬はCOVIDー19の影響があって一般の家でもCo2モニターを常備する人が増えた。実は昨年のこのブログを読んだある読者さん(関東)から先日、

「ファンヒーターをメインに使っていると、ONして10分も経たないうちにCO2濃度が7000PPM超えて不安になる。この時、エアコンと同時に使うと少しでもCo2がさがるのか?」

との質問があった。

「Co2を気にするならエアコンが同じ部屋にあればエアコンで暖房すれば良いのでは・・・」

との返答に対し

「立ち上がりの強さがエアコンにないので・・・」

とのことだった。
確かに同時使用すればエアコンの能力分の灯油の消費量が減るので、CO2濃度は下がるだろう。しかし室内で灯油を燃焼させている以上、通常の換気では灯油燃焼分の酸素は得られないので、ファンヒーターメーカーが推奨するように、一時間に2度ほど窓開け5分換気が必要だろう。しかしこの時、エアコンで暖められた汚れていない空気も一緒に捨てることになる。エアコン暖房の良いところは、温風が燃焼製の暖房器具類とちがって全く汚れていないことである。であるから・・・同時に使う事は見かけのCO2濃度を低く出来るが、結局無駄な換気をしなければならない。そもそも室内で灯油を燃やす暖房方式に将来性はないといえる。エンジンをかけた車が室内にあると思えばよい。

そこでは説明しなかったが、立ち上がりは同じ能力でも温風の温度がちがうのでエアコン程度の40度くらいでは、冷え切った部屋内では気持ち良くないのだろう。しかしエアコンはタイマーONでも安全性に問題は無いから、起きる1時間くらい前からONすれば、立ち上がりなんて気にすることはない。帰宅時でも同様にタイマーONすればよい。

1時間前からONなんて勿体ないだろう・・・との返答には、出力できる熱あたり最もコストが高い燃料はLPガスと灯油。灯油は現在1L=110円以上(配達)する。この1Lの灯油の暖房出力はほぼ12.7KWhしかない。これを今のエアコンでは効率係数(COP)5以上問題なく発生するので、わずか2.54wh分の消費電力で12.7kwhをたたき出す。仮に1kw/h=30円でも77円であり、灯油1L分110円分の暖房が7割の価格で出来る。更に通常石油暖房機器でも電気は使い、その運転消費電力60Wと換気で捨てられる熱分で効率0.9とすれば、エアコンでは67円で灯油1L分110円分の2/3の電気代で同じ暖房出力が得られる。これを考えれば起床前の1時間前にタイマーONでもおつりが十分に来る。またエアコンは安全性も最も高い暖房器具である。

室外機は雪が被らないようにすることが重要である。雪が被るとそれだけで効率が落ちる。

よってエアコンが部屋にある人は迷わずエアコン暖房がよい。但し積雪地域の人は別。雪が降っているときは、エアコン室外機が雪をかぶらないように屋根下で無いと効率がCOP3以下になるので灯油の方が安く暖房出来る時もある。エアコンで暖房する人は室外機に雪があたらないように屋根をつけてあげれば、灯油より安価に暖房出来るのである。それは25年前から変わらずのこと。

エアコン暖房では法律に定められた24時間機械による換気さえすれば、アルミサッシの家でも結露し難く、その点でも無難なことがお勧めする理由である。

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