その1、その2で
「温暖化は寒冷化よりいいよ。」 だから
「遠慮無くCO2は出してもいいよ」 そして
「でも大切に使いましょう。」
と言って来ました。
オーブルデザインは何時も変な事を言います。
「地球温暖化は怖くない」
今だったら
「無理な節電はあまり行わず、大切に使う気持ちを大事にする」
とか・・・
今の時勢では時に暴言となる事を主張していたりします。
例えば地球温暖化は怖くないの理由として
「寒くなるよりいいでしょう」
とっいってましたが、イマイチ説得力が少ないかなとも感じてました。
そんな中、あの有名な小出准教授や武田教授が
「CO2は生物にとって最も大切な物質」
「CO2を毛嫌いするような風潮はおかしい」
「原発廃棄物より化石燃料廃棄物のCO2の方が比較できないくらい良い物」
と言っている映像を見ました。
ピナトゥボ火山知ってますよね。
フィリピンにある火山で1991年に20世紀における最大規模の大噴火を引き起こした有名な火山です。
最近九州の新燃岳の報道を耳にする中このピナトゥボ火山を思い出しました。ピナトゥボ火山爆発から数年は気温が低かったと報道された記憶が蘇ります。
昨年の12月に国交省は「国土の長期展望に向けた検討の方向性」という資料を公開しました。このページにある資料は全て国交省のHPからです。
66枚中、大変面白い資料もあります。それを紹介してます。
最近新潟県以外の人のアクセスが多いのでこんな写真をアップします。
新潟県の人なら馴染みの融雪道路(地下水散布型)です。道から水が噴射されるのですね。結構TV映像でみる事も多いと思いますが、実際見ると不思議(格好良いかも)でしょうね。
住宅関連の方は、低炭素社会を目指して最近は地中熱を利用する事に熱心で、地中熱利用ヒーポンプを研究されている方が多いと思います。その意味において新潟県では以前から十分地中熱を利用しております。
購入したのはエコジョーズという潜熱※も熱交換するガス給湯器です。
実は低炭素社会のポイントである「無駄をなくす機器」から見ると、現在の人気商品エコキュートとガスの潜熱回収型瞬間湯沸器は全く同じ効率なのです。
びっくりでしょう!
※潜熱とは水蒸気の持つ熱です。所謂、水の気化熱が潜熱に相当します。この水の潜熱は非常に高いエネルギーを持ちます。それを回収するだけで効率が15%も上がる・・・そういえばオーブルデザインの緑の家では、潜熱回収熱交換型換気扇を使ってましたね。
びっくりしました。
今朝の朝日.COMのトップニュース
「太陽活動停滞で0.7度寒く 13年以降にミニ氷河期?」
http://www.asahi.com/science/update/1109/TKY201011080433.html
だそうです。びっくりなのが・・・それが数十年間も続く事です。
このブログをずーとお読み頂いている方は、
私が地球温暖化より寒くなる方が(氷河期)の方が怖いと
申し上げていることはわかると思います。
(決して温暖化を放置しても良いと言うことではありません)
地球上のほ乳類は寒いより暖かい(暑い)方が得意です。
暑すぎて生命の危機があるより、寒くて生命の危機があるほうが
つらく、それはDNAに刻まれている過去の地球の歴史です。
太陽も宇宙も、人も揺らぎがあり振り子のように揺れてます。
暑くなったり寒くなったりしますが、
この新潟県は、冬に日が差さない地域です。
これは小氷河期になれば尚いっそう顕著になるでしょう。
そんな時、快適に穏やかな気持ちで過ごすことができる
SSプランの家(超高断熱)がやっぱりお勧めです。
最近の暑さにはもうヘキヘキしていらっしゃると思います。ようやく明け方の最低気温が24度になってきました。もうすぐ秋です。乗り切りましょう。
さて熱中症で亡くなる方が連日報道されていますが、その殆どの方は高齢者でなくなる時間は夜とのことです。暑いことで亡くなること、これはとてもつらい事です。人ごとではありません。しかしエアコンの設置率が2.5台/件を超える今の世の中でどうして夜に発症するの?という疑問がありますから解説と対策をオーブル流(荒っぽい)で考えてみます。
全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(http://www.jccca.org/)より
私は空気調和衛生学会の会員ですので、毎月学会誌が送られて来ます。その中で、
「クールビズの効果を確実にするためにには何が必要か、何をなすべきか?」という意見を求めるコラムがありました。その中で坂本雄三東京大学教授の意見に「ごもっとも」と思わず声を上げました。
全文を載せたいのですが制約もあるので勝手に掻い摘んで
「服装としてのクールビズは大賛成。しかしクールビズによって省エネルギーを達成しようと言うキャンペーンには反対。・・・
今日もこのご紹介からです。新潟市の今日の朝5時 28.4度!![E:sad]
一日の最高気温はよくニュースで話題になりますが、朝方の気温は殆ど話題になりません。でもよく考えると朝方の気温の方が生理的影響が強いのではないでしょうか?
久々に「そうそう!」と思いました。それは・・・
時々ROMしている「環境ガイド」。
近頃は、「やっぱり大先生っぽいな」という感じで何となく心に響かなかったのですが、今日の話題はストンと入り、記事を読みながら頷いています。最後に「考え方が最近変わった」とあったので、また一つ上のステージに上がられたのでしょう。御年でも変化する柔軟性。やっぱりすごい先生です。是非皆様も一読してください。低炭素社会の考え方がはっきりとわかります。そして子孫に引き継ぐものは負(危険な廃棄物)であってはなりません。
黄金 色に煌めく海(寺泊)。子孫にも伝えたい!美しいと心が感じられる平穏な環境を。
環境ガイドから引用~~~~~
10年ほど前までは、省エネに向けて努力することは、持続可能な社会を実現するために必須のことだと考えていた。しかし、このところ考え方が変わった。化石燃料が無い社会の方が、地球人口さえそれに適した規模になっていれば、人間本来の生き方ができるから、幸せを感じる人々が多いのではないか、と思うようになった。
引用終わり~~~~~
これに関して私見は↓です。
http://arbre-d.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/post-5e58.html
だから緩やかに着地するために、暖房機がなくともある程度暖かい家(超高断熱)を子孫に残すためにもいま必要としているのですね。
また、
環境ガイドから引用~~~~~
ヒトという生物は、他の多くの動物と全く違った特徴をもっている。それは、この世に生を受けたときに、極めて未熟な状態にあるということである。その反対の極端な例が、鮭である。この世に生を受けた稚魚は、親を知らない。すなわち、稚魚は本能を100%活用して自活する以外に生存する方法は無い。一方、ヒトは生まれ落ちた直後に親ないし他の保護者が必要不可欠である。しかも、かなり長時間の間、保護者が必要である。この間に、教育を受けて、一人前になっていく。教育だけでは不十分で、住む家、食糧なども親に依存している。すなわち、ヒトという生物は、保護者から教育によって大脳の内容物を受け取ると共に、生存に必要な資材を継承することによって、初めて生存ができる。
引用終わり~~~~~
これに関して私見は↓です。
http://arbre-d.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/post-1d42.html
環境ガイドでは保護者という言葉になっていますが、ここは「愛情」という言葉がぴったしだと思います。愛情こそ全ての希望です。
持続可能と継続可能の違いは今まで気にもしてなく違えさえわかりませんでしたが、人の寿命が有限である以上、引き継ぐ事が生命の基本的責任と常々思っていました。それが持続可能という意味になります。
まとめです。
私は生命には短い寿命があるから一生懸命、輝くように生きられるし、引く継ぐ責任と持続の希望があるから死を受け入れられると考えてます。
ちょっと話題が住まいから哲学や宗教的になりましたが、住まいは人が形成される器ですので、建築士はここは避けて通ることはできません。尊敬するシュタイナーも哲学者であり、建築家、教育者でもありました。
さて、この生命が進化し持続するという完璧なシステムは、やはり神様が造ったものと思います。感謝!感謝!ありがとう。
PS
ちなみに環境ガイドでは、「2030年の原油価格が$200/バレルと現在の3倍程度となる」としてます。私がいつも事あるごとに申し上げている20年後の化石燃料(特に原油)の枯渇を有名なサイトや人が色々なところでようやく宣言してます。準備を急がなくてはと思います。そうそう私が申し上げる「枯渇」とは、掘削しやすい化石燃料が尽き、大深度や深海など掘削費用が膨大に掛かる化石燃料のことはではありません。だから石炭が今後200年は大丈夫等という情報で楽観をしてはいけません。近い将来に奪い合いで価格が急高騰します。
昨年から一般に電気自動車が販売されています。ガソリン車より効率が3倍以上もよい電気自動車の早期普及が待たれますが、現実的には厳しいでしょう。つまり間違いなく日本ではハイブリッド車が当面主流です(7~10年)。
理由は今朝車に乗って見てわかります。こんな寒い日で雪が降っている時は、車のフロントにどんどん雪があたってきます。ワイパーを早く動かしても、ワイパー自身に雪が付き氷となってガラスで氷結します。この時フロントにあたる温風量をけちるとあっという間に氷で視界がなくなります。ガラスに貼り付く氷を融解できるだけの融解熱を供給してあげないと運転はできなくなります。
ハイブリッド車のプリウスでは、一般車より少し効率がよいので排熱が少ない車です。しかしそれでも排熱が相当でますので雪が強くならなければ氷を溶かす事はできます。
もしこれが電気自動車だったら・・・ 排熱が全くありません。多分運転は不可となります。温風を造るヒーターを大きく(又はエアコン暖房可能に)すれば良いのでしょうが、電気で熱を造るということはとても大きなエネルギーを使います。ただでさえ低温でかつ雪道のため燃費が落ちるところにヒーターでは・・・。満充電で走行距離40kmもいかないでしょう。また雪道は渋滞が付き物です。突然渋滞中にバッテリー切れ・・・。これは生死ものです。厳寒期に周りに民家がないところでエンストでは生死の恐怖を味わいます。
ここは雪国だからと言っても平地ですから今日でも-3度くらいです。特別厳しい環境ではありません。でも近場でもボードやスキーには絶対いけないでしょう。あの世界は-10度は当たり前ですから・・・(まあそうなると冬は使えない車でセカンドカーとなりますね)。
フロントガラスを真空ガラスにして、雪をガラス面で溶かさないようにし、ワイパーを工夫することで雪を溶かさないで削りとるなら、融解する大きな熱は必要ないまもしれません。このシステムは特許が取れそうですね。
電気自動車が普及するためにはバッテリーの容量が今の5倍は必要です。今でさえ高価な電気自動車が450万もする事を考えると5倍の容量のバッテリー(バッテリー代が車代の半分とも言われる)が普及価格になるには、相当なバッテリーの技術革新がなければ実現不可能です。それにしても炭化水素(ガソリン等)はエネルギー密度が大変高い物質ですね。大事に使いましょう。
「超高断熱」という表示って・・・。
その断熱材でそれはないでしょう?
