堺市の家 完成チェック その2

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27度でRH(相対湿度)47%をデシカ無しで達成と言いたいところだが、まだ住んでいらっしゃらないので住われてからまた報告をする予定。

堺市の家の伺った時に始めに確認したのが室内のRH(相対湿度)。
伺った時点は現在45%から50%範囲。このAH(絶対湿度)の高い関西で立派なのも。人が現在住んでいない状態なので当たり前だが、浴室CFと日立の再熱除湿を使えばRH(相対湿度)50%前後は維持できるはず。

基礎は白い線のところまであるが、外壁によって隠されているのがAグレード。無論、その分基礎の断熱性能が上がっている。

堺市の家も何時もの「緑の家」の仕様がメイン。Aグレードのため基礎の半分は外壁に覆われ一般の基礎高に見えるが、しっかり1.2mある。

玄関は何時ものように地面と同じ高さにあり、内部はコンパクトにまとめてある。

窓の規制が大きい準防火地域ながら玄関は2方向に窓が有り内部はとても明るい。

高窓を横長に計画。実はこれ以上窓を大きく出来ないのは、この窓上に張り出した屋根を支える大きな梁が壁内にあるからだが、それがかえって良い感じになっている。

また更に両側手摺を設置する為に階段幅を通常の巾より150mm広げている。

法律では手摺棒は片側にあればOKだが、近い将来の高齢時の事を考え両側にとのご希望。
一方昔からある有名なお宅紹介の某番組(全国放送)では、今でも堂々と法律違反の建物を紹介しているから呆れる。階段の手摺も件はいまから18年前に規定されているのに・・・。確認審査機関も建物完成チェックで何を見ているのか?そもそも今でも完了検査申請を行っていないのか?

2018年9月放映のこの番組の案内人も階段に側壁か手摺が必要な事をわかっているはずなのになぜ悪びれず放送できるのか。

さて・・・話は床下へ・・・

メンテナンスも収納も、そして床下暖房の清浄空気も可視化できる・・・「緑の家」の特徴・・・高基礎。

徐々に引っ越しが始まっており、床下にはロードバイクも納まっている。照明もあり巨大な収納は何でも飲み込む・・・。

一方西半分(写真左側)は収納にはつかわないメンテナンス空間であり、その上の床には本棚が多く設置されるので、床を支える束の量が倍となる。

こちらは収納ではない。床を支える束が密集している。

床下収納も大きいが玄関収納も大きい。使える工夫も通気性抜群の杉の戸。

更に玄関収納内部は小風量の換気扇(20m3/h程度)も備えている。

玄関収納内部には湿気排出用の小さな換気扇が設置され、梅雨時に使用したコートや傘をすぐしまえるようになっている。

そしてようやく家族の空間であるが・・・・

先ずはこちら↓。

一箱20kgで160kg以上の書籍。

こちらは・・・

堺市の家の建て主さんが集めに集めた住宅、家造りに関する書籍が入った段ボール箱。・・・多分150冊有るかもしれないがまだ届いたばかりなので開封はしていない。

これだけの書籍を購入し、全ては読んではいないとのことであるが、それでも過去これだけの書籍を持っていらっしゃる建て主さんは初めて・・・。そして

「家造りが終わったので、この書籍は全てオーブルデザインで有意義に利用して!」

とのことで送られてきた。

実は前にも申し上げたが、堺市の家の基本プランは建て主さんのスケッチによるもの。そのスケッチを構造的にまた少々廊下巾階段幅を修正しただけ。様々な経験を積んでこられた人生の先輩である建て主さんがつくった間取りは・・・

何も無い広い空間のみ・・・。

撮影時は夜間ではない。実は窓の防火シャッターを全閉して照明を確かめている。中央のちゃぶ台、敷物は仮置きの打ち合わせ用。色温度は建て主さんの好みの白色。

そう、40帖弱のワンルームとその他に寝室、水回りのみ。キッチンは今は希少な壁面設置型。このキッチン配置は長年親しんだ形だから・・・とのこと。

ワンルームは何故か?と伺うと、

「今はこの間取りと決めていても将来変わることもあるし、次の使う人がまた違う使い方ができるように柱も壁も無い方がよい。」

とのことで、

なんと・・・壁に作り付けの棚類も外してもそのまま壁が使えるようにモイスのままで背板がない棚の作りを希望された。

様々な本読むと・・・技術的にも心情的にも将来は変化するのが当たり前だからあえて無の空間に近いような箱になったと感じる。しかしただの箱ではなく、超高断熱性能Ua値0.18w/m2kで耐震等級は3という強固で頑強な箱である。更にその箱は準防火仕様という火災に強い外皮を持つ超高性能なシェルター空間といえる。

内装は床以外全てモイスの無塗装の素材のまま。よって何時も「緑の家」とは違い少しモイスの匂いがあるが、これは建て主さんの指示どおり(設計時から素材を取り寄せ匂いを確認済み)。

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