春は喜びの季節。そんな桜満開の新潟市で今日、従兄弟の結婚式がありました。結婚おめでとうございます。この話題は全く家関連ではないのですが、仏前結婚というなかなか出席できない式にお招き頂きましたのでご報告させて頂きます。生物である人は、死と生が最も大きな事柄ですが次の大きな節目として結婚があると思います。お焼香と半鐘の音が響くそんな式に参加させて頂くと、いつもと違った見えない幸せパワーに包まれ心地よくなります。ありがとうございます。末永くお幸せに!
そして・・・いつものように泣かせて頂きました。
オーブルデザインでは換気扇フードは決まった物を使用しております。ですがあるお宅で指定品番と違う物が付いているのに数ヶ月のアフター点検で気づきました。
完成の竣工検査で気づく事ができず建て主様にはご迷惑をかけ申し訳ありませんでした。この場で改めてお詫びいたします。
さて、取り付けられていた換気扇はフードは上の写真のように網が付いてます。これが問題なのですね。当事務所は設立以来このように網が付いているフードを一度も指定(取り付けた)した事はありません。それは下の写真のように直ぐ埃で詰まるからです。特に排気用換気扇は、室内の埃が付きやすく早い時は1年で、遅くても数年でつまります。詰まると殆ど排気されず換気量不足に陥り、冬は結露が発生し、夏はシックハウスになる可能性が高くなります。この写真のような位置に網があるとメンテナンスはまず不可能です。更に高いところにあれば、専門家に頼んで外すしかありません。
上の換気扇をひっくり返した所。表からでは埃で詰まっている事に気づかないからとてもやっかい。
実は換気扇フードカタログでも末尾の品番1文字違いで普通に網付きのフードが売らてます。何となくあると虫が入らないような安心という錯覚に陥ります。だから専門家でも間違った知識で取り付けられている可能性は高いとおもいます(今回も電気屋さんが勝手に気を利かせたつもりで付けていた)。
もし皆様の家にこのような換気扇フードが取り付いていたなら、直ぐに交換してもらいましょう。これは換気扇のシステム欠陥です。24時間換気が法律で定められた10年以内の建物なら無料交換となるはずです。
因みに「緑の家」にお住まいの皆さまは大丈夫です。網はありません。
最近「木」を外壁に使った家や建物を多く見ます。木を使った外観はとても柔らかい雰囲気を出し人気があると思います。
木の外観はとても歴史が古く、日本の建築の外壁は「木」だったと決めつけても問題ないくらいです。ところが戦後の建築から木の外壁が消えました。この原因は「防火仕様厳守」→「高価になる」という事が大きかったと思います。このことは後に再びお伝えします。
アイアンウッド(ウリン)で造った大きなT邸のウッドデッキ。当初この木は無塗装のままのでこんな茶色。これが数年でシルバーグレー色になる。
木は濡らさない①
今回は流行の「ウッドデッキ」から・・・。まず簡単に歴史を。
新潟県ではウッドデッキは15年くらい前から流行し始めました。当事務所でウッドデッキを初めて造ったのは、事務所開設後直ぐの12年前になります。この頃はウエスタンレッドシーダーという材で造りました。この材は当時は高価でしたが、腐りにくいのであえて採用しました。今も立派に機能しておりますが、やはりそろそろ痛みが目立ち始めました。
その後ウエスタンレッドシーダーと耐久性が同等と言われた防腐剤が入った針葉樹系の材料でコストを押さえた造りで2棟、そして6年くらい前から全てアイアンウッドでウッドデッキを計画してます。このアイアンウッドで造るきっかけとなったのがある建て主さんの一言です。
「木自体の材料価格が2倍しても、2倍の耐久性があれば、その材料で造ってくださった職人さんの努力は倍の時間は無駄にならない。勿論コストも・・・。」
本来なら私がそれを申し上げる立場なのですが、この一言で多少コストが高くてもアイアンウッドを奨めようと決めております。
ウッドデッキには色々な木が使われますが、ほぼ次のような耐久性です。
スプルス ・・・4~6年
杉 ・・・5~8年
松 ・・・5~8年
檜(ヒノキ) ・・・6~10年
ヒバ、米杉 ・・・6~12年
加圧注入(軟材)・・・7~15年
〃 (良材)・・・10~20年 公園の設備等に使用
アイアンウッド等・・・20~30年 桟橋などに使用
これは防腐剤(ex.キシラデコール等)を塗布しても殆どかわりません。というのは、木は各接合部から腐り始めます。一度組み立てた接合部には、防腐剤を追加で塗る事はできません。その接合部でも木口と呼ばれる部分からの腐朽が殆どです。この木口は接合部であり、この接合部がだめになると安全性が確保できないので寿命となります。まだ丈夫な平部分があるのにも関わらず・・・。こちらのリンクはログハウスが築10~15年で腐ってリフォームした情報です。
今は流行で雨ざらしでウッドデッキが造られますが、メンテナンスの有無に関わらずアイアンウッドや加圧注入(中材)以外はほぼ10年で朽ちます。それは間違い無い事です。しかし多くの建設会社や工務店さんが「大丈夫!メンテナンスすればある程度腐らないよ」と奨めてますが、これは間違った認識です。
昔の大工さんは雨ざらしで木を使う事は絶対してません(屋根を除く。屋根がOKだったというのは、屋根が多少腐っても人が載るような、また建物自体に危険が及ぶ場所でなかったためです)。
木は雨ざらしでは必ず腐るのです。特に松、杉、檜(白太)は10年以内で使用不可です。この点は間違った認識をしている専門家(工務店、建設会社)より賢くなり、無駄なコスト削減と資源保護をしたいですね。
さて、冷房中の家でどこに洗濯物を干すか?に少し昔の民家が涼しいと言われる理由をダブらせて考えてみます。ここからは番外ですが、昔の民家のすばらしさわかります。