ある建設会社さんの広告で「超高断熱」が標準仕様とありました。
「超」が付く断熱なら、法律で定めた次世代断熱基準の倍くらいの
性能はほしいと思います。その次世代断熱基準は今や当たり前の
断熱性能で、これ以下の性能を国は求めていませんから・・・。
ところが、その広告では、次世代断熱基準をようやくクリヤーする
程度の基準しかありません。
悲しいですね。何も専門用語を知らない素人さんの建て主さんには、
住宅の内容を説明する広告に、
「超高断熱」とあれば、「相当すごい断熱なんだな」と思います。
実際はそうではなく、国の推奨する最低基準の断熱性能です。
その広告にある内容は、言葉遊びのような誇大広告が多く、
びっくりします。
例えば雨水を地下に20度で2000L(リットル)ためておき、
それを室内に取り入れて冷房除湿に利用するとあります。
そんな少しの冷熱で夏の冷房除湿はできません。
技術者なら30秒の計算でわかります。
計算すると
仮に室温28度にしたい場合、その水をどんなに
温度変換効率がよくても25度くらいまでしか利用できないでしょう。
25-20度×2000=10000Kcal =11.2KWの冷熱
通常6畳用のエアコンの定格出力2.2KWであるため
11.2/2.2=5時間分(6畳用エアコン)
雨が降らなければ(水が入れ替わらなければ)、
たった5時間分です。真夏に2000Lの豪雨が何回あるのでしょう。
こんな雨水設備を使わなくとも
エアコンなら5時間でCOP6の消費電力は
366W×5=1.83KW=電気代50円弱でしかありません。仮に
5回雨が相当降って入れ替わったとして年間250円分の節約です。
この節約料金で特別冷房設備10万円を払う意味はありませんね。
つまりこの企業は科学的(技術的)裏付けがない提案で、
自然エネルギー利用という麗句による
意味のない設備をすごい環境を考えた設備と宣伝しています。
雨水は庭の散布や、トイレに使うと
非常に有効です。
雨水をエアコン室外機に直接噴霧し、水の持つ大きな潜熱を使う
エアコンシステムは有効ですが、冷房用の冷水として10万も
設備費を払うのはもったいない事です。
こんな非科学的な設備を薦めるところは、他の部分も全て
胡散臭く感じるのは私だけでしょうか?
詳しくはしくは当HPのコラムに載せました。興味があればご覧ください。いつもの「階段に手すりのない」違法建築のところです。
でも本当にその広告でジャロに何も言われないのかな?
それともどうでもいいことなのかな?県内では相当数建てていると思いますが、とても不思議です。
CO2対策で力を入れているヨーロッパでは
「住宅「CO2ゼロ」義務付け EU全域でエコ証明書」という記事が日経にありました。詳細はわかりませんが、とにかく世界的に超断熱のエコ住宅の気運の高まりがあります。そんな中、
新潟市で現在施工中の「超断熱」の長期優良住宅で、今朝「中間気密測定」がありました。
結果は隙間相当面積C値=0.17cm2/m2となり
期待通りでした。
今回施工して頂いている「仲村建設」さんでのこの2年間の平均数値(中間値)は0.2cm2/m2以下です。
それも充填断熱工法、外貼り断熱工法関係なく0.1cm2/m2を2度も出している会社です。たいした気密の精度です。
ここで補足すると、所謂高断熱高気密住宅において、北海道は法律で気密性能が2.0cm2/m2以下と定められております。新潟は特にありませんが、高断熱高気密住宅ですと説明する大手ハウスメーカーのカタログでは5cm2/m2以下です。そのハウスメーカーと比べ30倍!!もよい異常なくらい高い数値です。
そこまで必要か?と言えば
「必ず必要です」←きっぱり
さて、中間気密測定は、完成時気密測定の1ヶ月前くらいに行う気密性の検査です。この中間段階で測って建築本体の気密性を把握します。ここでの事務所目標はSSプランで0.3cm2/m2、Sプランで0.8cm2/m2としてます。
その後完成時に測ると大体0.1~0.2cm2/m2くらい性能が落ちます。原因は、エアコンのドレイン、そして最近はエアコンのごみ排気管、室内と外部を貫通するダクトや配管と換気扇機器の隙間です。特にエアコンのドレイン管と排気管は塞ぐ事が構造上できないので、頭の痛いところです。
建て主さんの許可があれば、室内排気放出及びドレンはトラップで処理することで、気密性のUPは可能ですが、そこまで必要かどうか?考えるところです。
世界的有名な超エコのドイツのパッシブハウスの完成時の気密性は0.5回/50パスカル時ですから、日本の気密性能に直すと約0.25~0.3cm2/m2位です。これは大変厳しい数値で、事務所内でも直ぐに基準をここまですることは考えにくいです。つまりコンスタントに0.1cm2/m2以下に中間気密性能を維持するという超厳しい基準です。勿論、エアコンのドレインなどはトラップ処理が必要です。
私自身も気密測定士の免許は18年くらい前に所得しており(現在更新せず失効)、その頃50棟以上自分で測定してました。このとき気密性が出ない場合の修繕は並大抵のことではと心得ていますので、お約束となるともう少し実績が必要です。
PS
20年前の当時で200万もする気密測定器(写真上)でしたが、今は50万位ではないでしょうか?そんな機械で測定します。測定者は(財)IBECの気密測定士の免許を持ったものが行う事が普通で、無免許では問題あります。よく第三者であるピコイさんに依頼して行ってます。今回は違いますが、施工した社内での気密測定検査は、やはり測定者の手心が働くので必ず当事務所が立ち会います。気密性能を表すC値(隙間相当面積)は、ちょっとした条件を変えることで優位に算定可能ですから注意が必要です。ここはQ値計算と同じくインチキがないようにしなければいけませんね。
電気自動車は環境負荷がガソリンと比較して1/3ということと、燃料代が1/10になるということが最大のメリットです。CO2が走行時全く出ないという言い方は、本当でしょうがあまり好きではありません。なぜなら携帯電話やノートパソコンのバッテリー駆動時はCO2を発生していないと言え、説得力がとても低いですね。バッテリー製品でも使えばCO2が発生していると考えるのが普通です。
さて、今の電気自動車の燃料代はどうして1/10で済むのでしょう?確か前のブログでは機器効率がガソリン車の3倍なので1/3が妥当な計算なはずです。
一般的に電気自動車は深夜電力を使ったときの1キロあたり(1km)=1円と言われます。昼に充電すると1km=3円ですね。
一方ガソリン車の優等生のプリウスでは燃費が20kmなので、1L=120円として1km=6円です。ハイブリッド車との比較では1/6の燃料代です。
ご存じのとおり、ガソリンは約58円/Lもの税金が掛っております。しかし電気には同じ税金が掛っておりません(自動車使用のための税金)。このガソリンに掛る税金がプリウスだとしたら1キロ当たり(58円/20km)=2.9円/kmです。
ところが電気自動車には、この税金が一切掛っていないのです。つまり、他のガソリン車が道路負担や環境負担をしているのに対し、電気自動車は全く払っていない現状があります。
電気自動車にガソリン税を掛けたくとも、どの電気が電気自動車に使われているか不明ですから掛けれません。
これでは不公平だということで、環境税の導入の早期きっかけになったとも言われてます。
つまり電気自動車の燃料代が安いのは、深夜電力だけではなく、ガソリン税がないということがもっともおおきいですね。
さてここからはおまけですが・・・
仮に電気自動車に今のガソリン車と同じ税金をかけると
1円/km+2.9円/km=3円/km←深夜電力で充電の場合
3円/km+2.9円/km=5.9円/km←昼間充電する場合
昼間充電する場合の電気自動車とプリウスの燃料代は同じになります。
おさらいですが、深夜電力とは・・・・
「日中に多く電気を使うと昼のピークが大きくなり、発電所を増やさなければならないので、電気代が原価割れしても深夜に多く電力使ってもらいましょう」
との考えでの大安売り電気の販売システムです。しかし電気自動車が普及したり、オール電化住宅の普及で皆が電気を深夜に多く使うと、この意味が薄れるので最終的には昼間の電気代と変わらないようになるでしょう。
