この時期の風呂CFの有能さと床に敷いたままの布団内の湿気

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
起床後に温湿度計を布団内にいれデータを取る。布団内のRH(相対湿度)はほぼ50%以下。

10月でも超高断熱住宅は引き続き冷房している家も多いが、新潟県の一般的な住宅では日最高気温22度から最低気温15度が続くこの季節が、珍しくエアコンがほぼ動かない時期といえる。その状態では家内のRH(相対湿度)は60%~70%くらいになる。すると排気換気であっても今まで半日あれば乾いていた風呂場内はなかなか乾かなくなっている。そこでやはり出番は風呂CF(循環ファン)である。

ところで・・・風呂CFを浴室CFとしなかったのは、風呂はやはり「日本の文化の語彙」だと思っているから。例えば江戸時代初期のお風呂は蒸し風呂が多かったというが、蒸し浴とは言わない。五右衛門風呂も五右衛門浴とはいわない。当然露天風呂も露天浴室ではない。これは日本の風呂が湯、又は湯気で暖まることが主と考えられていたからであり場所のことではないのだろう。その一方で沐浴、行水という行為は体を清めたり洗ったりする事が主の行為で、この時は「浴」を使いその空間は浴室がピッタリくる。最近はシャワーですませる事が多いので、浴室のほうが良いと思うが、浴室が水を浴び「不浄」を清める部屋のような言葉の連想であると、浴室はついダーティー空間と連想しがちなので、清浄でリラックスするこの空間は「風呂場」と呼びたいのである。そうでないと欧米での「『bagno』バーニョ」になる。

当然だが床はカラカラ。

最大風量の風呂CFのある事務所2階の住居部分は、現在室温20~22度でRH60~70%とすこし多湿ではあるが、入浴6時間後には水滴が全くない。流石大風量風呂CFである。

最も乾きにくい浴槽の継ぎ手部分も・・・水分はない。
この溝に水が溜まるのだが・・・タイマーで6時間風呂CF切の朝には乾いている。つまり朝から入浴後までは換気扇は全てOFFで静か。

次ぎに冒頭のグラフの事。「全館空調の時であれば、ベットに布団を敷きっぱなしで問題ないか?」とのご質問を時折受ける。確かに従来はこの秋の長雨、梅雨時期には布団乾燥機などで寝具を乾燥させる事をするが、私は31年間家中空調していた経験からは、布団が湿って困るということはなかった。当然湿って乾かすのでなく、ダニ除去として布団乾燥機は有用なので使う事もあった。ただ、いままで数値化したことがなかったのでこの度実測してみた。

10月3日から4日の36時間ほどの推移。起床後は当然布団内露点は高いが、6時間で逆転。つまり乾燥終了。その後は放置したままで布団が湿気のバッファーとなっている事がわかる。

上の通り10月3日から36時間のデータ。天候は曇りのち雨、室内の昼間は24度程度で冷房、夜間は再熱除湿22度40%設定である。3日は朝4時に起床で直ぐに温湿度計を布団に放り込んで上掛けと敷布団を重ねて2つおりとして床に直接おいたままとした。

当然起床直後は体からの水分で布団内の露点温度(湿気)は高く、15度近くあったのが6時間経つと、布団内露点温度が室内露点温度と逆転し13度まで下がる。その後ずっと室内より低く夜9時に再逆転(布団はそのままで誰も使わない状態)。明け方まで布団内の露点温度が高いがそれでもRH(相対湿度)50%以下(冒頭の図)、これは湿気の自然放出状態で、教科書通りの吸放湿物質の推移である。さてもう経験上確信をしていたが、室内が24時間空調管理されていれば、床に置いてある布団でもいちいち乾かす行為が必要無いことがわかる。当然布団がベット上になれば、ベット下部やマットレスが解放されているので更に早く室温以下の湿気状態になる事は容易に想像できる。もし布団乾燥機を使う目的があるならやはり「ダニパンチ」であろう。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする