R2000+ 家具工事と窓納まりの革命 続き

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隣の倉庫から落雪で5m近い雪山ができている現場

今のR2000+の現場は、このように山となった雪が外構工事をできないものにしております。が、現場は4月のオープンに向かって粛々と進んでおります。

少しだけ窓周りの続きです。

倉庫入り口と窓がくっついている部分で、お互いに庇を付けるとおかしな形状になるので、このように少し工夫して最初から庇があるかのようにデザインしました。

 外部から窓を見たところ。外開きの木製サッシ(村上市の川上製作所)

こちらの窓上部の庇の一部・・・凹んでます。ここに外部ブラインドが入ります。私どもがいつも提案するのは簾ですが、この建物に簾というわけにはいきません。外部ブラインドは、室内に使うブラインドの羽を少し大きくしたような形状です。外部にブラインドを設置すると夏の効果は絶大で、日射による負荷が(換気を除き)80%減になります。

例・・・Ⅳ地域でSSプラン「西裏館の家」μ=0.027では、
全外壁からの影響を「1」とすると
窓から入る日射による影響「8.8」
屋根  〃           「0.75」

これを冷房に置き換えると、5台のエアコンが必要な家でも1台のエアコンで家中冷やす事ができるのです(乱暴な比較ですみません)。このような夏の備えこそ夏の省エネと私は思っております。無論外気温が21度以下の朝の日から通風が快適ですが・・・。

次に換気です。この換気システムについては様々なご批判があるとおもいますが、あえてご紹介します。

まず私の換気の考え方は・・・寝室(仕切られた個室を含む)さえしっかり新鮮空気を供給すれば、後は結構曖昧でもOKと思っているところです(ご批判がたくさんありそうで怖いですが・・・)。

なぜか?・・・

まず家の中で一番長い時間いる場所は寝室です。またこの寝室にいるときは、じっとしている(寝ている)ことが殆どで、部屋からの出入りは極端に少ないでしょう。だから空気が滞留ししっかりとした給気が必要です。一方リビングやダイニングは誰かしら動いていいたり、空気の気積が他の部屋より相当大きいのが特徴です。ですので空気の滞留は少なくなりますから換気(給気、排気)は曖昧でよいと考えます。

また、トイレさえも常時換気の必要性が感じません。というのは、「緑の家」のトイレの殆どが引き戸式。この引き戸式は常に開けておく事が普通の使い方ですので、完全に締め切る事はありません。よって常時換気は必要ないと思っております。しかし使用中と使用後は強力な排気によって短時間に空気の入れ換えが必要な事は言うまでもありません。

例えば一般的なトイレの気積は4m3です。当事務所で使う排気扇は110m3/hの能力がありますから1.8m3/分で2分ちょっとでで空気の入れ換え可能ですが、常時換気で40m3/hの換気量なら6分でようやく入れ替えで、更に30m3/hの小さな換気量だと約10分もかかります。私は・・・自己体験で申し訳ありませんが、やはり短時間集中換気がトイレにはふさわしいと考えております。そこでトイレは常時換気から外れます。これは現在の日本の法律では普通の考え方です(居室空間のみ24時間換気義務)。

お風呂も同様です。乾燥さえできれば循環ファン式、除湿式は問いません。乾燥してしまえば(湿度が低ければ)、常時換気はしません。

さてR2000+の24時間換気システムは・・・

2階天井に「くっついている」換気扇

当然2階の個室(寝室)の近くになります。これは天井の一部低くして埋め込まれた換気システムです。開口部は将来このシステムが丸ごと取り替え可能なくらい大きな開口部が付きます(横55cm縦110cm)。

あおって見たところ。コンパクトにまとめた配管類。

これは床から天井を見上げた写真です。まだ開口部の加工がされておりません。R2000+の換気設備「全熱交換型換気システム」(日本電興 ローヤル交換膜使用)。
ダクトは入り組んでいる事、短いことで消音効果を期待してフレキシブルな断熱ダクト100Φを使用します。

ダクトは短いほど衛生的で且つコスト安くなるので本体から全て2m以下を目指しました。

リビングに吹き出す集中給気ダクトも2m以下だったのですが、ダクト貫通部分に2×4特有のまぐさがあることがわかり、しかたなく旧ダクト口を使用し5mのダクトになってしまいました。一応延長部分は圧損の少ない塩ビ100Φ(スパイラルダクトが無理だった)としております。

別に会議やセミナーで利用される1階の個室は、別換気システムで24時間換気システムと合わせて10人程度の換気量を考えて機器を設置しております。

矢印の所にエアコンが設置される予定

また空調は1階2階と分け、2階ホールには2階用の汎用エアコン(APF7.1)が設置し、ここで造った熱を循環ファン(110m3/h)で2階各個室に送ります。夏はこのエアコンで、家全体の除湿冷房を行います。ただ循環ファンだけでは少しエネルギーが足りないので、もし宿泊モデル以外に用途が変わるなら、様子を見ながらその点の解決は行いたいと考えております。

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