電気自動車は機器効率がガソリン車の3倍もあるのに燃料価格が同じでは割にあいません。環境税という税は炭素税ともいわれ、炭素の量に応じてかかるのではないか?との考えがあります。するとやはり機器効率がとても重要で、今後いかに炭素を効率よく使えるかがカギです。そう考えるとお勧めする超断熱という住宅は、家全体の暖房効率がトップクラスです(なぜか必ずここにおちつきます)。
どのような環境税(料金システム)になるのでしょうか?非常に興味深いですね。
例えば飛行機旅行は、欧州まで往復する1回だけで日本人一人当たりが1年で排出するCO2を放出します。本来なら一番高額の環境税になる事は間違いないのでしょうが、そこは政治、経済優先の判断になるでしょうから、そんなに大きくならないのではないでしょうか?
CO2の削減目標を25%と国連で宣言した日本ですが、さてどこまで目標に近づけるのか?・・・今日は家とは直接関係ないですがエコについて先週少し取り上げましたが、エコ=CO2削減であるので飛行機について少し考えたいとおもいます。
最近海外旅行が如何にCO2を一挙に排出しているかを知りました。拙者14年間くらい海外へは行っておりません。最後に行ったのが、当時の会社の研修でカナダのケベックです。確かに世界の裏側まで13時間くらいで行ってしまうそのエネルギーは凄いものです。
仮に今、ハワイのホノルルまで飛行機で往復すると1300kg/人のCO2を排出します。これは日本で家庭から排出される一人当たりのCO2に匹敵します。わずか数時間で一年分のCO2を排出する事実に驚きました。
レジ袋を少なくする等の日常の中の小さな小さなCO2削減よりも、また暖房エネルギーを減らすべく超断熱住宅で暮らすより、一回海外旅行を取りやめたほうがCO2は一気の削減できるこの事実。
日本は現在海外との輸出入で経済が成り立ってますので、今すぐ海外へ行く回数を減らせといわれてもそれは難しいでしょう。しかし、もしCO2による温暖化がとても深刻なら(小学校ではそのように教えていたらしい)、レジャーで海外旅行をする人は温暖化防止に貢献できる他の行動で飛行機分の貢献をする仕組みを義務化(カーボンパスが良いかは不明)するのがよいと思います。
まっさらな心で真剣に先生から「地球温暖化」について学んでくるのに、その後何も知らないで夏休みに海外家族旅行したなら
「何だ、大人の言っていることは本当ではないんだ。最もらしいことを言っても努力しなくていいんだ」
と感じることになります。
25%削減という高い目標なら、特に飛行機利用は一番短時間でCO2が排出される行為ですので、真っ先に手を打つという行動があってもよい気がします。飛行機業界が大変だからできないとなれば、経済最優先の以前の米国と同じスタンスですね。
実は拙者は、何となく温暖化というものに名を借りて、石油枯渇の問題を解決しようということが見えかくれするような気がします。いろいろな企業、政府が何とか日本にエネルギーと稀少金属資源を供給できるように日夜努力していると思います。それには大変感謝したいとおもいます。そして近未来には、持続可能な社会になるように皆が同じ意識で目標にむかい努力することを願います。
超断熱をなぜ今行う(薦める)か?はいつも申し上げているとおり、将来の石油等エネルギー枯渇に対し充分対応できる性能の家を造る事が、長寿命住宅の性能だと考えているからです。
外構としてナチュナルなガーデンを提案中のK邸の工事がようやく始まりました。庭で使う石を何個もサンプルを取り吟味される建て主さん。いつも庭と家は一体ですと申し上げております。ナチュナルガーデンと一体になる家を想像するとワクワクします。
さて、
よくご紹介している「黄色表紙の査定された建築学会の論文集」は、信憑性や公平性が高い論文集です。建築学会の学術講演で発表される論文は年1万を超えております。その中で、査読と呼ばれ精査された論文だけが載ることのできるものが写真のような黄色表紙の論文です。
論文を学術講演で発表するなら誰でも申し込めばできますが、この文集に載って初めて論文としてのお墨付きが与えられる(年間500論文・5%くらいでしょうか?)といっても良いでしょう。
さて、今日の話題は「水の節水 節水機器の取り付けでどう変わる?」です。
昔は「空気と水はタダ」といわれるくらい水は日本では豊富な資源でした。特に田舎では家の横を流れる小川で洗濯、野菜洗いをしていましたし、トイレはぼっとんトイレがほとんどだったので、飲料水のみ上水を使っていたため(風呂?)そのようなことになったのかもしれません。が、高度成長期以降首都圏の水不足から節水が始まり、最近では環境問題の旗手として取り上げられることもある水は、誰もが限りある資源と感じるようになってます。空気の浪費は今でも勿体無いといはいわれてませんが、水の浪費はほとんどの人が勿体無いと感じるはずです。
今話題?の独立行政法人の中で昔からある有名な建築系法人である建築研究所の発表した論文に「戸建住宅における節水機器の使用効果に関する研究」があります。
この研究では標準的な住宅において、節水機器を取り付け前後にどのくらい使用水量がかわるかという調査を2006年から10ヶ月間行っております。
その結果は・・・
劇的に水量が減る機器と、あまり変わりない機器の2つに分かれました。その結果が表8です。まず設置した機器ですが
台所・・・食洗機(標準使用水量10Lの卓上型)
洗面・・・特に設置機器なし
トイレ・・・節水型トイレ(従来約10Lに対し節水型6L)但し設置件数50%
洗濯機・・・斜めドラム型洗濯機(従来約110L以上に対し斜めドラム型は69L)
浴室・・・節水型シャワー(メーカー試算で従来品に対し15%の節水)
大きく節水が達成されたのは洗濯機です。その効果は従来の39%(6割削減)までに下がりました。これ以外の機器ではさほど大きな効果はありません。特に期待した節水型トイレでは96%しかなりませんでした。但しトイレは半数しか節水型に変えてません。よって加重平均らしいですので92%とはいえませんがそう多く違わないでしょう(但し用途別詳細な解析ですと78%となり、節水効果は確認できる)。また食洗機の効果も思ったほどではありませんでした。この筆者考察では、もともと節水意識は皆さん高いので、普段から気をつけており、くわえて食洗機を使っても汚れた食器を入れる際に予備洗浄を蛇口で行ってしまう傾向があるので・・・としています。洗濯機器以外小さな節水でですが、小さな節水を足すことで大きな節水につながるので、やはり効果はあります。この論文から
もし節水を・・・とお考えの方で洗濯機器もそろそろ20年だから・・・というご家庭では「ドラム式洗濯機」をお勧めします。また、洗濯機の変え買え予定が無い方は、風呂の回数を減らしシャワーにするのが効果的です(汗)。これはグラフを見ると浴室で使う水量が4割も占めており、その大きな要因が浴槽へのお湯はりです。
CO2を25%削減に対し設計者でできること!! 断熱区画に続いて第2は「コンパクト」な家です。
これからの家は50年以上の寿命をが当たり前に考えなければなりません。そのような長期を考える場合は、住み替えや世代交代した時になっても「価値のある家」となっていなければなりません。
先日の南雄三さんのお話の中にありましたが、「建てて流通にのりにくい家の構造として「二世帯住宅」がある。」ということでした。確かに2世帯住宅は、部屋数が多く特殊な形態であることはまちがいないですね。家業が農家のように、その土地にいなければならない特殊な事情のある方は、逆に2世帯住宅のような大きさの家が良いです。しかし農家以外の家族にはやはり特殊な大きさの家となります。特殊な家は価値が少なく、壊されやすい傾向があり流通にのりにくくなります。
では価値のある家はどのような家にすればよいのでしょうか?いろいろなケースがあり一概に「これ」と言えませんが、オーブルデザインではその中でもコンパクトな家が価値が今後長続きすると考えてます。
コンパクトと言っても建物の居室部分がコンパクトなだけであり、敷地や居室以外は広いほうが良いですね。目安は敷地できれば100坪(妥協しても75坪)以上、居室以外の納屋兼車庫が9坪以上(どんなにつ少なくても6坪)はほしいです。居室部分つまり家は4人家族くらいなら30坪以下で充分です(大きくても38坪)。もちろん住居部分以外に床下収納のような大きな物置は必要です。
なぜ30坪以下がお勧めなのか?無論長い人生スパンを考えた場合、家が大きいとそれだけメンテナンスや維持にに大きな費用がかかります。このメンテナンス、維持の中には、毎日行うお掃除も含まれます。お掃除ひとつとっても居住が小さいほうが楽ですよね。
