昨年春からウッドショックが起こり、また世界的な半導体不足、化石燃料の高騰などが重なり住宅の価格はかつて経験したことのない上昇を続けている。「緑の家」でも参考価格は上がっているが、決して高額な住まいではないだろうと思っている。
昨今では住宅の完成価格が坪あたり100万を超えることもある。一昔前なら100万/坪は高額住宅に分類されると思っていたが、つい最近100万/坪ならローコスト住宅とある方が言っていた。確かに全国規模の国内大手ハウスメーカーの完成価格は、坪120~140万とも言われるので、そこと比較すれば100万/坪ならローコスト住宅だろう。だだ、現在でも巷では60万/坪以下の完成価格の家はあるし、木造住宅なら60万~80万の家がボリューム層だと認識しているので、坪あたり100万の完成価格は決して安価な家ではないと感じるのだが・・・如何だろうか。私の認識が間違っているのだろうか。皆様のご意見を伺いたいと思っている。
次にEVのエネルギー供給であるが・・・
ネット情報は玉石混淆であることは認識しているが、最近あまりにも?と思う情報があった。これは将来太陽光発電の効率が良くなり、車の車体に取付けた発電パネルだけで車外充電は必要無い・・・との情報である。
現在の科学では空気が存在しない大気圏外でも太陽光の全エネルギーは1.4kw/m2しかない。これが地上に到達する間に大気で吸収、反射され約1.0kw/m2となる。これは垂直に入射したときのエネルギーだから、常に太陽高度と緯度を変化させ垂直面とする必要があるので、通常0.6~0.8kw/m2が一般的とされる。仮に0.8kw/m2のエネルギーを50%利用できる(電気変換する)太陽光パネルが出来たとしても、一般車のガラスを除いた上部表面積は6m2程度だから2.4kw/hとなる。仮にこの電力で5時間充電すると12kwの電力となる。この数値だけみれば、なんとかなるような気がするが、実際はむずかしい。現行のリーフでは15km走るのに約2kw使うとの電費とのことから、12kwhあれば90km走れることになる。90kmといえば高速道路なら1時間で消費する。5時間貯めて1時間で消費だから高速道路では使えない。走行中が全て晴天で充電しながらでも110kmにしかならない。買い物だけなら全く問題ないが、仕事やレジャーでは難しいだろう。100%変換になればなんとかなるだろうが、それはまず無理で50%でも科学的には可視光線が全て変換されてこのエネルギーだから多分・・・できないと思う。それだけ太陽光のエネルギー密度は低い。
とのことで、3日に一度の晴天率と車の使用頻度を考えると、車の重量と走行時のフリクションが現在の半分くらいにならない限り、少し検証すれば車外充電無しのEVは難しいことがわかる。
コメント
mkt様
コメントに呼びかけ返信頂きありがとうございます。
また高い評価もありがとうございます。
コストにおいて坪100万の家を設計しているつもりは無いのですが、今のウッドショック情勢では少しグレードアップすると到達してしまいます。私が設計事務所を主宰するきっかけは、耐久・耐震性があり、そこに安い年間光熱費になる性能の家を広く提供したいとの気持ちからでしたが、価格が今は異常な状況で広く提供することは・・・。年3度も見直した異常な参考価格ですが、安価になれば直ぐに下げ修正をしたいと考えております。多分構造材の柱と梁は市場に戻ってきているので、春過ぎには価格が下がる方向ではないでしょうか。一方建材、設備がまだ不透明です。
>それにしても今回の一連の値上げは得する人はほとんどいない様に見受けられますね。
これについては昨年、大手商社がバブル時期を超える軒並み過去最高利益を上げていることから、木材の取引でも決して損はしておらず逆に儲けていると思われ、一般の国民には理解が出来ないのではないでしょうか。
私感ではありますが…
言葉だけ坪100万と聞くと私個人の感覚は高くて無理だ!と感じます。あと大手ハウスメーカーのイメージでした。
ただ先日、工務店さんから
今だったら私が建てた1年前よりも100万単位で金額が変わるとお話されていましたので驚きました。急に金額の認識を変えざるを得ない状況に工務店さんも言葉少なめで困っている印象でした。
それにしても今回の一連の値上げは得する人はほとんどいない様に見受けられますね。
また、お金の価値観、判断基準は人により千差万別なので難しいですね。
同じ金額でも対応次第では真逆の反応になってしまう事もあるでしょうし。
私は浅間さんはじめスタッフ様の熱心で施主側の立場に立った真心のこもった対応を目の当たりにして表記金額だけで決めつけはできない事を実感しております。金額以上の財産をいただきました。
なので私は、
(当時も今も)緑の家の坪単価の金額は安くはないけれどとても濃い内容の金額、だと思っております。