まずおさらいとして
夏の洗濯物は「排気用換気扇の近くで干す」事でした。これは
洗濯物が乾く時、空気から熱を奪い、これで冷やされた空気は下へゆっくり下がります。一方気化した水は湿気(潜熱)となって均一に広がろうとしますから、これを排気用換気扇で広がる前にできるだけ排出するのです。すると顕熱は冷やされ潜熱だけ排出されやすく、家の冷房効果が上がります。大きな効果は無いですが理屈ではこの方法が良いですね。
と書きました。実はこの原理を昔の民家は家そのものがもっていました。
超高断熱住宅における冬(夏)の洗濯物のお話も最後です。その4は・・・
まず最初に・・・超高断熱で夏の冷房のお話をすると、
「この工法は○×といって夏でも昔の民家みたいに涼しいよ」
と胸を張っておっしゃっている建設会社や工務店さんがいらっしゃいます。
???です。昔の民家はその工法だけで涼しいわけではありません。周囲の環境もとても重要です。昔の民家の周りには近所はなく裏に山や田んぼがあったりします。その山や田んぼの緑で冷やされた(ご存じ気化熱です)空気が、家中に呼び込める環境があったからこそ涼しく過ごせる事も可能でした。むろん住んでいる人もステテコにランニングシャツと軽装で通風の抵抗となる網戸も皆無でしたし・・・。それを無視して工法だけ工夫すれば涼しい家ができるなんて都合の良い解釈は、家の設計者、提供者として失格です。襟元の閉まった服装や長ズボンを身につけるような現代の生活では、仮に昔と同じ室温、湿度でも不快に感じてしまいます。
都市部では特に暑い日ほど夜も温度が下がりにくいので夜間通風さえも期待できません。←その論文です(たった2%の効果)。
さて昨日の続きです。
おさらい・・・
エアコンは空気だけを冷やしているのではなく湿気を除去するのに半分もの電気エネルギーを使用しているのですね。
それが前提でようやく換気扇の話になります。
顕熱交換型換気扇は温度だけを交換します。つまり折角全エネルギーの半分ものエネルギーを使って除湿した空気をそのまま捨てているのです。数値で表すと
顕熱交換率80%の顕熱交換換気扇は、実際には80%×0.5=全熱回収率40%
↑一昨日のエアコンは半分は除湿(潜熱)負荷なので0.5とした。
顕熱交換率70%、潜熱交換率50%の全熱交換換気扇は
70%×0.5=35% + 50%×0.5=25% →全熱回収率60%
全熱交換型換気扇の方が1.5倍も熱回収効率がよいのですね。
更に全熱交換換気扇の方が湿度を空気を冷やしすぎること無く下げる事ができます。つまり温度が高くてもカラッとした空気になりやすいのです。
夏にありがちな冷房病は低温高湿で起きやすく高温低湿の環境では起きにくいと言われてます。確かに夏に湿度が高い日本(新潟)より、湿度が低い中東(カイロ等)の夏の方が過ごしやすいですね。
さて、冷房中の家でどこに洗濯物を干すか?
ここまで連続第四回にお付き合いして頂いた方なら何となくわかりますよね。それは・・・
「排気用換気扇の近くで干す」事です。
例えば換気扇が動いている浴室内とか・・・夏は浴室換気扇を連続or4時間以上ON。
洗濯物が乾く時、空気から熱を奪います。これで冷やされた空気は下へゆっくり下がります。一方気化した水は湿気(潜熱)となって均一に広がろうとしますから、これを排気用換気扇で広がる前にできるだけ排出するのです。すると顕熱は冷やされ潜熱だけ排出されやすく、家の冷房効果が上がります。大きな効果は無いですが理屈ではこの方法が良いですね。普段も何となく排気用換気扇の近くで干しますが、これは夏が効果的で冬はあまり関係ないと言うより、逆効果になります(家中暖房する前提・開放型ストーブは論外)。
さて、ここまで4回で「超断熱住宅における冬の洗濯物」についてお話ししました。こんな理論的な話はつまらないと思いますが、設計者にとって理論は設計の拠り所となります。
最後にネットで見つけた個人ブログで、ある有名な工務店さんで家を建てた日記がありました。スラブヒーター(床下暖房)というキーワードで入ったのでそのページを見ると、
「新築後直ぐにスラブヒーターが工務店の説明とは違い、冬暖かくならなかった。メーカーにも来てもらったが機器は正常だがやはり家は暖かくない。そこで工務店さんは薪ストーブを代わりに用意してくださった。とてもありがたかった。」とありました。
普通は「いい工務店だね」となるのですが、技術者の私から見れば「建て主に原因を不明にして、追加で暖房機をもらってっも、この先暖房費を払うのは建て主さん。仮に暖房費を負担してくれてもあたりまえ。多分原因は、高断熱高気密性能がしっかり出ていなかったので、想定したヒーター容量では暖まらなかったのだろう。これは設計と施工のミス。」となります。ここから見ても・・・
まず理論、次に実践(施工)、検証という事がわかります。
2010/04/20加筆
本当は「超断熱住宅における冬の洗濯物④」ですが、ちょっと息抜きで最近の事から・・・
最初の話題は・・・
昨日は基本設計の敷地調査で新潟市北区にお邪魔しました。北区は名前の由来(豊栄)もすばらしいですが、ゆったりしたした町の雰囲気も大変良いですね。
基本設計を始める前に必ず現地へ足を運び、その土地にどんな家が建つのがふさわしいのか想像する時間は設計者としての基本中の基本です。これは儀式のようなもので、土地から感じる「気」のような物を察知しなければなりません。
ただ単に道の幅や水道、ガス、用途地域調査や採寸だけが目的では有りません。心をオープンにし、神経を集中して感じ、想像します。良き緊張感・・・感謝です。
