超高断熱の北園町の家の内装チェックに行ってきました。
ちょうど平らな普通の天井下地が造られているところです。平らな天井は高さ2.4mのところにあるのでこのように床に1mくらいの仮の足場を組んでその上で行います。
勾配天井を造る場合は、このような簡単な足場ではダメなので段々に上がっていくような足場になり作業性が落ちます。よって勾配天井のほうがちょっと手間が多く掛かるわけです。
電気屋さんの仕事も丁寧で、キッチンダクトの外壁付近は万一の結露防止として断熱材を巻きます。
↓は2階の寝室を撮影しておりますが・・・
床高1・5mの高基礎の「緑の家」は、2階に少し高めの窓を造ると、カーテンが不要な窓になり日中開けておくことが出来間ますね。
なぜならこんな感じで窓の向こうは近隣の屋根しか見えない高さになるからです。この点も「緑の家」のよいところ。
着々出来上がってきます。この北園町の家の見所は・・・
なんといっても7帖ほどのバルコニー・・・と家族の間に造る3m近い座卓。
更に吹きぬけと大きな窓・・・。
今から楽しみです。無論床下1.4mの空間で半分が収納です。
超高断熱を大切する「緑の家」ですが、それよりもっと重要な耐震性。
最近、「吹き抜けを設けると地震に弱いから避ける」という論調がありますが、
中越沖地震で震度6強の揺れを受けたこの柏崎の家では、周囲の家は軒並み全半壊指定され壊れましたが・・・上部構造はほぼ無傷。基礎の一部に亀裂が発生しただけです。
仮に吹きぬけが床に変わり、そこに何も重量がなければ確かに強くなりますが、物が沢山おいてあれば吹き抜けという条件より建物の耐震性は弱くなる可能性があります。
細かいことは無視して考えると耐震性は以前申し上げたとおり
地震力Pは P=KW の水平力として置き換えられます。
この時Kは重力加速あたりの地震における揺れの加速度比で、Wが建物の重量となります。
つまり地震力が建物にあたえる損害・影響は、
1.建物が重い(2階、小屋上に物が沢山ある)ほど、
2.揺れのスピード(加速度)が大きいほど
大きくなります。
吹きぬけには荷重が存在しないので適切な構造計画をすれば重量物がある床があるより、良い条件になることもあります。荷重が殆どない華奢な仮設足場が地震で壊れないのもそこに理由があります(風は別)。だから
「吹抜けがある=地震に弱い」
との単純思考は構造計算に真正面から携わったことが無いのでしょう。
しっかりした構造計画と構造計算による裏付けをすると、「吹きぬけが有るから家が弱い」という根拠の希薄な事を信じなくともよい実例が既に10年前からあります。実例以上の検証はありません。