昨日の天気予報では午後から雨だったが、今朝では曇りに変わりそして実際は「晴れ」だった。鳴和台の家以降、金沢市に伺うときには特に雨を気にする習慣ができた。
そんな300km離れた金沢戸板の家に防水検査に伺った。
金沢戸板の家は「緑の家」Aグレードで、サッシの単独取り替えが出来る仕様。一応全てドレーキップ窓などであるため、30年間は気密がなんとか維持できるので痛んだところだけ替えるメリットは大きくないが、それでもその安心感は大きい。これが引き違い窓であると20年くらいで気密はパッキンの劣化で破壊され、折角超高断熱もその時点で終わることも考えられる。しかし運良くなんとか維持できている引き違いサッシもあるかもしれない。こればっかりは各メーカーの引き違い窓の機構上の気密のもろさ具合と、トリプルガラスのガス抜け寿命の運次第かも。
樹脂サッシはあえてツバ付きをそのまま使う。ツバがないRC造のような内付け納まりも良いと思うが、寸法以外の特注品は何かと問題が起こる可能性が高い。そこでツバがあってもそのままビスまで外れるような無難な納まりとしている。
31年目の拙宅でも実証済みだが、外壁防水は窓廻りが欠点となるのでここに心を入れて設計と工事監理を行う。だから取り替え可能な窓納まりでも細かく考えたのである。
今更であるが、このタイベックシルバーは拙宅の窓改修工事でも使って自分の手で施工してみたところ(価格三倍が適正かはこれからだが)、前の白いタイベックハウスラップより感覚的にも高耐久特異の質感を感じる。
防水(2次防水)検査のほうは特に問題なし。エアコンのスリーブも2重の防水仕様になっており安心できる。
スリーブと言えばこの戸板の家は暖房を行う一階床面積が30坪を超え、一般的な住宅の二倍ほどの大きさ。だからそこに使う床下用エアコンが2台必要かというと3.6kw相当(200V)が一台あれば能力的にはOKである(異なるメーカーもある)。
このあたりはコアな人は当然ご存じだと思うが、日立なら3.6kw又は4.0KW以上の旗艦機種をチョイスすれば、インバーター能力で最高暖房能力はほぼ同じである。厳密には7.1KWから風量が爆風になるので床下エアコンにはより良い(日立の場合)。つまり断熱等級6以上でしっかり床下内圧力を維持できれば、3.6kw以上の1台のほうが扱いやすいのでお薦めである。
今回も木の外壁となるが、その下地は当然クロス通気胴縁。誰がどのように施工しても必ず通気ができるようにと考えてある。
内部充填断熱は訳あって袋入りの高性能GWを使っている。その外に張る付加断熱ネオマフォーム120mmに比べるとその性能は1/3程度しか占めないが、それでも壁の断熱性能を底上げしてくれる。当然気密(防湿)シートは更に別張りである。