さて、敷地100坪の大きさは市街地(特に新潟市)ではまず無理という価格になると思います。だから価格の安い郊外を選ぶことになります。子供の学区で多少問題のある時期もありますが、郊外の広い敷地の家はそれを考えなければとても贅沢な環境を得ることが可能です。そして高齢時に都市部に引っ越すことになりますが、この時郊外の家を手放すこともあるでしょう。この時には敷地が大きい分売れる可能性が飛躍的に高まります。
なぜ高齢になったとき都市部へ引っ越すのか?それは高齢時には車などの手段は使えませんし、各支援を受けやすいところである市街地こそがふさわしいのではないかと考えます。歩いていけるところに全て揃っている市街地は、高齢者こそふさわしい環境です。そのときは大きな敷地では負担も大きいですよね。豊かな共同庭があるテラスハウス(個別庭付き低層共同住宅)などが良いのではないかと思います。
話が飛躍しましたが、一戸建てを作るならコンパクトな家はお勧めです。何しろ暖房費をはじめとする光熱費が少なくなることは間違いありません。つまり住むだけでCO2削減に貢献できます。また、敷地にたくさんの緑でもあればその効果はより高くなります。
図は実際のプランです。敷地がこのくらいあれば理想的です。居住部分は30坪、車庫11坪。1階は一部屋で2階は2部屋(仕切りで3部屋可)とシンプルです。但し床下に収納、2階に納戸があり確実にしまえる空間を備えます。家の3倍以上もある庭や菜園、素晴らしい環境ですね。小さい部屋がたくさんあるより一軒丸ごとで考える空間のほうがいいですね。そのために断熱性能は非常に高く無ければ意味がありません。これは昨日お話しましたように、大手ハウスメーカーの基準である次世代断熱基準程度では、かえって暖房費が嵩み(CO2発生が増える)ます。家の広さより家の性能アップ、そして郊外の安い単価の広い敷地確保という選択肢もありますね。。
先日「トトロの家」のモデルとなった家(東京杉並区1929年築)が残念ながら消失しました。この家は床面積が21坪しかないのにここまで80年以上実存できたのはその建物に敷地との調和があったのではないか(愛される家には広い庭がある)と想像します。つまり価値がある家(敷地と家の一体化)ということです。ちなみに敷地は260坪ですからここまで大きくとはいきませんが・・・。あっ・・・無論家の素材は本物の無垢材ですね。
パッシブハウスとは昨日お伝えした一次エネルギー換算で120Kwh/m2・年以下になる住宅です。これにはその家の家電で消費されるエネルギーを含めたトータル的なエネルギー使用量です。更に気密性能が50パスカル時に0.6回の換気漏れ量以下という難しい条件があります。50パスカル時に0.6回という性能は、隙間相当面積にすると約0.3cm2/m2以下ではないでしょうか?この数値は非常に高く、省エネ法の高気密住宅(北海道)の1/7の隙間面積です。緑の家でも5件に1件程度です。この数値要求される場合は、今使っているエアコンのドレン管はもちろんエアコンの自動掃除用排気管にもトラップなどの措置が必要です。ですのでこの数値に気密性能引き上げるには、もう少し実績を積まなければなりません。またもっと難題なのは、窓、玄関ドアのU値を0.8w/㎡・k程度にする事です。玄関戸は問題ありませんが、窓のU値は異常に高い性能です。普通のトリプルガラスの木製サッシでも1.2w/㎡・k。ダブルのペアガラスサッシか真空ガラスが必要となるのではないでしょうか?これを採用すると価格がどのくらいになるか想像もつきません。将来のコストダウンを待って今はSSプランの取替え可能な窓構造が現実的です(しかし北海道では既に行っている凄い設計事務所があります。オープンシステムとはいえ、素晴らしい監理と計画です。)。
さて、話をエネルギーのほうに戻しますが、新潟における現在の家での、エネルギー消費量は
暖房エネルギー 1/3
給湯エナルギー 1/3
その他エネルギー 1/3
という調査結果があります。「その他のエネルギー」の中には、通信・家電のエネルギーと照明のエネルギーがあり、最近は通信・家電のエネルギーが大きくなっておりますが、以前は照明エネルギーが半分近くその他のエネルギーを占めていたと言われます。その照明に使用されるエネルギーの大幅削減が期待される器具販売が本格化してきてます。
写真は三菱電機オスラムから販売される電球
それがLED電球です。古くからあるLEDですが、その光束の少なさから懐中電灯位しか使われておりませんでした。それが2007年に日本政府が白熱電球の国内生産中止、さらに2008年に、白熱電球の製造・販売を2012年までに停止する方針を打ち出したたため、開発が加速し、とうとう普及品の販売となりました。
LED電球を使うと従来の白熱電球の1/7から1/10くらいの消費電力と40倍の寿命となります。
更に最近普通に使われる電球型蛍光灯に比べ1/2~1/3くらいの消費電力で、寿命も7倍~10倍となります。加えて電球型蛍光灯の欠点だった、点灯回数も飛躍的に増え、トイレや廊下など頻繁にON、OFFする箇所でもまったく問題なくなりました。
良いことだらけと思われますが、欠点として
価格が高い事があげられます。これは不思議な価格設定で原価に利益を載せる方法ではなく、今までの電球の市場価格が1個100円で1000時間の寿命。LED電球は40倍の寿命だから100円×40=\4000円という商社的な価格設定方法です。ですので原価+利益の方法であればもっと価格が下がりそうです。今すぐ購入は控えてもう大手以外のメーカーの電球が出揃うまで待ったほうが良いかも知れません。
いづれにしても、まだLED電球はE26という口金が主流でE17、E11など小さな口金商品が少ないこともあり、使用場所が限定されます(「緑の家」ではできる限りE26を使ってますが、陰影を大事にする食卓付近はE17やE11ハロゲンになります)。
もし興味ある方は購入してコメントを頂けるとあいがたいです。
昨日夜NHKで低炭素化社会の公開討論が現職環境大臣同席で放映された。討論者は一般市民が中心である。議題は「15%削減・あなたの暮らしを変えられますか?」=「家計に負担を伴っても環境にやさしい行動を取れるか?」である。
最初はCO2の削減で始まったが討論。時間がたつに従い国の本音がちらほら。
大臣は事あるごとに「現在有利である日本の低炭素技術をさらに発展させないと、生き残れない。だから太陽光発電などを積極的に推進」という。つまり、「温暖化対策で環境に負荷の少ない技術をいま発展させないと、国家として数年後から再び始まる原油高騰、将来のエネルギー枯渇対策ができないので、日本の産業、国家が生き残れない」ということ。そしてその赤字の目的部分はあえて言葉にしていない。そのため一般市民同士がかみ合わない議論することになる。確かにはっきり言えば小パニックがおこるかも知れない。しかしそのくらいのインパクトが今必要なはず。
さて討論は、
暮らし変えられる行動を取れる方は「温暖化対策は将来の子供たちのため」という政府の本当の目的とは違う「義」をかざす。赤字部分が意図的に抜いてあるので多くの「行動を変えられる人」は純粋に「未来の子供たちのため」という理由を信じている(か、やはり国と同じ意図的に表現しない)。国も確かに子供たちのために間違いないが、子供は子供でも「日本の子供」のことである。
一方行動をとらない方は、「世界のCO2の4%しか排出していない日本の規制強化より、今の日本の技術をインドや中国、米国に無償給付すれば、世界的に大幅にCO2を削減できると切り返す。だから温暖化対策が目的なら筋違い」
全くその通りである。がしかしそんなことをしたら日本は世界から「自国の技術を無償で差し出すおまぬけな国家」と言われる。そうなれば日本の子供は、資源がない日本国で豊かな生活の希望は薄い。
国家はその国の国民の生命と財産を守ることがまず一番で、次に他国の事を考えるから、独立国家として成り立っている。そうでなければ「国益」という言葉は存在しない。
だからみんなが勘違いしないようにはっきりと赤字の部分を伝えてほしい。決して純粋な温暖化対策ではない。それが子供たちを裏切らないことになる。今の太陽光パネルの設置費補助金(エコポイントもエコカー補助も)は国債が使われる。これは国の借金だから子供たちの資産の先食いということになる。だからこそ正しい情報を伝える義務が大人にはあるのに・・・。と思うのは私だけであろうか?