また本日は福島県からわざわざ当事務所にお越しいただき、ご相談された方がいらっしゃいました。遠路はるばる当事務所にお話があるという事でお立ち寄りなりました。たいしたお話はできませんでしたが、とても品のある話方は私も見習いたいと思いました。ありがとうございます。好物のシラスのお土産まで頂き感謝です。
本格的な春を迎えオーブルデザインはバタバタ忙しくなってきました。
次の話題は・・・
「自然共生建築を求めて」という本をアマゾンで購入しました。著者はこの分野では第一人者で著名な「宿谷先生(都市大学教授)」です。なぜ購入したかというと、いつもお世話になっている上野住建さんのご紹介で、宿谷先生が講師の5回連続セミナー(東京)のお誘いがあったからです。上野住建のYさん(名前出していいのかな?)にはいつも、とても感謝してます。
さてセミナーは一回2時間くらい。それだけにエネルギーを消費して5回も東京へ行く必要がありますので、それにふさわしいかまず先生の著書を読んで見ようと思ったからですが・・・。時間がないのでまだ読んでいませんがなんと今週末にでもと思ってます(この薄さで2450円だから中身に大変期待します)。
読む前ですが私はまだ自然共生建築の理屈はわかりません。しかし自然の驚異(冬)と恩恵を常に垣間見る事ができる田舎「日本海の水際」に住み、更に自然農にも関わっていると、理屈よりその大地と共にある程度自給自足し生きる日常生活そのものに、「自然共生住宅」の答えや目指すところがあるような気がします。 4月19日に読み終わりました。感想はこちら
だからこそとにかく自然から産みだされる素材にいらぬ手を加えない「無塗装」の木の外壁を奨めたりしているわけです・・・。
最後の話題・・・
昨日の報道で「朱鷺のゲージには250カ所を超える穴が見つかった」と流されました。
250カ所以上も・・・朱鷺とそれを支援された地元の皆様にはさぞ無念だったでしょう。
「その1」でも話しましたが、このゲージの現場施工者にも責任はありますが、なんと言っても今回の責任は発注した行政とその工事監理者にあります。
工事を完璧にこなせば?と主張される方もいますが、人間のすることに勘違いやミスはつきものです。だから工事監理者が法律で決められていて2重のチェックをするような規定があるのです。
そもそも朱鷺のゲージ発注書(設計図書)仕様には、
「鉄骨と柵にできる隙間は全て金網?によって埋める」
と記載があるのに、それを完成時にチェックしていなかった工事監理者と発注者に大きな責任があると考えてます。
朱鷺はまだ子供です。子を育てる親は、安全性に手抜きはありません。手抜きがあればそれは生命の危機があるからです。子供がまだよちよち歩きのころは、勝手にどこかに行かないように家の中でも柵を設けたりしますが、この柵が閉まっていなかったことと同じです。こんな事は親(全責任者)にはありえません。
人間の都合で絶滅した朱鷺を勝手に再び生息させ、そして大きなお金を使い繁殖し、無責任な監理で朱鷺を死なす。そしてその責任の所在は曖昧。
住宅でもよくあります。誰が”設計図と完成した工事が同じか”チェックするのか?
それは法律上の工事監理者です。法律ではこの監理者はその職務が遂行されない時には責任をとらなければなりません。が、巷ではその監理者と建て主さんは工事監理契約をしませんから、責任が曖昧になります(今回は建築物でなければ工事監理者はいない可能性有りですが、そのなると最終責任は税金を使う行政になります)。
曖昧・・・時には良い事もあるのですが生命の危険や大きなビジネスでは不可です。
昨日、一昨日も前文で
設計事務所では特に理論と実践を大事にします。設計はそもそもこの世に同じ物が無いので設計する事になります(あれば前の設計図をそのまま造れば良いので設計図の必要がない)。だから今まで一度も造くられた事が無いので「理論」を頼りにし、設計段階で「理論」が成り立たなければ「実現」は困難と言う事を知っているからです。←当たりまえですね。
と書きました。が、今日は夏のエアコンと換気、洗濯物に話が移ります。
まず、市街地に建設される家は、真夏のエアコンは必須といえるでしょう。様々な建設会社さんが「夏も涼しい家」と宣伝してますが、これは過度に期待しない方がよろしいです。
なぜか・・・ 本当に暑い日、熱帯夜は
1.市街地で、最近は防犯上から窓を開けて就寝できない。
2.市街地で、同上の理由によりちょっとした留守でも窓を開けて外出は不可。
3.窓を開けても、網戸、目隠しのすだれ等で風の抵抗が上がり通風不可。
4.仮に通風ができたとしても、お隣のエアコンの音がうるさいので窓は閉める。
ですね。←ですが決して通風は否定してません。
窓を閉めたままなのにずっと涼しいという家は、何か断熱に欠陥があると思ってよいかと思います。それは人の体温は100Wの熱源で待機電力と合計するとは家一軒で約500W、これに大型テレビでもONすると合計で1,000Wのストーブが家の中にあるようなものです。
本当に高い断熱性能がある家なら1,000Wのストーブがあれば数時間で空気が5~6度も暑くなります。だから冷やす仕組みや装置がなければ室温が上がるのは当然です。むろん数時間の外気の上昇と室温の上昇のずれはありますが必ず数時間で室温か湿度が上がります。←凄く科学的な事です。
冷却装置としてたまに天窓や越屋根を付けてそれで通風を得ようととの試みがありますが、それもヒートアイランドの市街地ではなかなか効果がでません(これも20年前に実験している)。
勿論、郊外の家で、敷地300坪、周囲は緑であればこれは、これは、木々による気化熱の天然冷房や通風涼も有りでエアコンは要りません。が、最近の多くの家はそんな恵まれた条件で建てる事は不可能です。
そこでエアコンが登場します!
