昨日三条市大崎で建設中の三国街道の家に耐力壁検査に伺った。
耐雪2mで耐震等級3を長期優良住宅で取得する三国街道の家は、4年間に戻り耐力壁は「筋交い」を主として計画する。これは昨今の構造用合板の高騰(以前は3×6板が1000円が現在は2600円以上)により、同じ耐震性能の家ならば、筋交いのほうが25~30万ほど安価にできるためである。
そして久しぶりに筋交いで作られた家を検査すると・・・まず美しい。柱の直下率100%のせいか筋交いも直下率もほぼ100%で、上下にきれいに並ぶ。
検査では筋交いは全く問題ない。流石大工さんが半世紀以上にわたって行ってきた耐力壁なので慣れている。
2階の内部柱は矢印の2本しかなく、このところに筋交いがとりつくが、この施工はまだ先。
木造軸組工法は細い棒をいかに効率よくくみ上げ、つぶれないようにするかであるが、その繊細さが筋交いによる耐力壁でさらによくわかるのではないだろうか。これをみるとやはり私は筋交い耐力壁のほうが好みである。
一方一部の耐力壁は筋交いが使えず合板を使う。
慣れているヨシダハウスさんであるが、今回は大工さんがちがうせいかこの一枚の合板耐力壁に釘のめり込みが見られ、是正することになった。
合板耐力壁はとにかく釘の本数と位置、めり込みで耐力が変わる。大工さんの経験上めり込んだ方が効くと思いがちだが、実験するとめり込むと耐力が落ちる事はもう明らかになっている。この感覚の違いには注意が必要である。