ある人はいう。「建前と本音があるのにそう熱くならなくても・・・」
でも私は、真剣に地球温暖化対策を学校で習ってくる娘に建前と本音など使い分けられるほど器用ではない。はっきりと「日本は資源がない。だから温暖化防止技術で今後世界に役立つことをし、将来の原油枯渇問題を解決する。だから今率先して温暖化防止に取り組む」 そしてそれとごみ問題や物を大事にすることは別である。
ながーーい前置きになりましたが、前から申し上げている通り
オーブルデザインでは超断熱「Q1w/m2K以下」の住宅を勧める理由は上の通り(原油エネルギー枯渇)であることを伝えている。プリウスのときもそうだった。プリウスを購入している多くの人は、地球温暖化防止がメインで購入している人は少ないはず。温暖化はもう10年前から言われているのに、プリウスはそれでは爆発的ヒットにはならなかった。この爆発的きっかけは、間違いなく昨年のガソリンの高騰である。燃費がよいと言うことは自分にとって経済的に優れている。そして付随してCO2の排出が少ないというよいおまけがついてくると言うこと。だからオーブルデザインもはっきりと伝える。Q1という過剰なくらい断熱性を高めるのは、将来(20年先)エネルギーが高騰しても、冬は暖かい快適な家に住めるための投資。もしかしたら20年ではなく10年先に早まるかも知れない。
今日ニュースを見ていたら、量産電気自動車がとうとう販売される。7月下旬から三菱のi-MiEVが予約受付開始とのこと。気になる価格は460万、補助金で145万程度バックされるので実質315万。軽自動車の大きさで315万は割高。ただ燃料代が深夜電力を使えば相当安いので実質ガソリンの10%くらい。ちょっと計算すると年間1万キロ走ると考え、軽自動車の燃費は14km/lとすると714Lのガソリン。これを時価で考えると714*125=89300円 この10%が電気自動車の燃料代として考えると、80370円/年積み立てできる。10年では80万だから約18年くらいで元が取れる(去年の200円/Lであると10年くらいでOK)。しかし実際は、バッテリーが10年で交換と考えると、電気自動車で元が取れることはない。これは初期のハイブリッド車にも同じ現象があった。当時ハイブリッド車は、250万で補助金などで220万で買えたが、同じクラスの車は140万位。おおよそ80万割高。燃費は当時のハイブリッド車が同クラスより5k/L余計に走るとすると、10000kmでは556L-769L=213L 213×125円=26625円/年 20年でもペイできなかった。
しかしじわじわハイブリッドを選択する人は増え今日に至る。このように割高をペイできるかだけを考えるとあわないが、今までの車と全く違う出力方式を堪能し、空気をあまり汚さない(発電所のほうが空気を綺麗にできる)ことを重視する人には最高の車。ハイブリッド車でも電気だけで走るときがあるが、その時の静かさや滑らかさは、エンジンと全く違う心地よい感覚。それがずっと続くと考えるとぞくぞくする。
ただ先回のブログでも案内したとおり心配事もある。それはハイブリッドのときは、環境整備は全く必要なかった。ガソリンスタンドあればOKだったので。ところが電気自動車は電気がなくなるとそこでアウト。普通コンセントでは7時間から14時間かかる充電。急速充電用の3相200V-50KWという小工場クラスの動力でようやく30分である。さらに急速満充電はバッテリィーの寿命を大いに縮める心配もある。もし心配な方は、問題が出尽くす2年後に買う事がベスト。社内実験で何度となくそのような事を確かめていると思うが、ユーザーの使い方は想定外が多い。夏の車内エアコンの電力は半端ではないし、また冬(雪)の車内エアコンの電力も同じ。本当に80km(メーカー発表は満充電で160kmだが、通常は80km)くらい走るのか?エアコンを使うと60kmという情報もある。60kmでは、新潟県では足にならない。片道30kmの範囲では心元ない、冬道では生命の危機さえあるからだ。だからといって、気候のよい時期に近所に買い物だけで済ませたら、せっかくの安い燃料代も意味がないし・・・(使わない生活が一番だが)。 新潟県ではやっぱり本命はまだハイブリッド(プラグイン)かな。
赤字加筆 2010.05.23
給湯機器と言えば今はエコキュート。名前からして環境によさそうなこの給湯器の実際はどうか?
9年前から普及し始めたエコキュートの評価は最近ようやく論文として出始めている。私が最初に検討した9年前は、その機器の信頼性が不透明(ヒートポンプの寿命)だったので、見送り、その4年後始めて設置した気がする。
さて、最近のエコキュートのカタログでのCOPは5にもなり、年間平均でも3.5(地域Ⅳ)くらい。・・・と思っていた・・・。ところがこれは、給湯器自体のCOPではないという。エコキュートに設置されているヒートポンプだけのCOP(HPCOP)ということ。むずかしいようだが、エコキュートは夜に沸かし、昼間はそのお湯を使う。だから放熱ロスが相当あり、実質のCOP(SCOP)にすると2以下の機種もある。エコキュートがすばらしいのは、発電ロス+送電ロスを引いた0.4くらいのエネルギーをCOPが3のヒートポンプで0.4×3=1.2まで高められることにある。SCOPが2くらいでは0.4×2=0.8で、ガス給湯器より効率が悪い(環境にも負担が大きい)。やはりSCOPは3くらい無ければならない。どうも9年前からここ数年前までは、SCOPは2くらいの機種が多かったのではないだろうか?積極的にお勧めしなくて正解だった。
ではなぜ、使用していた人は問題点としてあげないのだろうか?それは深夜電力で沸かすので、元々の電気代が1/3のところに、SCOPが2のエコキュートでも、従来の電気温水器の半分で済むからだ。つまりSCOPが2のエコキュートでも他の給湯器より随分安くお湯が沸かせる。このようにランニングコストは優秀であるが、環境へのインパクトは特に優秀ではなかったといえる。最新機種はSCOPも3程度の機種も出てきているので、環境、経済性も高い評価となる。後は耐久性が10年か20年かがわかれば今後の給湯器はすべてエコキュートになるか、高効率ガス給湯機になるかはっきりする。・・・かな?
ちなみに拙宅は、都市ガスが無い地域かつ、海のまん前なので屋内設置の石油給湯器(普通効率)である。一応17年くらい使い続けこの度取替えた。高効率タイプは商品がまだ相当高い(10万以上)。しかも10年で中和剤の添加をしなければならないので選択しなかった。
画像は、「実使用を考慮した貯湯式給湯器の性能に関する研究」濱田靖弘、村川三郎ら 空気調和・衛生工学会論文集143号から
冬の場合のSCOPとHPCOPと損失熱量を示す。夏の場合はSCOPが概ね3割くらいアップする。
認めましょう!
