より無難なカビ防止仕様に その3
床下冷房はしない

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「緑の家」では定番の洗面下に設置される床下用エアコン。

最近では当たり前の事となりつつあるが、床下用エアコンで床下へは冷房しないことが原則である。これも6年ほど前に何度か理論的に申し上げている。

このことは下のブログの3連続シリーズがとてもわかりやすいのでご覧頂ければと思う。

床下エアコン冷房が難しいわけ①
床下エアコン暖房については過去、 とても快適・・・ 加えて簡単・・・ コストも最小(イニシャルコスト) と説明し...
床下エアコン冷房が難しいわけ②
空気には質があり、冷房時では乾いた空気ほど価値が高い。 床下暖房と床下冷房の違い 床下エアコン暖房については先回の説明...
床下エアコン冷房が難しいわけ③
床下エアコン冷房が難しいのはわかったが・・・ではどうするの? ということで6年前の図を少し手直しご案内します。更に家電...

床下内を冷やすと、温度が特にスラブ面で低くなりそれが原因で高湿化となる。RH(相対湿度)80%以上の高湿化が長く続くとカビが発芽する。これは昨日図で示したとおり。

下は床下を冷房除湿した場合と再熱除湿した場合の実測データであり、再熱除湿は安定して低湿度を維持できる。冷房除湿でもRH65%を維持できるのであるが、床下内温度が下がるので1階の床面温度も下がり、あまり気持ち良くない。足下が冷たいのは真夏でも体がかったるくなる。

床下エアコンで再熱除湿運転をした場合の床下内の湿度。RH(相対湿度)は50%前後。温度は吹き出し空気の温度で床下内ではないことに注意。
床下エアコンで冷房除湿運転をした場合の床下内の温湿度。RH(相対湿度)は50%前後。こちらの温度は床下内温度で少しずつさがる。

最後に・・・

先日ある建設会社さんから突然電話を頂き、「10年前から床下暖房を行なっているが、最近止めた。これはクレームが多くなって対処が大変だから。原因は大きく2つ有り、一つはエアコンを床に埋め込むのでメンテナンスがし難いこと、もう一つは床下冷房にも使用していたので、床下内でカビが生えたことである

と聞かされた。両方とも予想通りのことである。床下冷房はしない方が家と人から見ても無難である。

埋め込まず床上に設置している床下用エアコン。上板、前板とも固定はしておらず容易に外せる。特に両方ともエアコンの規定巾寸法はほぼ同じなので機種変更時でも使い回せる。

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