五日町の家が完成間近・・・
今日は五日町の家のメイン暖房である「床下エアコン」のスイッチを入れて来た。これから3日間の暖房運転でできる限り床下の温度を上げたい。
玄関の戸を開けると真っ直ぐ伸びた通り土間・・・。一番奥のスリット状に設けられた窓から明かりが差し込む・・・玄関に入った瞬間から「緑の家」らしい飽きのこない色と素材使い。
見学会告知時には薪ストーブが設置されていますよと案内したが、少々事情があってストーブの設置は1ヶ月後先になるため、今回は予想図だけ写真合成で伝える。
こんな感じで拘りの薪ストーブであるケチキュート(愛称)が設置される。
今回狙ったイメージは、
よくありがちな洋風のストーブ空間ではなく、
ちょっと和風な古民家調でもない、
「緑の家」らしいスッキリ、シンプルでかつ重みと使っていくほど味が出る素材でまとめたかった。
それがこのコンクリート(モルタル)である。
薪ストーブを使用して初めてわかる大変なところは、
薪を運ぶ度に床が汚れる・・・
ある程度使うと灰が室内に溜まる・・・
ことである。
そこで玄関から通り土間を設けて多少の汚れは目をつぶれるようにする。
多少とは・・・薪からおちる木くずやムシたちである。時にはカメムシさえ越冬する薪。
決して綺麗ではない薪を如何に負担なく運べるかである。
しかも通り土間は面積に余裕がないと設けられないのであるが、今回は床とフラットにする事で普段は廊下の一部となる。といより木の廊下が30cmくらいでコンクリート(モルタル)のほうが90cmもあるので通り土間が廊下である。しかもこの通り土間・・・椅子までおくことになり、無駄なスペースが全く無い。
どうせならキッチンまで全て土間にして、オーブルデザインが大推奨するキッチン土間では?と薦めたのであるが・・・それは流石にかなわなかった。
話は薪ストーブのお置き場を「緑の家」らしくしたかった事。
それがこのモルタルの表情。
床は煤や炭、足の脂で数年で使い込まれた感が直ぐにでるが、壁はそうはいかないので最初から味が出ていることが良い。
そこでこのPC平板の出番である。
この表情・・・まるで使い込んで風化した石のようお味わいが当初からでている。これにストックする薪がぶつかりもっと味が加わるのである。
そして周囲の壁は潔く定番の「オフホワイト」。
無彩色と木の色だけで構成するインテリアが拘りケチキュートにふさわしいと考えた結果である。ただ浮遊する灰は同居するしかないが・・・。
モルタルの欠点は小ヒビが避けられないこと。既にわずかなヒビが見られたがこれは想定内である。何時もの真ちゅう目地を1820ピッチでいれ、出隅には補強ラスをいれているがそれでもでるときにはでるのがモルタル・・・。今後一年くらい様子を見守りたい。