床下エアコン冷房が難しいわけ①

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床下エアコン暖房については過去、

とても快適・・・
加えて簡単・・・
コストも最小(イニシャルコスト)

と説明しましたが、

同じエアコンで床下冷房することは大変な危険を一つ持っております。それが・・・先回も説明した

ドレン管のつまりです。

特に外壁より離れてエアコンを設置する場合に注意が必要です。

常ビルトインされる床上に設置される床下用エアコン。

床下エアコン暖房するときの設置例は上の写真のようにエアコンを隠蔽することが一般的に行われます。これが冷房時の欠点になります。

羽から垂れ落ちる水滴

矢印が水滴。僅かに見えるが真夏では1日で20L以上。

24時間連続運転する冷房用エアコンは4台に1台は必ずドレン管がつまり上の写真のとおり室内機の吹き出し口から水があふれ出てきます。原因はドレン管もしくはドレン管接合部にできたカビ玉によりドレン水が詰まったためです。

またしても・・・カビのせいです。

ドレン管から出てきたカビ玉。

こちらも他のエアコンのドレン管から取り出したカビ玉。

ドレン水にはカビが混じり、これが中心となり育ち始める。

上の写真のようにカビ玉はゼリー状になって水を塞いでしまいます。ドレン管を太くしたり、水勾配を急に(垂直なら一番よい)すれば概ね大丈夫なのですが、どうしても太く、急勾配に出来ない部分があり、それがエアコンとドレン管の接合部です。ここだけは建築側で何とかできる部分では無いのです。ですので将来この部分が大きくなったり、バキュームが装置が付いたりしてドレン管が詰まることを防ぐ装置が、将来エアコンに設置されると思われます。

DIY店で一般的に販売されるドレン吸い出し機。

ドレン管がよく詰まる証拠として上のようなドレン管つまり解消器具が近所のDIY等で販売されているくらいです。

普通に壁掛用エアコンとして見えるところに露出して使えば漏れた途端にエアコンOFFすれば特に問題ではありません。所がOFFしなければ床は水浸しになります。その量は真夏には1日最低でも20リットル以上で、1週間も漏れに気づかなければ、バスタブ一般分の150L以上の水が漏れ出ます。

もうおわかりですね。

床下エアコンのように隠蔽すると、水漏れに気づかず床下内は水浸しです。ですので床下用エアコンを冷房メイン機にする事は大変なリスクを抱える事になります。これはエアコンを天井裏に設置して隠蔽すれば同じリスクを伴います。やはり大事な事は常時目視可能(メンテナンス)か水センサー取付けです。
この事が推測できるのが当事務所が18年前から24時間冷房を標準で薦めてきた実績からわかる経験なのです。これは普通ではなかなか公言できません。なぜならドレイン管が詰まると想像出来るなら対策をせよ!ということになるのですが、エアコンメーカーさんが器機の改良をしてくれない限り(ドレイン管つまり防止)難しい・・・。手が出せないところは考えない・・・との思考が働き、また24時間連続1ヶ月以上冷房状態という条件が特殊だからメーカーさんが器機改良しない・・・等の理由があります。

ドレン水ではないが床下に漏れ出た水。

ただ・・・
これには地域性があります。新潟以南の北陸地方と、関東以南の沿岸部平野(海岸から50km以内)です。つまり夏季に多湿といわれる地域で、高地や内陸部、無論北海道では少ない現象で地域の気候が左右します。

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