広告は本当か?自然素材の家ほど断熱性能が必要と考えるが・・・

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「超高断熱」という表示って・・・。

その断熱材でそれはないでしょう?

ある建設会社さんの広告で「超高断熱」が標準仕様とありました。
「超」が付く断熱なら、法律で定めた次世代断熱基準の倍くらいの
性能はほしいと思います。その次世代断熱基準は今や当たり前の
断熱性能で、これ以下の性能を国は求めていませんから・・・。

ところが、その広告では、次世代断熱基準をようやくクリヤーする
程度の基準しかありません。

悲しいですね。何も専門用語を知らない素人さんの建て主さんには、
住宅の内容を説明する広告に、
「超高断熱」とあれば、「相当すごい断熱なんだな」と思います。
実際はそうではなく、国の推奨する最低基準の断熱性能です。
その広告にある内容は、言葉遊びのような誇大広告が多く、
びっくりします。

例えば雨水を地下に20度で2000L(リットル)ためておき、
それを室内に取り入れて冷房除湿に利用するとあります。
そんな少しの冷熱で夏の冷房除湿はできません。
技術者なら30秒の計算でわかります。

計算すると
仮に室温28度にしたい場合、その水をどんなに
温度変換効率がよくても25度くらいまでしか利用できないでしょう。
25-20度×2000=10000Kcal =11.2KWの冷熱
通常6畳用のエアコンの定格出力2.2KWであるため
11.2/2.2=5時間分(6畳用エアコン)
雨が降らなければ(水が入れ替わらなければ)、
たった5時間分です。真夏に2000Lの豪雨が何回あるのでしょう。
こんな雨水設備を使わなくとも
エアコンなら5時間でCOP6の消費電力は
366W×5=1.83KW=電気代50円弱でしかありません。仮に
5回雨が相当降って入れ替わったとして年間250円分の節約です。
この節約料金で特別冷房設備10万円を払う意味はありませんね。

つまりこの企業は科学的(技術的)裏付けがない提案で、
自然エネルギー利用という麗句による
意味のない設備をすごい環境を考えた設備と宣伝しています。
雨水は庭の散布や、トイレに使うと
非常に有効です。
雨水をエアコン室外機に直接噴霧し、水の持つ大きな潜熱を使う
エアコンシステムは有効ですが、冷房用の冷水として10万も
設備費を払うのはもったいない事です。
こんな非科学的な設備を薦めるところは、他の部分も全て
胡散臭く感じるのは私だけでしょうか?

詳しくはしくは当HPのコラムに載せました。興味があればご覧ください。いつもの「階段に手すりのない」違法建築のところです。

でも本当にその広告でジャロに何も言われないのかな?
それともどうでもいいことなのかな?県内では相当数建てていると思いますが、とても不思議です。

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