チーム一丸となっての基礎一発打ち込み

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2022.11.25青字追記

「緑の家」と道を挟んだ裏の家で同時刻に同様の打込みがあり、ミキサー車等道路状況はとんでもないくらい混み合っていた。白矢印の方が「緑の家」の打ち込みポンプ車のホース。

昨日は金沢市で工事監理中の「金沢戸板の家」のコンクリートが打ち込まれる直前の工事監理に伺った。流石に体調はまだ元に戻っていないが、大事な打ち込み直前のチェックなので、安全も考えてスタッフMと一緒に600kmを往復した。

内部立ち上がりまで一発打ち込みをした事が原因なのか、打ち込み前にこんなに必死で直すことなんてあまり無い光景。

昨日までは、事前にすべてメイルのやりとりで済ませてあって、あとは現地でアンカーボルトの最終確認だけだったのはずが・・・

赤字が不適当だった箇所。これを是正しなくとも確かに見た目は同じように見える基礎ができあがるが、構造的にはNGとなる。

当初複数に分けて内部の立ち上がりだけは次ぎに打ち込む予定だったのに、基礎屋さんが頑張ったのか、内部まで一発で打ち込むところまで追い込んだ。それがいけなかったかどうかわからないが、現地に到着した段階ではアンカーボルトの1/4がまだ未設置状態。しかし打込みは行うとのことで、時間はあと1時間に迫っている。このため現地にいる職人と、当事務所全員で業務を手分けしてアンカーボルト設置と確認をし、その作業に90分かかった。ミキサー出庫は事前に30分遅らせたようだが、基礎屋さん6人位と鉄筋屋さん1人、相互建設さん1人、当事務所2人を総掛かりでなんとか打ち込み時間に間に合った。工事監理者として言いたいことは多々あったが、それを抑えてとにかく全員が一致して工事を正しく行うように一丸となった。上の図の写真は最終的にアンカーボルトがおかしかった部分であり、2枚あるのは手分けしてチェックにあたりそれをつきあわせているため。打ち込み中止という選択肢もあったが、相互建設さんが人数的にはできると判断した。

初めて使用した座金付き丸棒のM16、長さは全長で450mmもない。

今回特に時間がかかったのは木材加工屋さんが突然の柱脚金物変更を行い、それに使用する新しいアンカーボルト16φの耐力確認ができていなかったためである。35分かかりこのアンカーボルト一本で50KNの耐力があるとのメーカー確認が取れたので事なきを得たが、とにかくこのような場合は事前に連絡していればもっと余裕ができていたはず。

この丸棒16φに円形座金をセットするだけで50KNまだ耐力が倍以上に跳ね上がる。その座金の厚さ10mmで直径48mmのダブルナット締め。釣り針でいう返しの状態。

単純に計算してこの座金だけで22KN以上の圧縮抵抗(引き抜き)が得られるのでこれにコーン状の破壊広がりと付着力を合算すれば、実験では50KNを超えるのかもしれない。追記:丸棒の降伏耐力で決定されるとのこと。素材がSNR490Bなので325N/mm2で断面が157m2で51KNとなる。素材がSD295 ではなくもっと強いものである。

ランダムで住宅の基礎でJIS規格であっても受け入れ検査は行う。

打ち込み時間にミキサー車が到着して、久しぶりに受け入れ検査を行う。今回は33-15-25となりまずはスランプ検査。突き固めや引き抜きなどで多少は変わるが16.5で合格。空気量も所定の範囲でOK。

今回はこの時期の上棟の頃合いを知りたいので7日で3ピースを壊してもらう。

さあ、打ち込み開始・・・。

私たちが到着したのが11時で打込み開始は13時15分からと2時間くらい2人で現場を駆け回って結構へとへとになったが、まずは業務を終えたという安心感。

型枠の上に乗ってバイブレーターをかけているのが住宅の基礎としては異常な光景であることに改めて気づく。

「緑の家」の打込みは上の写真の左側になる。いつもこの光景しか見ていないので普通の基礎打ち込みを見ていると、とても不思議で車庫の土間コンクリートを打っているかのように見える(写真右が通常の住宅基礎打ち込み)。つまり型枠の上に人が乗ることはないのである。

今回は今年2回目の布基礎の一発打ち込みであり、特に偏心基礎なのでベタ基礎より手間がかかるが、前面道路からの車の乗り入れ高さ、土間コン中央の穴開けなどで布基礎がベタ基礎よりよいと判断しており、すべて一発打ち込みもでき結果オーライであった。

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