と、唐突にいわれても・・・では何を?人間はわがままなのです。ということを・・・。
家造りに関して、「エコだから薪ストーブ」がよいとか、「家造りは自然が取り込める家がよく、高断熱や高気密なんてもってのほか、少しは寒さの我慢を」とか、「石油製品や気密シートを貼る家造りはやめよう」おっしゃるサイトが多々あります。前にも検証したとおり、日本中の暖房を薪ストーブで行った日には、日本中の森や林が数十年で丸坊主ですよ。それでも薪を国民全てが使うように勧めることが「エコ」ですか?薪を自分で集める事をした人はそんなことを言いません。それだけ薪はあっという間になくなります。薪ストーブは楽しみ(趣味)の一つですし、周りが森林のところでの暖房方法です。
自然が取り込める家だとしても、冬はやっぱりほとんど暖房してますよ。自然派雑誌の写真はどれもこれも室内で「暖」を取ってますよね。普段の生活の中、室内で分厚いコート着て写真に写っているアウトドアマンは見たことがありません。それだったらホームレスの人の段ボール住まいが、一番自然の気候とマッチした家です。
そして石油製品から造る気密シート(所謂ビニール)はおっしゃるとおり人工材料です。でも暖房という行為は、そもそも力まかせで自然気候ではありえない温度差20度の人工気候を造ることですよ。温度差20度といったら、冷蔵庫内の温度と室温の差以上ありますよ。この人工気候状態を維持できるのは、やはり人工素材をどこかに使わないといけませんね。冷蔵庫の箱を木と土で作れますか?造れませんね。すぐにだめになるのは目に見えてます。だから家の壁や天井の材料は、一種類でも人工物(ポリエチレンフィルム等)が必要なのですよ。
どうしてこんな単純な事から目をそむけるのだろう。現代は車(石油エネルギー)なしではほとんど生活できない。コマーシャルでもあったように、「今あなたがすっている空気でさえ、車が運んだ石油によって造られる電気によって換気されている空気ですよ。」
するとこういう人がいるだろう。「大丈夫私の家では換気扇がついていない。」
では、「その家を作るのに、材料を車で運ばなかったのかい?材料を切るのに電気工具を使わなかったのかい?」 「その着ている服は・・・」
いい加減に認めようよ。人間はわがままなのだよ。巷で言う自然はもう自然ではないのだよ。その自然を支える化石燃料もそろそろ限界が見えてきているが・・・。
しかしこの先も自然と同居できる希望はある。この豊かさが持続可能なように今の責任をしっかり尽くそうとしているし、受け継ぐ子孫を信じる事ができるから・・・。だから正しい情報を伝えようよ。人間はわがままだから、暖房も必要、車も電気も必要。だからこそそれらを造る原料を与えてくれる自然に心から感謝して、大事に使う気持ち育み、自分ができる行動を着実に行う事が重要な事を・・・。島国日本から率先して始めたいね!
(写真は拙者が作ったかまどの火入れ模様。伐採された枝が燃料。)
赤字2009.09.16加筆
あるサイトのブログを見ていたら、食糧危機がおきた時のマニュアルがあることを知った。その名前は「不測時の食料安全保障マニュアル」となっている。この中で想定されているレベル2には、「一人一日当たり供給量が2000Kcalを下回ると予想される場合を目安」とあり、例として国内農産物だけで2020Kcal分の食料を考えると、
上の表のとおりである(農水省HPから抜粋)。この食事内容だけで2000Kcalを超えるとは、いかにいつも過カロリー生活をしているのかがわかるし、国内物だけだとこんなものか?とショックを受ける内容だ。しかしこれは現実に起こりうるということと考えたほうがよい。現在の世界の人口は、68億くらい。ところが2025年には79億になると予想されている。現在でも飢えで苦しむ人々はたくさんいる。これがさらに増え、世界的に穀物が不作になると、日本に輸出してくれる国は少なくなるであろう(今は円にものをいわせて買ってこれるが、・・・)。農業のことは私は専門外なので何か自分なりできることはないかと考えると、国産材を積極的に買うことしか思いつかない。
また、石油が不足するとまず最初に農作物に使われる石油の確保がおこなわれる法律があるのをご存知だろうか?この法律は石油需給適正化法と呼ばれている。よって石油が入りにくくなると暖房(北海道を除く)や家庭のマイカーなどは制限される可能性がある。この場合、新潟県の住宅は寒さを我慢する生活になるのだろう。その時に超高断熱の家であれば、家内部での発熱(人、調理など)で少しは温度が上がるはず。太陽が出れば充分暖かい室温も考えられる。しかし今の次世代基準の断熱ではそこまで室温が上がることはなく、この1/3以下と考えられつらい生活となる。今からその時のための準備をしておこう。拙宅は20年前は新潟県で充分と思われるQ値1.9W以下であるが、今実感するのはもっと高性能(Q値が高い)が必要だということ。だからお勧めしているのが緑の家SS仕様である。確かに金額は3から4万/坪(40坪程度の断熱性のみSSプラン。その他の仕様はSプラン)やは上がってしまうが、当時の高気密高断熱住宅がそうであったように価値はある。
ちなみに海がまん前というせいか、拙宅の樹脂サッシのガラスを止めている押し縁ビートから、暴風雨のときは、注射器で出すように水がにじみ出る。そろそろパッキンの取替え時になるのか?まだ築18年である。
今日見学会にお越しいただけた皆様、ありがとうございました。
晴れている時間が結構ありましたが、気温は低めで寒い一日でした。
さて、冬の見学会で悩むことがあります。それはスーツやジャケットを冬物にできないことです。見学会の家は、どの空間でも23度くらいあり、冬物ジャケットでは汗をかくので、春夏ジャケットでご案内します。が、一歩外にでるとそこは厳寒の冬真っ只中。見た目にもギャップがあり過ぎるので困ります。
さて、今回の家では太陽光発電パネルが設置されていますが、今日の最高発電量は何と11時頃に3.0kwを記録。定格出力3.0kwの出力どおり発電しました。私が見た時は2.69Kwで、噂どおり気温が低いほうが効率は高い感じがしました。下の写真では、発電量2.69kwで消費電電力1.78kw(照明とエアコン)。その差0.91kwを東北電力さんに売電しているところです。
その1とその2で「エコ」を批判するような内容をUPし、眉をしかめられた方も多いと思う。しかし、調べるほどやはり大きなメーカーが力説する地球温暖化防止(エコロジー)は、本来の内容から外れる気がする。我々庶民が行うべきは地球温暖化防止ではなく、地球温暖化が進んだときの対策であり、エネルギー枯渇(高騰)の対策である。無論、温暖化がゆっくりになる行為もできる範囲で行いながら・・・。
政府(行政)主催のごみ削減会議や環境対策会議がTVで映し出される。そこでいつも違和感を感じるのは、机の上にずらっと並んだペットボトル飲料。そもそも環境対策で重要なのは、ごみを造らないことである。昔みたいに湯のみにお茶ということにならなければおかしい。いくらリサイクルの優等生のペットボトルであってもまずは、使う量を減らすことが第一。間違った男女平等思想でお茶くみ排除よりも、得意な方面を生かすことが本質。お茶は入れることが得意な人が行えばOKで、もしそれが女性ならその人が行うことが自然である。お茶くみ=雑用という発想はおかしい。お茶入れ=もてなしであり、当事務所でもとても大事にしている行為で、私自ら率先してお出ししている。よく私は訪問させて頂いた先のお茶がおいしいと感動する。味はそのもてなし度に比例し、おいしいものを差し上げたいという気持ちがなければ決しておいしいお茶にならない。せめて行政が率先してそんな昔ながらの日本人気質を思い起こす行為を行って頂きたいと願う。
「緑の家」の高い性能は、経済性重視の「備え」型住宅で、必ず建て主さんのメリットになる性能を備えていると今までどおり宣伝し、「地球温暖化防止」や「エコ」、「地球に優しい」という体裁のよい言葉は使わないようにしよう。(最近リメイクしたカタログにはエコロジーという言葉がひとつだけ載っているが・・・。)
ここから余談
最近バイオエタノールという言葉を多く聴く。今日もニュースで全農協が新潟県でバイオエタノールのプラントを始動開始!と流れた。年1,000KL生産するという。もしリッター100円がプラントの販売価格だと年1億円の売り上げ。プラント工場には十数億円投資されたと言うが、採算が取れるのだろうか?リッターあたり100円くらいだと運送費、税金、販売店利益で末端価格は200円/Lだろうか?ガソリンより高ければ売れないと思う・・・。もしかして世界的にガソリンの価格が上がっているはそのせいか・・・はて?。
左の図は日本のエネルギー自給率。「恐怖」を感じる。
前頁では「希望」をお伝えした。今回は備え。
何が備えか?