今の高性能エアコンはなんと実際使用時の平均COPは8を超えております(10を超えるコこともあります)。下の図は数年前に論文作成時に行った実測です。冷房は使用時間も少なく効率も高いので暖房より数段気兼ねなく使えます。
さて、暑い日に何気なくスイッチを入れ使うエアコンですが、このエアコン冷風を造ると同時に強力な除湿をしている事は普段気がつきませんよね。その点のお話です。
まず・・・
エアコンの能力(使用電力)の半分は除湿に使われると必ず覚えてください。
なぜか?
この図も論文を発表した時に実測したエアコンのデータです。冷たい空気を吹き出している空気温度と室内の空気の吸い込み温度と湿度を1分間隔で計測しました。それを平均化して1時間のデータに直したものです(吹き出し湿度は省略)。
概ね吸い込まれた空気温度は26度で湿度75%。その空気がエアコン内で冷やされ吹き出された空気は15℃で湿度100%(内部で結露していますから)とします。
26度の湿度75%の空気は1kgに対し18.3g湿気があります。
15度の湿度100%の空気は1kgに対し12.8gの湿気があります。 その差5.5gが除湿された水の量です。
よってこの時の潜熱除去は5.5×586cal/g=3,223cal
一方、冷やされた空気の温度差は26℃-15℃=11℃だから
この時の顕熱除去は11×1000g×0.3=3,300cal
つまり 3,223と3,300・・・ほぼ同じ
如何ですか?ほぼ同じなのです。つまりエアコンは空気だけを冷やしているのではなく湿気を除去するのに半分もの電気エネルギーを使用しているのですね。だからドレン水と呼ばれエアコンの室外機付近から湿気が水になったものをダラダラ流しているのです。
そう考えるとリビングだけを冷房し他の部屋の窓が開いていると、無駄なエネルギーを沢山垂れ流していると想像できます。湿気の移動は空気自体より顕著ですから・・・。
例えばお風呂から出た時洗面所の鏡が一瞬で曇りますね。あの現象は空気自体が動いたと言うより湿気だけ先に動いた感じがしませんか?湿気の移動は早いのです。だからリビング戸が閉まっていてもサッシのような気密性が無いので、外の高い湿気はエアコンで冷やされ湿気のないリビングに向かって流入します。すると空気の温度は下がっているのに湿気が高く快適では無い→温度更に下げる→冷房病になるのですね。
高い気密断熱性がある家は家中冷房(除湿)がお勧めです。
あっ・・・、除湿といってもエアコンはできるだけ冷房モードでお使いください。どのエアコンでも冷房の方が効率良く除湿します。除湿モードは弱冷房だったり、再加熱するので効率が大きく落ちます。→エアコンマニアの意見です。
冷房という状態がはっきりしたところでようやく換気扇と洗濯物の話になりますが、長くなりすぎましたからまた明日にします。
昨日も前文で
設計事務所では特に理論と実践を大事にします。設計はそもそもこの世に同じ物が無いので設計する事になります(あれば前の設計図をそのまま造れば良いので設計図の必要がない)。だから今まで一度も造くられた事が無いので「理論」を頼りにし、設計段階で「理論」が成り立たなければ「実現」は困難と言う事を知っているからです。←当たりまえですね。
と書きましたが、ようやくその理論の方へ今日は話が移ります。
冬は家の中で積極的に洗濯物を干そう!と勧めて12年。その理論は今も変わりません。で、おさらいですが・・・
洗濯物が仮に10~12kg(5人家族の一日の量)とした時、その濡れている水の量は6kgありますから洗濯物からでる水蒸気の量も5~6Kgにもなります。この時濡れているこの水が気体の水蒸気になるための気化熱は586cal/g=586Kcal/kg=0.681Kw/kgです。つまり最低4kwhのエネルギーを必要とします。・・・とここまでは昨日と同じ。
この乾燥に必要な気化熱が超断熱住宅では結構な熱消費となります。
超高断熱ではQ値0.9w/m2k以下なので30坪くらいの家では真冬に一日あたり
0.9×18℃(平均温度差)×100m2(30坪)×24時間=38880wh=39kwh
あれば家中を22度で維持できます。これに対し
気化熱に対する全体の熱は4/39=0.1となり10%にあたります。洗濯物を乾かす行為は意外と結構大きな熱が室内から奪われます(超高断熱の場合は分母が小さいため)。
ところがこの奪われた熱は潜熱と呼ばれ室温から奪われたように見えますが、室内にある限り無駄にはなっていません。それは・・・
快適な湿度を維持する事になっているからです。快適な湿度とは約50%であり、湿度が低すぎると室温が22度あっても快適ではありません。ここから計算です。難しく考えないでさらっと流しても結果だけ見てもOKです。
では・・・
仮に延べ床面積で30坪家の気積(家全体の空気の量)が240m3ある家とすると
240/0.5回=120m3/h以上が換気されるように法律で最低設定されています。
この換気により外の空気が室内に入ります。
外の条件を冬のみぞれが降っている時とすると
単純に2℃の湿度100%の空気の水蒸気量5.6g/m3←外気
部屋22℃の湿度50%の空気の水蒸気量10g/m3←室内空気
法律で決められた24時間連続換気するすると考えると
一日で室内に放出される水蒸気16kg(洗濯物も含む1家族あたり)
↑
結構多いでしょう!このくらいでてますよ。
120m3/h×24h=2880m3
120m3×5.6g×24h+16kg×1000=32128g
湿気が完全拡散であると考えると
当初部屋にあった空気の水蒸気量
120m3×10g=1200g
と発生する水蒸気の量の合計を総空気の量で割るとm3あたりの湿気となる。
