「緑の家」の柔らかさ
松美台の家 戸枠と窓枠

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戸の枠の使用される「杉」の無塗装材。

昨日工事監理に伺った松美台の家は、下地がもうすぐ終了し仕上げ工事になるが、その経過途中である戸枠の設置工事が始まっている。

1階の戸枠等だけでもこのくらい大量に使う。

「緑の家」をご覧に頂いた方の評価として「柔らかいイメージの内装」と言われるが、それは多分この内装材の一部となる戸枠と窓枠の印象が大きいと思う。

窓枠は当然既に設置済みで以前の下の写真で紹介させて頂いた。

杉の窓枠材は奥行き寸法が210mmでほぼ統一出来るので同じ材を使うことで、加工手間が省ける。

これからはドア枠と引き戸の枠を総称して戸枠の工事となる。「緑の家」ではこの窓枠と戸枠には杉材で厚さも一般の枠21mmより3割も厚い27mm(9分)を惜しまず使う。厚ければ当然材料も増えるが、ここで薄くすると少し軽く見えるので、こんなウッドショックで杉材が高騰している中でもそれは行なわない。近年は軽いイメージでの内装が流行でもあるが、流行を追わず何時の時代でもしっかりと見える厚い木の「見つけ」に拘る。

この木肌を間近でみると、これが見えなければ木の家と言えるのだろうかと思うほど愛おしい。

こんな木肌模様をみせられたら、薄い使い方では申し訳ない。適度な厚さがあるからこそ木の柔らかさを感じる。

一方無垢で出来た杉の戸の価格が上がる前は、下のような戸をよく使っていたが、一枚10万近くなるこのような戸を流石に20枚近く薦めることはできない。

杉の無垢材の引き戸。真新しい木肌だが時間が表面を仕上げ茶色くなり、更に愛着がわくはず。

もしご希望があれば是非使いたいが、現在の主流はコストメリットがあるパイン材の扉となる。

最近はこのようなパイン材の戸が標準。

ところで・・・「緑の家」はこのように杉を多く使うが、杉は日本の固有種なので銘柄を指定しなくても間違いなくメイドイン日本材である。この点もよく、県産材ではなくとも広い心をもてば日本の山林の有効利用として、それはそれで良いと思う。特に安価に流通される柱や梁材よりも、高値で取引するこのような枠材(造作材)は、山の持ち主には事業のメリットが大きく、林業を継続するためには大事であろう。

木の外壁も天気の良い時に貼っており、こちらは多分・・・東北地方産の杉となる。

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