事務所移転と「緑の家」が目指すものはS造も その16 細かい仕様

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S造の倉庫をリノベして超高断熱の「入り子構造」で模様替えした新事務所の給仕スペース(裏方)にある水栓。シンプルでいてそれで且つデザインも程よく、さらに水跳ねが後ろにとびにくいものをチョイス。さらにローコストとメンテ性は抜群のおまけつき。

水とお湯が分かれている配管でこのクラッシックさが現在は逆に使いやすい。

業務用の水栓を使用し、廻り角度90度でON、OFFするような仕様のため通常左周りで「開」であるが逆ネジで右回りで「開」となる。90度で止まるため手振り水が奥の壁を濡らしにくい。さらにハンドルも替えその効果を高める。この水栓の胴あたりが平らになっていてそれが一般的なクラシカル水栓と違い可愛い。

「緑の家」の定番スタイルを新事務所の手洗いでも採用。大胆にもカウンターは杉の無塗装。洗面だの下には床下暖房用エアコンが納まる。

次は「緑の家」でも使う洗面シンク。天板は木で無塗装で使うにあたり、手振り水が奥へ「確実に」いかないように水栓を選んだ。

20年以上使い続けた先端止水の水栓。2022年廃番。

3年前にはこの↑の先端止水水洗があったので容易だったが、現在は許せるデザイン性のある先端止水型がなく、あるのは電磁式先端止水(センサー式)のみ。しかし「緑の家」の建て主さんのご要望は、電気式に頼らない従来のような水栓。そこで再びオーブルの特技である常識にとらわれない選択になった。

新たな定番になる予定の水栓。

そう、水栓のアタッチメントを上下逆に設置することで、レバーハンドルの位置をシンク内におさめ、さらにお湯と水の接続を逆にすれば、左がお湯で右が水となる。このように配置すれば右利きの人が容易にレバーを動かすことができ、操作性もよくなる。当初この付け方をしたら、専門業者さんに目を丸くされたが、設置してみると意外と納まってしまう。しかも手振り水が一切奥の水栓下に飛ばないので、いつでもここは乾いている。したがって木の無塗装のカウンターも使用可能になった。

この4月から始まる実質住宅の高断熱高気密の義務化。住宅はこのように快適さが増し、生活が豊かになるはず。実は今回事務所を超高断熱高気密にしてみて、実感したことだが・・・

寒波の中で事務所内は床下暖房でこの上ない程快適。室温25度と高め設定。

働く場所が家より快適なことで、仕事の能率がとても上がるし、健康に良い感じを受ける。それもそのはずで、現在の生活スタイルでは多くの人が仕事場にいる時間が最も長いはず。仕事場には8~9時間近くいるのに対し、通勤が1時間で家の中で起きている時間は7時間とすると、家と同じくらい時間を過ごす働く場所の快適さは、家以上に必要とも思える。住宅の快適性は上がったので今後はオフィスの快適性も上がると効率も上がり良い仕事ができる。快適さは「住宅からオフィスへつながる」を合言葉にしてさらなる良い建築物をご提供したいと思っている。

細かい仕様の最後はオーブルデザインの表札。以前も紹介したが、このような浮き出ている切文字を設置。真鍮の鈍い輝きで黒い壁との対比で見やすい。

この表札は入り口の階段部分に設置。階段内部は壁、天井を濃いグレー(黒)で統一していて、家造でこれからなにか起きそうな予感を演出する事務所アプローチを狙った。

オーブルデザイン事務所の入り口階段。2階に事務所がある。
壁天井共濃いグレーで統一して床のみ明るいグレー。S造のむき出し感とする。

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