2022年建築学会の学術講演梗概集から⑤ 環境 デシカント空調

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その⑤は本分の環境になる。内容は以前から夏期の低湿環境の良さをアピールしていた「緑の家」であるが、その分野の研究発表である。

内容の前に一昨日から県外へ業務に行っていたが昨日の降雪はきれいだった。写真のとおり標高で雪の線がくっきりとわかる。

車は4駆のネイキッドで移動。雪には安心感があるが、箱形が問題なのか風抵抗が大きく燃費は最悪で10km/Lに届かない。

さらに車を標高の高いところへ進めると道路上まで雪に覆われる。今年初めての雪上運転となる。車内は外気導入モードの超低湿度であるため、外気温がマイナス3度のシングルガラスでも曇り一つ無いウインドである(当然)。

さて、このように冬期は外気導入で超低湿度は簡単にできる。一方夏期の低湿度は意識しないと出来ないがその分メリットがあると思っている。この夏期低湿度分野の研究は遅れ気味なのだが、一戸建て住宅でも全館空調が普通になってきた今後は、さらに多くの論文が発表されると思う。

紹介する論文は低湿度環境での立位多状態と着座安静時との実験比較である。

実験の被験者概要は下のとおりで性別の表記がないが全員が一番活動的な年代である。よってこれをまずしっかり念頭におく必要がある。実際の住宅内では性別の他年齢も50才の開きはよくあることなので、今回の実験は同じような年代に揃えて余計な因子を減らしていると考える。

ただLGBTQ的な問題はわかるが、肉体的な性別の表記はほしいところである。また実験条件は環境④の33度RH35%は実際には無いような設定なので実験的には必要かもしれないが、28度RH(相対湿度)40%位で行ってほしかった。

結果は当然のごとく④では全放熱量と潜熱の割合が①、②の条件より増える事が確かめられた。まとめは下のとおりである。

ここでの注意は

「放熱量は、高温低湿環境では顕熱が少なくなるが、汗
の蒸発による潜熱が増加するため、全熱は、26℃50%と
同程度になる。」

とあるが、④と①の放熱量が同じくなっても快適感には触れてないので、そこには注意がひつようである。

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