杉床LOVEの2ヶ月メンテナンス

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夏仕様の「緑の家」。青い空と緑の絨毯に挟まれ薄茶色の「緑の家」。

全国盆休みの本日、井岡の家の2ヶ月メンテナンスに伺ってきた。と言っても入居後10ヶ月経過している。

刈羽村では田んぼ用灌水の池が多数あるが、今日の道中でみた蓮の池は季節柄絵になる光景で思わず足をとめた。

東南面の大きなコーナーサッシを簾で多い夏武装する。

Ua値0.24w/m2kの断熱等級7を満たす井岡の家は、夏用に武装しているので35℃越えでも全くこたえない。メインの2階エアコン一台で家中を冷やしきる。ただし一年目なので床下用エアコンは床下の除湿を担い、床下のRH50% の湿度管理をするので時間に直すと1週間で2日ほど除湿運転を行うとのこと。

床下収納の中はカラッとRH50%前半。家中が乾いている。

床下内のエアコン吹き出し口には非常用中水となるペットボトルがどんどん溜まり、50本を超えている。このように無理に一度に買うのではなく、日常の使用後に水を入れ保管するのが中水の非常対策としてよいし、これは冬期の蓄熱用になる。

ネット上でも白がちの床しか見当たらない。

本題の杉床だが・・・超仕上げされた床の輝きをご覧頂きたい。本当は裸足になってその最高の感触をとおもうが、ブログでは無理なので輝きから想像してほしい。家族の間はヒノキの超仕上げの床。ヒノキの超仕上げも良いのだが、節があるのでここまでつるっとしない。節のない超仕上げの床の素晴らしさは使って触れた人にしかわからない。で、その超仕上げの床が、現在手に入りにくい。数年前までは普通に市場流通していたが、杉の超仕上げの床は現在ない。ネットでわずかに数点見つかるくらい(全て白身がちで赤がちがない)。

超仕上げの杉の床。「裸足で」歩いた人にしかわからない心地よさ。

なぜそんな超仕上げがなくなったかと言えば、無塗装で使う人が近年激減していて、ほとんどが無垢材を自然素材のオイル拭き取りにしている方が多い。オイルを塗るとどんな自然素材であってもベタツキ感があり、そんな仕上げならサンダー仕上げでも変わらない。よって現在はサンダー仕上げの杉の床がほとんどになっている。これはカンナを使った大工さんがいなくなった事を示しているともいえる。現場でカンナはおろかカンナくずなんて見たことがない。カンナの仕上げとは、細胞膜をカミソリで削いで仕上げるようなこと。一方サンダーとは紙やすりの仕上げであり細胞を押しつぶすように削り取ること。全くその表面が違い、通常サンダー仕上げだと水を垂らすと毛羽立つような表面となるが、カンナ仕上げ(超仕上げ)は水を垂らしても肌はほとんど変わらず毛羽立つことがない。まぁこれだけ言っても触って見ないとわからんと思う。私は自身で超仕上げの機械で木を仕上げたことがあるのでわかる。今から30年前のその時は米ヒバであったが、樹齢800年の木だったので目の詰まり具合は半端なく、その仕上がった板面の光沢はまるでオイルを垂らしたような感じだった。

さてこんなに超仕上げの杉床を褒めているが、杉は柔らかい。だから「手荒」ではなく少しでも「気を抜く」だけで傷がつく。だから万人にお勧めはできないが、杉ラーを代表してそれでも進めたい床である(一室だけでもOK)。

大開口部のコーナーサッシの簾から漏れる光の柔らかさ・・・良い仕事をする。

井岡の家のこの7月の電気料金はオール電化ひっくるめて14,000前後(との記憶)だったとのこと。30坪丸ごと冷房しお湯も照明も全ていれてこの値段なら良いだろう。ちなみに24時間24~25度でRH50%前半の空気環境とのこと。空調モードはほとんどが除湿で時折冷房だと聞いている(違っていたらコメント願う)素晴らしい・・・。

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