(1200+32128)/2880=11.6g/m3・・・空気約1kgに含まれる水蒸気量
するとこの11.6gの飽和素蒸気量である空気が22℃の時は
湿度51.6%であり、当初の空気の湿度とほぼ変わりない。
と言う事は
結果
洗濯物を室内で干すと・・・
22℃の室内の空気は湿度約50%で安定する事になる。
実際は水蒸気の発生場所は排気用換気扇に近いので、湿気の完全拡散は無く湿気の多い空気は早めの排出されるので乾燥方向になります。そこで第三種換気システム(排気のみファンを使ったシステム)や第一種熱交換型換気扇(顕熱タイプ)を使った家では洗濯物を室内に干しても湿度40%くらいになります。 数日前にご紹介した全熱交換の換気扇を使用したA邸の室内の湿度。人間の活動と室温の変化で湿度も数パーセント変わる事が見て取れる。
一方、第一種換気システムでも潜熱交換をする熱交換型換気扇タイプでは、湿度50~55%になる傾向があります。インフルエンザのビールスはこの50%以上の湿度では長く存在できないとされていると言うことと、体力の衰えた時には湿度を高めにする事で体内の無駄なエネルギー消耗(呼吸による気化熱)が少なく、だから湿度50%がよいとされてます。
熱交換型換気扇 この画像は三菱電機さんから※外気温度 0℃、室内温度 20℃、温度交換効率75%の場合。
オーブルデザインのSSプランではこの第一種換気システムでも潜熱交換をする全熱交換型換気扇(ダクトレス)を現在使っています。理由は、冒頭の洗濯物乾燥に使った熱を捨てない事による冬期の高湿度維持と、夏期のエアコン除湿の時、非常に効率が良いからです。この理由は次の③でお伝えします。
ここから先は追加事項ですが実は・・・
寒冷地の超高断熱住宅やパッシブハウス等では結露対策をした顕熱タイプの換気システムが推奨されています。これは全熱交換型換気システムでは、
1.湿気交換時に臭気等まで移動する←トイレは別系統になる
2.お風呂排気は高湿度でふさわしくない←風呂は別系統になる
3.高断熱先進国では顕熱タイプが当たり前
であるからです。
これについて私は
1.別系統で問題なし。(3分でOFF。消し遅れスイッチだけでOK)
2.床下暖房の家は2時間で浴室は乾く。(タイマースイッチでOK)
3.高断熱先進国(欧米)は日本みたいに冷房期間がない
と考えてます。
実は20年ほど前(1991年)、以前の職場で新大と一緒にこの全熱タイプ換気扇が浴室に使えるかどうか実験をしています。すると結果は、瞬間的には湿度が高くなるが全体的に考えると影響はないという結果となりました。よくよく考えると欧米では浴室は部屋の片隅にあったりして、殆ど換気扇が無い状態もあります。拙宅浴室でも冬期は換気扇は2時間でOFFで問題なく乾きます(床一部除く)。20年間実績もあり、湿度が50~55%で安定する全熱交換型換気扇でも支障は無いと私は現時点では結論付けています。
全熱交換型換気扇の夏の優位性とは・・・次の日に!
設計事務所では特に理論と実践を大事にします。設計はそもそもこの世に同じ物が無いので設計する事になります(あれば前の設計図をそのまま造れば良いので設計図の必要がない)。だから今まで一度も造くられた事が無いので「理論」を頼りにし、設計段階で「理論」が成り立たなければ「実現」は困難と言う事を知っているからです。←当たりまえですね。
さて高気密高断熱住宅では、積極的に洗濯物は家の中で乾かす事が重要(12年前の記事)です。とっても当たり前の事ですが、なぜかその理由を知っている人は少ないですね。
濡れている物が乾くとき必要な事は、「熱」を与える事です。
「そんなの当たり前!」と思っている方でも、時にはこんな思いは無いですか?
「南側に洗濯物干し部屋がほしい」
実はこれは普通の事なのですが、新潟県ではどちらかというと×です。
私は2年間くらい鉄筋コンクリート造の県営アパートの4階に住んでいたことがあります。その時、南側半外部に洗濯物干し場があったのですが、冬期間は最初の数日間使っただけで使わなくなりました。理由は簡単で「乾かない」からです(笑)。仕舞いにはカビも大量に生えてきました。
ご存じ新潟県の冬は7日に一度晴れれば良い方で、時には3週間もお日様がでないときがあったりします。この時に半外部の南側の洗濯物干し場があっても太陽は当たりませんから、洗濯物はなかなか乾きません。当然ですね。3日間干しっぱなしで乾かないから最後は唯一暖かいリビングに吊す・・・。これでリビングに良く洗濯物が下がっている事が新潟の家では良く目にする光景です。
なぜ乾かないのか?科学的に考えましょう!
洗濯物が仮に10~12kg(5人家族の一日の量)とした時、その濡れている水の量は6kgありますから洗濯物からでる水蒸気の量も5~6Kgにもなります。この時濡れているこの水が気体の水蒸気になるための気化熱は586cal/g=586Kcal/kg=0.681Kw/kgです。つまり最低4kwhのエネルギーを必要とします。
この熱を与えないと絶対に濡れている物は乾きません(大気中)。4Kwとは結構大きいエネルギーで、普通のドライヤーを4時間付けっぱなしもしくは、アイロンを10時間使いっぱなし位の熱です。
一方、家中暖房する家ではどこも暖かいですから例えばお風呂場に深夜干しても、普通は次の日の昼までにはカラカラに乾きます。リビングで2度干しする必要が無いのです。←高断熱住宅でも家中暖房できない家は×。
家中暖かい住まいでは南側の洗濯物干しスペースは必要ありませんね。冬以外はどこに干しても乾きます。これは洗濯物が乾くための「熱」を与える事ができるからです。
この続きは明日の「超断熱住宅における冬の洗濯物②」で!
