新たな敷地調査のため南軽井沢へスタッフAと一緒に本日伺ってきた。
現在長野県では青木村で「緑の家」の設計が始まっており、もうすぐ設計を終える。青木村の「緑の家」はその建物敷地からみる棚田のような風景が美しい。一方今日敷調に訪れた南軽井沢は、町全体が美しくなるように住民が努力しているところは古くから知られている。
高速道路上長野市付近ではいつもこの風景が興味深い。盆地特有の「たまり」と降下気流による押し込みが視覚的にわかる。町にあちこちに上がる煙は一度空へ放たれるが、ある一定のところで水平に広がる。まるで町が見えない帳で覆われているようである。
現地に到着するとそこは一面のクマ笹で覆われている。このクマ笹にはある一定の薬用効果があるとされている。生命力も強く120年間枯れることがないとも言われる。その強い感じがあり建築的には削りたいと考えていたが、この敷調を依頼した方からは「クマ笹は好き」と言われ調べて見ると確かにこの植物はなにか他の植物とはちがうと理解した。この笹があるおかげで他の草が生えないことも良いところかもしれない。
敷地は400坪を越え且つ木々で見通しが悪いので、スタッフとの会話はスマホをトランシーバー代わりに使かわないと声が聞こえない。そんなレベルの遠距離限界ギリギリでなんとか終了。ただ機器はアルミ製なので氷点下の気温では手袋をしていても手が痺れる痛みが厳しかった。
新潟を出るときには雪交じりのどんよりした薄暗い空だったが、こちらは快晴で車内の室温はぐんぐん上がり途中で停車したコンビニエンスストアーで屋根を少しあけ、クールダウン。
冬に晴れる地域はホントに、妬ましいほどうらやましい。しかしこの晴れがあるのは新潟県が日本海で生まれる湿気を落として次に引き渡すから晴れるので、その点は感謝してほしい・・・と屁理屈で自身を納得させる。