誰もが化石燃料が永遠に続くとは思わない。明日にはすぐなくならないだろうが、20年後はどうかわからない。地球の1/3くらいの人口を占めるインドと中国の急激な先進国化。つまりエネルギーを大量消費する国が突然増えるのである。日本はもともと島国。限られた資源で生活しなければいけない社会であるし、それを実践してきた。しかしこの1世紀だけは例外で、足りない資源を船によって海外から調達できた。それが今後だんだん終わりになるだろうと思われる。
日本は少子化でこのまま行くと確実に人口が減る。政府や多くの識者人は危機的状況であるといっているが、私はそうは思わない。危機的なのは人口が増加すると仮定してきた社会保障と税金である。これらの方向を転換すればよいだけ。もともと日本が自給自足、地産地消で循環していた江戸時代300年間の人口は約3000万人という。日本の資源ではこれが持続可能な社会の上限人口だと歴史が教えてくれる。だからこれに向かってゆっくりと舵を切ったのだ。そう自然と皆が感じ取ったかもしれない。また1世紀かけて3000万人に減ってゆけばよいのではないかと思う。その過程でエネルギーが足りなくなり高騰する問題が出てくるであろう。だからそれに「備えた」家造りが「緑の家」の性能である。特に断熱気密性を高めたSSクラスでは、ほんの少しのエネルギーで家全体をあっためられる。少なくても冬の寒さ(恐怖)から逃れられる。人間を楽しくないほうに動かす(悪)エネルギーは、「恐怖」から生まれる。生命の恐怖である。その中には「飢え」「寒さ」が筆頭でそれ以上はない。なぜ働くのか?それは飢えや寒さから身を守るため。この2つが満足されれば、取り合えず生きていくうえでの「恐怖」がなくなる。あとは寿命(老い)の「恐怖」だけであるが、これは信仰?によって解決されるであろう。
地球温暖化は防止はできないと内心感じている人がほとんどだと思う。原因が二酸化炭素とわかっているなら、二酸化炭素を出さなくすればよいということだが、明日から車やめられますか?電気を使うのをやめられますか?水道をやめて地下水しますか?暖房をしないで冬すごせますか?できませんよね。仮に志高く一人で実行しても二酸化炭素はほかの誰かがたくさん排出しますよね。便利なものすべては二酸化炭素を多く出す。人間は怠け者だから便利を好む。だから二酸化炭素を出さない社会は実現不可能(半世紀では)となる。しかし時の流れ(地球)はよくしたもので、必ず余計なもの淘汰してくれる。このとき淘汰されないように備えてきた生物が今残っている生き物なのである。地球をコントロールするのではなく、地球や生物の出す条件に沿うように変化するのが生き残る生物である。
新築時に太陽光発電パネルの設置希望が購入したいエコ設備のトップだそうである。私なりに理由を考えるとこの設備でお金を儲けよう(光熱費ゼロ)と思って付けているというより、仮に将来電気が供給不足になったら、自分の家は自家発電ができるという危機管理意識があるのではないだろうか?そうでなければ25年以上掛かっても設置費用の元が取れるかどうかの太陽光発電を、積極的に付けようとは思いにくい。純粋に地球温暖化防止のためだけにつけている人は少ないと感じる。
さて、先回の「希望」と今回の「備え=現実社会」の2つが相反することで成り立っている。ひとつは気遣う心が将来の持続可能な循環社会の希望育むこと。もうひとつが人間の欲には歯止めが利かないので来るべき時代に「備える」こと。この両輪があるから未来が語れる。常に相反するもの(光と影)が必ずつりあって存在しているのが、この太陽に光エネルギーをもらっている地球上の生き物だから。
お気づきかも知れないが、当事務所のホームページには、意外と「地球温暖化防止」又はそのための「エコ」という言葉が少ない。(実は載せたくないと思っているのだろう)冷静に考えると「緑の家」の目標は、「将来を見据えた家」と「希望が育まれる家」なのかも知れない。まるで言葉遊びのような地球温暖化防止とか見かけのエコに惑わされないということ。
まず何が希望か?
当HPにも少し説明があるが、無垢の自然材を無塗装で使うことをお勧めしている。これは肌触り、香りが勿論よい安らぎを与えるのでるが、もうひとつ大きな効果がある。それはものを大事に使う心を育むということ。偉そうに聞こえるがそうなのである。
無塗装の木は、少し荒く使うとすぐに傷がつく。そして汚れる。だから自然とやさしく家を扱おうとする。神経質になって綺麗にしようというのではない。あくまでも「気遣う」のである。
お住まいになっている所へ訪問させて頂くと、小さなお子様がいらっしゃれば床や壁は汚れていることも多い。しかし汚れとは逆に皆さん木(家)を愛していらっしゃることが肌身でわかる。木に傷がつくと親は「悲しい」ことになるが、それを子供は察して今度はなるべく気をつけようとする。その子が遊びに行くご近所のお家では、普通の硬いフローリングなのであるが、そんなとこでも気をつけようとするのである。乱暴に扱えばすぐに破壊される木。身の回りの環境のほとんどが実はそうである。地球上で食物連鎖のトップに立つ生物だからこそ、乱暴物であってはならない。乱暴に扱えばすぐに人にやさしい(人に都合のよい)自然はなくなる。そんなことを、傷つきやすい「緑の家」で感じ取っているのではないだろうか?このような環境で育った子供たちはきっと自分以外の他のものに気を使うことができるはず。そんな子供たちがつくる将来はより住みやすい社会になるのではないだろうか?という希望である。
再び上のコラムに投稿しました。
本文は後日掲載しますが、コメントのほとんどが「住宅の」冷房のエネルギー消費が意外と少ないことをなかなか認めませんね。
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/knp/column/20080722/524530/
上リンクは会員登録が必要かも知れません。(無料)
住宅で消費されるエネルギーは、給湯と暖房で半分から2/3を占める。ところが普通の感覚では、家電製品(冷蔵庫、照明、TV等)や冷房が多くを占めると思われている。
真夏の関東地方の特に都心部はヒートアイランド現象も伴って、連続熱帯夜が20日以上になったとの報道もあり、非常にきびしい環境。無論26度くらいでは、熟睡できないであろうから冷房することも多いはず。15年位前のエアコンは、COPも3以下でインバーターもない機種がまだ販売されていた。するとやはり冷房に使うエネルギーは実際結構あり、当時は他の家電機器の消費電力も少なかったので、冷房=エネルギー消費大と思うようになった。でも今現在の冷房消費エネルギーは住宅での年間消費されるエネルギーの5~7%くらい(日本平均)である。ではなぜ、冷房が目の敵にされるか?
