先日所管行政庁である新潟県土木部都市局建築住宅課さんから書簡が届き、「克雪住宅に関するアンケート調査」のお礼が書いてあった。
アンケートに答えただけだから儀礼的な事であるが、今までこんな礼文をもらった事がなかっただけにちょっと面食らった。
高齢者社会が目の前にきているので県は真剣に克雪住宅に力をいれているようである。
そんな中、現在建築中の「長岡の家」では表記のとおり耐雪2.5mで耐震等級3を長期優良住宅をUa値0.27w/m2kで取得している。この性能は設計した人でないとわからないくらい性能・設計の難易度が高い。このため基本設計の第一プランから構造計算を行って提案している。そうしないと提案はしたが、実際の実施設計時でやっぱり無理でした・・・では洒落にならない。
この厳しい性能に対するご要望はいつも建て主さんからの希望でありその判断はとても正しい・・・。
新潟県の法律では・・・
旧長岡市内で家を建築するにあたり、例え雪おろしをする習慣があってもその家の設計積雪量は2m以上とするのが「望ましい」とある。これは法律の運用基準である。よって私も長岡市で設計する又はした「緑の家」は殆どが設計積雪量を2m以上としている。過去1件だけ1.5mでの設計があったがそれは他の条件も有ったので止むえないが、その他は全て2m以上(2.5mが3件)であった。
そして2.5mの設計積雪を少しでも減らして建築された家には上の基準で定められたプレートを取付ける事が法律で義務つけられている。ただし構造計算していない家は必要無い記載もあるが、逆に構造計算していない家を建て主さんが望んでいるかと言えば、誰も構造計算していない家を造りたいと思っていないだろう・・・。でも実際私はこのプレートをつけた家にお目にかかる事は大変希である。つまり長岡市(旧長岡市内)で建築されたのにこのプレートがついてないのは、構造計算していない建物か、2.5mの積雪で計画された建物のいずれか。
さてご自分の家にこのプレートがついてますか?
見当たらなければ・・・残念だが構造計算していない家となる。※
雪おろしは危険性が高い作業であるため、これから高齢化が進む環境ではふさわしく無い建物である。そこで新潟県が力をいれているのが雪おろしをしなくても問題ない「克雪住宅」である。
つまり耐雪2.5mの雪おろしが必要無い長岡の家が克雪住宅に合致した超高断熱高気密の住宅である。
※構造計算していなくとも確認申請はおりる。これは行政が法律上構造の確認チェックをしない事と定められているから。責任は全て設計者にゆだねられる。
建物完成は10月・・・もうすぐである。