当事務所では土、日曜日に建て主さんと打ち合わせする事が多く、長くなる打ち合わせには集中による緊張を柔らぐため甘い物をお出しすることがあります。
写真は先週の土曜日の打ち合わせにお出しした寺泊の有名な菓子店「ル・クレール」さんのスイーツです。小ぶりですが厳選された素材とシェフの感性で作り出されるケーキは、とても素直に味蕾へ吸い込まれ、脳においしいと瞬時で伝わります。
先々週は建て主さんの家でとてもおいしい手作りケーキを頂きました。おもてなしには手作りのケーキが最高です。しかしそれができないときにはこのようなすばらしい仕事をするお店のスイーツもまた格別です。
甘い物も好きな私の一押しのお店です。場所は寺泊のアメ横通りから2つ内地に入った旧道沿いで、史跡「聚感園」の真ん前です。おいしいですよ。
このお店がちょっと田舎の拙宅の近所にあることと、お打ち合わせ頂いた建て主さん、そして甘い物も(お酒も好きです)好きであった自分に感謝です。ありがとう!
先月あるサイトから当サイトにリンクされてくるゲストさんがよくいらっしゃるので、そのリンク元サイトへ行ってみると・・・
そこは日本最大と謳った家の情報を集めたサイトで掲示板が多数有り、大手メーカーからローカルな新潟県のメーカーや建設会社さんを題材にしてコメントもされてました。そのコメントを多さは一ヶ月で1000以上となっています。
だいたいが一つの質問に複数で答える「スレッド」記事になっいて、例えばこんな質問があるとします。
話題提供者 「基礎断熱っていいの」
とすると
匿名A 「うちは選択肢の中にあったけれど床断熱にした」
匿名B 「基礎断熱ってよくないよ。だって(略)・・・」
匿名C 「○×メーカーのこれがよいよ」
などなどです。
殆ど全てが匿名の情報です。これはとても、とても不思議な事です。匿名だから同じ人が別の人になりすまして答える事も可能です。また思い込み情報でも可能で、私からみると平気でまちがい(法律に添わない)を答えたり、勧めたりしている発言もありました。仕方無いのでしょうか?プロが造る家でも未だに「手摺りのない階段」が堂々とチラシに載ってたりしますから、プロで無い方がどのようにコメントしても問題にならないのでしょう。
これも時代なのでしょうか?どの情報が正しいかと間違っているかよりも、そのやりとりを楽しんでいるコメント者も多く、何ともいえない気持ちになります。
コメントも「だと思う・・・」だったり、逆に根拠無し言い切り捨て型だったりしてます。
またそのようなサイトをよくご覧になり、あたかも「家に正しい知識を知ったかように」なってしまっている人も多いと思います。家は家電製品とは違い巨大な物です。ある小さな部位や一つの仕様などの特定情報だけでは判断できないところが沢山あります。だから国が専門職として「建築士」などの免許を与えるのですね。
随分前から申し上げているとおり当ブログやHPでは、できるだけ実測、実物、法律、または国が定めた仕様や規律、基準で表現するようにしてます。また間違った情報の時は訂正線等で後で見てもわかるように記述します。私が趣味で情報収集に訪れる他のHPやブログは殆どそのようになっています。それが責任ある情報発信と思いますが、不思議と建設業界のホームページやブログに「訂正線」があるのをあまり見た事がありません。
絶対間違っていない情報だからそうなっていると思いたいのですが、なんとなく違う気がします。建築業界は一度お客様になったらリピートが30年無いので、情報が毎年変わっても気にならない人が多いのでしょう。だから、造る側もその時よければそれでよし。となる習慣ができあがったと思います。また詳細な図面がないという習慣が拍車をかけたのでしょう。何事も図面が無ければ始まりません。 最低でも50枚以上ある図面。図面は大事な建物の履歴。増改築の時もこれが無いと始まらない。
10年の寿命の家電製品でも、品番検索すれば10年前の製品の仕様が残っていますが、家の情報は3年前でも全く残っていません。新しく建築しようとする方は、わざわざ3年前の情報を探す人はいません。ですが、家は他のMONOと違い、一度建てたら最低30年は使い続けます。ですので3年前の情報も大事なのです。・・・とオーブルでは考えてます。だからHPの情報は消さないし、間違った時は訂正線で書き直します。それが責任ある情報発信者だと思ってます。過去を消せない(消さない)から慎重になるし、吟味した情報と家の仕様を発信できるのだと思います。訂正線もなく、いつの間にか消えているページが多々あったり、数年前のページが全く無かったりすれば、間違った物を簡単に消して忘れられる気持ちになります。私は多分設計図を多く造るので、必ず手元に記録が残る事が当たり前=間違った履歴は残せない と考えるようになったのでしょう。
あっ・・・誤字脱字は例外で、そこだけは消して修正します。(笑)
先週ご案内した「あり得ない事!新潟で太陽光発電のマイナス光熱費住宅」の続きです。
先回は、光熱費総計でこんな真冬の新潟で24時間家中暖房でもマイナスにできる事を証明しました。今日はもう少し分析をして、いかに超高断熱と組み合わされた自然素材によって、すばらしい性能と環境を実現できるかを実測データを元に検証します。
このグラフはA邸の代表的な日時の室温、湿度、日射・外気温(アメダスより)です。
まずはっきりわかるのが、外気温2月下旬に一日だけ17度、そして3月上旬には3度という真冬並みの気温に戻るという大変上下した天候でした。にも関わらずA邸の1階のダイニングでは常に安定した20度前後を保ってます。つまり多少の外気変動にはほぼ影響を受けない家です。
次に緑色で囲った所は、太陽の日射があった時間です。新潟県ではこのように関東に比べ冬期に日射はありません。この少ない日射と3.6kwの太陽光発電パネルの条件で、よく月1万以上を売電したと思います。