1.東京電力管内において消費電力のピークが真夏であるため。
2.冷房しなくても我慢できるエコ機器(扇風機)がある。
3.健常な人にとって、夏は生命の危険を感じない。(夜そのまま外で寝ても死なない)
ではないかと推測する。
それに比べ暖房は、
1.東京電力管内で真冬に消費電力のピークが来ない。
2.暖房はすべて暖房機以外ありえない。暖房のエコ機器がない。(過去には炬燵があった)
3.暖房無しでは健常の人にとっても生命の危機がある。(夜外でそのまま寝たら凍死の恐れがある)
となり、冬に「暖」がないことは、生命の危機であるため、これを倹約の対象とは考えない回路が脳内に組み込まれる。つまり生きていくに必要なものは、贅沢品ではないのである程度気にしない。たとえば毎日の普通の食費など・・・。同じように給湯(お風呂や洗顔)がどうしても必要で変わるものがないので(水風呂というわけにはいかない)、たくさんエネルギーが消費されても仕方ない感覚である。正しい統計結果で考えると、我々住宅建築に関わる者で消費エネルギー削減に寄与できるものは、やはり暖房エネルギー削減のための高気密高断熱だったり、暖房機器や給湯機器の高効率のものを推薦することになる。ところが、感覚的な統計結果?で考えると、冷房エネルギーの削減のために、通風を一番と考え、多少隙間があってもよい家ではないかと、変な理屈ができる。(建築家に多い)正しく現状を把握し、未来に必要な性能と耐久性をしっかり考えるため、惑わすような情報は発信してはいけない。
一方関東地方の冬の日中のオフィスビルでは、冷房エネルギーも多いはず。それは冬でも暑くなるビルが多いため。これは、パソコンや照明、人など発熱するものが大変多く、かつ日射が室内に多く入るようなビルも多数あるし、容積に対し外皮面積が少ない建物が多いので。
環境にやさしい行為を考えた場合、「節水」はその代表格のような感覚であるというような人がが多いと感じる。しかし節水は思ったほど環境にやさしい行為ではないとおっしゃるサイトがある。
これについては私も同意。新潟県に住んでいるせいか、夏の水不足にほとんどお目にかかれないため、生活水の心配をする事が少ない。確かに4年前に三条市で水害があり、断水に近い状態を経験したが、これも普段の水を少なくする事が環境に良いと考えるに至らない。(上水は貴重であり感謝している事は間違いない)しかし環境保全に対し効果が少ない事に一生懸命するより、正しい情報で効果のある環境に対してやさしい行為を一生懸命行う方が、より良いはず・・・。
そのサイトから引用すると
「水は再生可能資源なので、その持続可能性を支配している環境問題の原理原則は、再生速度を上回る資源を使ってはいけない、というものでしかない。」
「36Lの水をお風呂程度まで温める熱量で、1000Lの水の上水供給と下水処理ができる。お湯と水では、30倍近くもCO2発生量が違う。もしも、努力して1日、30Lの水を節約するのであれば、1Lのお湯を使わないことで、同じ効果がでる。」
「水に限らないが、水を大切にしようという心が、環境を守る心である。」には同意。
等である。特にお湯の1Lが水の30Lの節約になるというのは、CO2削減からするとすごい事。そう考えると食器洗い機はなかなか優秀品と思う。まあ両方いっしょに節水すれば完璧であるが、とりあえず効果が高い方を削減する事は、環境問題解決の鉄則。
勘違いしないでほしいのは、水を汚す事と節水は別物。水は汚さないように使えば、再生速度上回ることがどんどん少なくなる。水は極力汚さない努力は大切。拙宅では使ったテッシュで皿をふき取ってから洗う。昔は理解できなかったが、今はこれをしないと気持ち悪い。
家造りをお手伝いしている建て主さんのほとんどの方は、この冬灯油暖房からエアコン暖房に切り替えた。特に共同住宅にお住まいの方も備え付けエアコンでも充分効果(暖かく、電気代も少ない)が期待できたようだ。
東北電力さんでは電気温水器の入ったオール電化住宅であると、チラシを配布する場合協賛していただけたのであるが、本年から電気温水器では協賛不可で、エコキュートによる温水システムでないとだめになった。本当は電気温水器の方が電気代が3倍上がり、経営的には有利であるはず。なのにエコキュートとなったのは、やはり温暖化防止の政府の方針である。
環境税導入が政府関係者から聞かれるようになった。この環境税には賛成である。例えばCO2を多量に排出する車。同じ用途の自家用車の中でも燃費のよい車から悪い車までの差は5倍にも達する。(5km/Lから25km/Lくらい)当然燃費の悪い車は、重い大きな車で「ハマー」とか「USA RV車」などである。これらの車が一概に悪いのとうよりも、環境税という形で燃費がわる事で環境に負荷を掛けた分だけ税金を高くし、その税金で木を植えるとかすればよい。車は趣意も兼ねているので、燃費の悪い車を選ぶ自由もあってしかるべき。但し、その分環境を修正する分税金をかけることは合理的だし平等である。それが道路特定財源税に換わりガソリンに負荷されることになってもよいと感じる。
今年の6月からシートベルトが後部座席でも義務化される。高速道路では罰則があるが、一般道ではないことでスタートを切る。という事は、携帯電話規制の時のようにしばらくは有形無実である。いま普通に走っていても、随分前に義務化された罰則のついた助手席でさえも、シートベルトのしていない子供達を多くみる。中にはダッシュボードに座る子供もみたことがある。何とか未来を担う全ての子供達には安全であってほしいと思う。
暖房と省エネを考える。その⑥は、やはりエアコン暖房がこれからの主流という裏付け情報。これは次世代断熱基準以上の家で超省エネエアコンと省エネエコキュートを使用すると補助金が受けられるという情報。詳しくは、当HPのこの頁
http://homepage2.nifty.com/arbre_d/nedo/nedo2008.html
にある。補助する機関は勿論、国(NEDO)である。新潟県で暖房というと最近は蓄熱暖房機器が人気が高い。これは蓄熱暖房機器の設置が比較的簡単で、安定しているためである。(安定・・・クレームや問題が少ないこと)蓄熱暖房機器は、東北電力の販売会社さんが機器選定や設置場所をサポートしてくれるので、設備設計の知識がない建設会社や工務店さんが使い勝手が良いため、建て主に「蓄暖はいいよ。」と最初に言いやすいのである。ところがこの蓄熱暖房機器は、ご存知のとおりジュール熱を利用する効率の悪い熱の利用方法である。1kwhの電力は860Kcalにしかならず、効率(COPと呼ぶと)は1となる。因みに超省エネエアコンは2度の外気温で効率4、つまり1kwhの電力で3440Kcalとなる。
蓄熱暖房機は、格安の深夜電力を使うのでランニングコストは超省エネエアコンと同じ位であるが、二酸化炭素(CO2)は4倍多く発生する暖房機になる。(深夜は原子力発電と言われているので4倍多くCO2を発生すると断定できないが・・。)だから地球温暖化防止を推し進めたい国は、暖房機器を超省エネエアコンにしたいのである。今年の国の補助金の総額は19億円。もし日本が地球温暖化防止で取り決められた京都議定書を守れないとペナルティーがある。そうならないように省エネ機器に19億円の補助金をつけることは、理にかなうのだろう。
地球温暖化問題もあるが、なんていっても原油の先行き不安感はこれから本格的始まる。人間の飽くなき欲求は今後も続き、一度覚えた快適性や快楽は早々手放せないのが真理心理。そこで「緑の家」では快適性を維持しながら今の生活よりエネルギー削減が出来やすい家として新に性能をアップした「SSクラス(0.99)」をご提案する。左の図は今年の建築学会で発表された論文であるが、暖房E0=Q値0.99は部分暖房する生活でも、全館暖房でもほとんどエネルギー消費が変わらない(但し地域設定が東京設定なので北陸では増える)。ところがQ値2.7W/m2K(ほとんどのメーカーの断熱基準)であると、やはり全館暖房はエネルギー消費が多くなる。緑の家ではこの10年で一番良いQ値性能の家で1.2W/m2Kである。これを改良する事で達成したい。また、断熱区画によるエネルギー削除の提案やよりコンパクトな住まいのご提案もしたい。コンパクトな家の提案として今度見学会行われる長岡ニュータウンの家はお奨め。居住部分は30坪に満たないが、外部収納として使われる車庫が15坪あり、当然車庫部分は暖房しないので、エネルギー消費量は抑えられる。しかも生活に必要なものをしっかりと使いやすくそろえ、かつ大胆に開口部をとる手法で設計している。今後の家のひとつのあり方だと感じる。(コンパクトがいいとおっしゃったのは建て主さんである。そのよさは拙宅でも分かる。時々妻に友人が遊びに来た時に狭いと言われるがそれを気にしなければ問題ない。と言うかそれしか建てられない経済的現実があったので、私の場合選んだと言うよりは・・・。)
本日、地球温暖化の主たる原因であるCO2が実際どのように作用しているか?うる覚え(間違った認識?)だった事をしっかりと新大の先生からご教授して頂いた。ありがとうございます。
地球温暖化対策は、京都議定書が締結作成された1997年から日本で始まっている。しかし、この議定書に反対し、脱退してしまったCO2排出最大国の米国は今まで全く知らん顔。ところが急に温暖化対策を実行し始めた。先日はニューヨークの市長が、市内のイエローキャブは、10年以内に全てハイブリット車にすると宣言したり、ブッシュ大統領も温暖化対策に関心を示し始めた。どうして急に舵を地球温暖化に切り始めたか?これはあるサイトで書かれてあったが、「地球温暖化対策が商いになるから。」つまり経済的に大きな比重を今後占めると推測される。こうなると進展は非常に足早になる。つまり早く技術革新で地球温暖化対策を考えたところに大きなお金が流れる。一旦動き出す恐ろしく早い米国が腰を挙げたことにより、対策技術で少しリードする日本は、もっと早く真剣に国民一人一人が関心を持ち実行しなければと思う。なぜなら島国なのに自給自足率が30%以下という特殊な国だから。子供達の子供が子供をを産むとき(50年後)に産湯さえ心配なことにならないように我々から実行なければならない。私達の先祖祖先の努力によって今の文明や文化を築けたのなら、その恩恵や学びを子孫に伝えなければならない。
その②では、家のリフォームでの省エネ対策に補助金が出た!!ということを報告したい。