大阪 堺市の家 配筋検査1

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地盤改良を終え現在基礎の配筋を行っている堺市の家に配筋検査に伺う予定。現在は搭乗ロビーで待っているところ。

堺市の家は、Aグレードの平屋の縁「緑の家」で、基礎の大きさは2件分はあろうか・・・。

ここで搭乗時間となる。

・・・

飛行機が雲の上にでると少しだけ珍しい現象が見られた。所謂ブロッケン現象である。

肉眼でははっきりと見えたが写真の時は薄い・・・。丸いレンズの中に飛行機が写っている

新潟は晴れで大阪は小雨。いつもと真逆で、飛行機移動で装備の限られる雨の日の配筋検査は結構大変である。特に両手がふさがっている上に鉄筋の上は滑りやすい・・・。地面が荒れているので本来なら長靴がベストではあるが、嵩張るので小さなブーツを持参してきた。しかし運がいい、監理中は雨は止んでいた・・・。

いつ見ても単純で美しいフラットのベタ基礎。単純という事は間違いも少なくなるという事。チェックもダブルスラブ配筋がワンパターンなので直ぐに正しいかわかる。立ち上がりの部分はフックがある剪断補強筋で基本どおり。

巻き尺だと雨の日は片手があかないと思い、急きょ折り畳みの木製スケールを持参。

スラブ下端筋もかぶり厚は最低基準の60㎜より約2割大きい70㎜と建築学会推奨値。

一般の住宅の3倍の高さがあろう型枠はパネコートで打ち放しが原則。打ち放しの場合はこれが一番きれいに仕上がる。

修正も少なくとりあえずホッとして終了。

次回は今週の土曜日に最終チェックを行う。

この20年間設計事務所を主宰して・・・工事監理はできるだけ建設会社以外の外部監理者が必要だと改めて思う。だから公共の建物は必ず工事監理者は別にいる。

全く手直しがなかった現場も稀にあるが、ほとんどの現場はなんらかの手直しをした。確かに重大な直しは少ないが、小さなミスが続くと大きなミスの芽となる事はよく知られた事。

設計事務所がチェックすると伝えてあり、少なからず気をつけていても修正する現場が多いのだから、建設会社(自社)だけで監理すると建物だと・・・やはり不安である。

ところで・・・

以前技術者の思考回路の事をこのブログで紹介した。今見てもそう思う・・・。

目の前の事実をそのまま捉え自身の都合で否定はしない事・・・。

次にその分析は冷静に行い見落としがないか必ず振り返って検証する事。こうすれば大きな間違いはなくなる。大事な技術者の思考方法だと思う。

そして謙虚になること。

普通は行わないデザインや工法、仕様の場合はまず自分の家で実証すること。それがどうしても無理な場合は、何度も何度も理論を確認し、シミュレーションを行い間違いがないかを確かめる。決して人様の家で試すことがないようにしたいがこれが一番難しい。巷は常に新しいものを期待し目新しいmonoを求めるが、家はその時良ければ終わりではなく、20年後、30年後もその家に価値がありメンテナンスがしやすいことが殆どの建て主さんにとってホントに価値があることなのだ。そしてその家を愛せる家族をその器で育むことがさらにその家を長持ちさせる。

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