その中で2月25日は9時間近い一日晴天の日でした。にも関わらず、室温はオーバーヒート(暑くなりすぎ)をしてません。これは、室内に使用した「全面漆喰」が普通のクロスだけの家に比べ蓄熱していることと、窓カーテンが1階は閉じられていた事が原因と考えられます。←この事は以前のブログで指摘しております。 またエアコンによる床下暖房の緩やかな暖房方式が良いのだと思います。
また測定した地点が吹き抜けを持つダイニングの1階である点も原因の一つです。しかし建て主さんからは、「オーバーヒートで暑くなりすぎた記憶がない」とコメントがあるとおり、実際も暑くなかったのでは無いかと推測できます。オーバーヒートはしていないのは良いのですが、太陽光が室内温度に積極的に生かされているかどうかが今ひとつ不明です(次回検証できる機会があれば測定してみます)。オーバーヒートしていない原因が漆喰の全面採用による蓄熱であればこれはすばらしい事です。
ダイニングの湿度は以前もお伝えしたとおり、50%~55%と最適範囲で推移してます。時間的に細かく見ると、人が活動する朝と夕方に湿度が上がる傾向があります。普通の高気密高断熱住宅の湿度が40%から45%せ推移することが多いなか10%も高いのは、
1.全熱交換型換気扇をメインに設定。
2.竣工後間もないため、工事水分(漆喰やPB)が残っている。
の2つが考えられます。
全熱交換型換気扇については賛否両論ありますが、夏のエアコン使用時の快適性と、冬の過乾燥解決を考えると全熱換気扇を選びたいと現在考えています(新潟)。勿論全熱型換気扇の弱点の匂いのリーク(短絡移動)のため、トイレと浴室は局所換気扇としてます。これら二つとも現在の使い方であれば短時間ONで全く問題ありません。
トイレは使用後3分でOFF。浴室は使用後冬期で2時間、夏期エアコン時で4時間、中間期で連続運転です。経験上これでいつも乾燥状態を保てます。
全熱交換型換気扇とは・・・一般に顕熱型換気扇と言われる湿度の交換はしない空気温度だけの交換をする換気扇が推奨されている。全熱換気扇は、空気の熱の他湿気も交換できる換気扇。顕熱換気扇が主流であるが、これは20年以上前のR2000住宅の頃、顕熱換気扇が優れているとの案内がされたため。ところがR2000をはじめとする高断熱仕様の国の殆どが、日本とは違い夏期は乾燥している地域であり、夏の除湿には興味が無い地域であったためと言われている。そこで今再び全熱換気扇が注目されるようになった。
この実測が示すとおり快適な居住空間である事は言うまでもなく、3月(2月24日から3月26日)の光熱費総額が9千円で済んだ事はすばらしい事実です。
ここ数年いつも申し上げておりますとおり、10年後の低炭素社会の公約(CO2削減家庭用50%)と20年後訪れるであろう化石燃料枯渇の高騰に対応できる超高断熱住宅を益々声高らかに今後も勧めて参ります。
凄くドキドキしてます!
これは、先月分の実際生活されているA邸(新潟市中央区)のオール電化住宅の光熱費総額です(お湯や照明、TV、煮炊きも入っている)。なんと太陽光発電3.6Kwと普通の大きさでこの3月は光熱費がマイナス(お金が戻ってくる)になりました。それも家中暖房(20度)の家です。ここから割り出すと24時間
家中暖房の費用は・・・たった
月当たり3,000円!!!!
家中暖房24時間20度(18~22度)ですよ。
画像をクリックして大きな図をご覧ください。A邸実測です。こんなに家中快適な温度湿度で月3,000の暖房費!!想像できたにも関わらず実際に見ると私も驚き。
3000円で3月のこの今年の寒い季節を暖房できるなんてもうマジックです。この家はSSプラン超断熱住宅です。この3月は特別日射があったわけでもありませんし(日射時間は月80時間)、寒い位の3月でした。そして2月の暖房費も4000円!!特に省エネ生活したのではなく、家中20度の快適な生活でです(無駄は排除してますが)。
さて世の中高気密高断熱住宅数多くあれど、このように暖房費を公開しているところは少ないはず。それは実態と宣伝文句が違う事が多いから・・・。当事務所では言ったとおりになります。
この超高断熱SSプランは凄いです。オール電化住宅で電気代が一番高くなる2月、3月でとんとん。と言う事はこれからの暖かく晴れの多い季節は電気代が帰ってくる(太陽光発電は3.6KWと普通)ただ以前のブログの太陽光発電の生かし方で説明した事を実践し、晴れた昼間は特に電気を使わないようにしていただけです。←重要。
さてこれで完全ゼロ光熱費住宅が簡単にできる事が証明されました。そして今度はゼロエネルギー住宅です。もしかしたら、このA邸で実現可能性の証明ができるかも・・・。
今床下でHEAT FACTORYが稼働中なので、ある程度効果が期待ができ、給湯器がエコキュートになったときにゼロエネルギーは達成できるでしょう。このHEAT FACTORYは現在新潟県立大学にご協力頂きその効果を実測中です。結果をお楽しみに。
しかしこの電気料は驚異的です。これで温水器が電気ヒーター式(A邸)ではなくエコキュートならもう30002000円は削減できるかもしれません。すると3月の寒い時期オール電化電気代総額が7,500円!!←生活スタイルや人数で変わりますが。
超高断熱は地球の温暖化防止にも貢献しますし、何より建て主さんの懐に貢献します。
さて、先回推測した暖房費用ですが、
一日8時間床下エアコンが全開で運転していたとして
① 8時間×1.5Kw×7.5円×31日=2,700円・・・床下暖房(蓄熱)
② 1時間×0.5Kw ×27円×31日=420円・・・補助暖房(適時)
月あたり①+②=3,120円・・・実際と同じ金額ですね。
となり上の請求書と同じにになります。ここまで科学的に算出できます。
勿論建て主さんは今日も「裸足」でくつろいでいらっしゃいました。
凄いです。SSプランの超高断熱住宅!!
