Uw値0.65w/m2kのFIX窓での無難

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原村の家ではこの標高では最大となる超高断熱ガラス(Ug値0.65w/m2K)を使用しており、その窓は「緑の家」では普段使わないFIX窓が3つ。

以前の下リンクブログで案内しているが、「緑の家」では窓ガラスにFIX(はめ殺しという開かない窓)を使わない事を無難と考えている。

窓に原則FIXを使わない3つの理由
「緑の家」では窓にほとんどFIXを使わない。特に2階にFIX窓のご要望があったときには建て主さんに何度か確認す...

しかし蜘蛛の巣など当たり前に出来るこの環境であえて二階にある大きめのFIX窓を3つ使っている。その理由は・・・

一階が低いので二階の窓まで手を伸ばせば届きそうな位置にFIX窓ある。

単純に建て主さんの了解を得ているからである。いや了解と言うよりご希望であった。そもそも二階とは言っても、1階はほぼ床下扱いのため通常の二階より1mくらい低い位置となる。このため脚立とワイパー棒で届く位置にそのFIXがある。そして決定的なことは、周囲に家がない(30m以上離れている)ため、高圧洗浄機でも飛沫が隣家に届くことはないので、思う存分水をかける事ができる。このことはFIX窓以外にも、SGLという金属素材の黒色外壁にも関わらず屋根の出(軒の出)を1.6mまで大きく出来ている理由となる。

深いの軒と外壁面から下がった深い位置にある窓。

通常、SGLより耐蝕下位になるガルバニュームで黒色外壁の時はできる限り屋根の出を少なめにして雨が外壁にかかるようにする。これは雨で時折洗い流されたほうがガルバニューム特有の白錆がおきにくくなるからである。屋根の出を大きくしたときは、雨が当たらない外壁に時折水をかけ洗い流すことをしないと白錆の発生が早くなるが、水を上部までかけると近隣に水沫が飛びクレームとなる。しかしこの「緑の家」ではその心配がない。また都市部の空気より空気に浮遊する不純物がより少ない事も水をかける頻度がさがり屋根の出を大きく出来た理由である。

そんなFIX窓を内部からみると・・・

上下に分けたFIX窓。高地での超高断熱ガラスではこの大きさ(上)が最大級である。窓枠を排除し壁の一部としてガラスがあるような納まりとしている。このため窓のUw値はガラスUg値の0.65w/m2Kと超高断熱窓となる。

建て主さんの予想通りであろうその窓からの切り取られた風景がすてきである。ここはやはりFIXのようなすっきりした窓なのだろう。それに応えるべく、フレームを壁内に入れこみ、さらには窓枠も設けずガラスだけが見える納まりとしている。そのため窓Uw値はガラスUg値と見なすことができ、窓の熱貫流率は0.65w/m2Kと国内最高レベルとなるおまけ付きである。

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