これはスモーク用のクルミの手製チップ。クルミは燻製定番の桜やヒッコリーよりも穏やかで好きな香り。そのクルミは郷本にある畑の立ち木で、伐採時になにかに利用できないかと思っていた。
郷本の畑ではクルミが自生しており、次から次へ生えてくるのでクルミの適地らしい。そんなクルミを電動溝切カッターで荒く削り、1週間ほど乾燥させるとクルミのチップのできあがり。出生がわかる安心チップとなる。
市販品よりチップは薄くなったが3時間ほど使っても一袋中の1/3の消費だからまずまずである。
ところで・・・
土壁の家である「て・こあ」は、晴天に近い日でも土間キッチンの朝の温湿度は19℃RH(相対湿度)75%と高め。これが田舎の古い家の湿度感覚である。5日間は炊事洗濯をしていないので生活由来の湿気もないはずなのに・・・。
湿気を吸湿するといわれる土壁と無垢の木の家の実態はこんな感じで、裏山と土間から少しづつ漏れ出る大地の湿気の影響が大きいと思う。でもこの湿気がないと夏は冷気が生まれない。
昔ながらの土壁の建て方では、土壁の吸湿性はこの時期(梅雨)全く役立たずであり、土壁が湿気の調湿に良いというのは、実験室のデータでありまた現代の建て方において他の素材より吸湿性があるということで、昔の家は吸湿性のためにあえて土壁を使っていたのではなく、土が一番安価な身近にある素材だったので、建築物で最も大量に使う壁材料にふさわしかったと考えた方が自然。有名な宝物庫でも土壁でなく木の板塀が有名である。製材機がない当時は加工に手間がかかる薄い木は高価だったはず。よって近年の住宅の壁では一番安価で準不燃材の素材であるプラスターボードの乾式工法に置き換わった。
さて・・・
肌寒い室温だったので6月中旬にも関わらず薪ストーブに火をいれる。
すると・・・温度があがりRH(相対湿度)が下がる。
6月中まで火を入れる薪ストーブの使い方としては囲炉裏にちかい。火を使う料理がまだおいしい季節であった。