そしてそれをためらわず選ばれたA様!!
基礎工事途中の風景です。毎度同じみの1m高基礎施工。
この基礎屋さんは当事務所と12年以上もお付き合いのある業者さんで、ご覧の通り高基礎用の鋼製パネルもお持ちで、これとコンパネ(ベニヤ)による型枠をうまく組み合わせ、一発打ちべた基礎の高基礎仕様をいとも簡単に施工します。勿論コンクリート強度は30N/mm2ですね。高基礎をお願いすると、この大きい鋼製型枠がないと言う事で「できない」「意味ないよ」と断る業者さんもいらっしゃるとか・・・。でも型枠や組み方はどうにでも工夫はできますし、工夫してコストを下げるのが本当の施工のプロです。
さて床下暖房の一つ「スラブヒーター」と呼ばれる方式は、この写真のようにコンクリートスラブにニクロム線のようなヒーターを入れ、深夜電力を使ってジュール熱でコンクリートに蓄熱させ、その温度はコンクリート表面で40度くらいになります。
オーブルデザインでも過去数棟行っており(全て建て主さんのご要望)、その安定性は折り紙付きです。メーカー曰く「中越沖地震でも柏崎に設置された全棟で被害無し(断線無し)」だそうで、耐久性の高さも手伝って新潟県でも数多く採用されております。当事務所で計画した家も無傷でした。
しかし「これが最後」と表題にしたのは、この熱源であるニクロム線によるジュール熱の効率が非常に悪いからです。電気料金は深夜割引制度で安価ですが、今後低炭素社会推進を考えると必ず収束に向かうのではないかと思われます。それはこれと同じシステムのオール電化人気暖房商品であった「蓄熱暖房機」もすでに東北電力さんはお勧めしておりません。
数年前までは、何が何でも「蓄熱暖房機」によるオール電化をお勧めします。と営業活動されていた東北電力さんが、今ではエアコン暖房によるオール電化を勧めており、蓄熱暖房機はもう勧めていないばかりか、「もう使わないで」という感触です。
たった数年でこの変化が訪れてますので、同じように効率が改善できない灯油、ガスの熱源機器やシステムは少なくなるでしょう。
ここから蓄熱暖房機と同じシステムのスラブヒーターも今後大きく普及しないばかりか、収束に向かうと思います。と書くとスラブヒーターのメーカーさんにとっても悪い表現ですが、そこは大きな企業。既にニクロム線による発熱に変わりヒートポンプ(つまりエアコン)による発熱を開発、販売しはじめたと聞いてます。
オーブルデザインでも高基礎+エアコンによる床下暖房をお勧めしているので多分今後このスラブヒーターはなくなると思います。これも低炭素社会の流れですね。
因みに何度もこのブログでお伝えしてますが効率は・・・
ヒートポンプ(エアコン)
年間平均機器COP4位 電気の一時エネルギーからの効率37%
4×0.37=1.52←最終効率
ヒーター(ニクロム線)
機器効率1 電気の一時エネルギーから効率38%
1×0.38=0.38←最終効率
ガス、石油機器(高効率機器仕様)
機器効率0.95 一時エネルギーからの効率100%
0.860.95×1=0.95←最終効率
ですので機器の最終効率は
ヒートポンプ(エアコン)>ガス、石油>電気ヒーター類(IHコンロも含む)
となるのです。IHヒーター、電子レンジもヒーターと同じですよ。
電気の一時エネルギーからの効率とは、
火力発電がガスや重油から0.43程度の効率で電気に変換、その後発電所から家庭までの配電で約5%のロスをし約38%とされている。発電所ではガスや重油の全エネルギーのうち57%のエネルギーを熱として海に捨てているのである。知っていましたか?それでもガソリン車の効率15%よりは数倍も良いのですが・・・。
QPEX(キューペックス)という非常に優れた安価なソフトがあります。このソフトは北海道の室蘭工業大学の鎌田研究室で開発され、建設会社や設計事務所が、高気密高断熱で計画した家の熱損失係数Q値や暖房費をシミュレーションできる大変優れたソフトです。しかしソフトは使い方を間違えるとただの机上の空論になりますので注意が必要です。
QPEXは私も利用しており、これをつくりだして頂いた鎌田先生始めそのスタッフ、また新住協さんには敬意を払いたいと思います。だからこそ間違った使い方で評判が落ちないようにいつも次の点に注意をしております。
以前も少し触れましたがこのソフトを使った時に普通の建設会社さんや設計事務所が間違えやすい所は、シミュレーションした家の生活方法や周囲の環境が因子として入力されない事です。
Q1住宅を造るために造られたQPEXは、熱損失係数と共に窓から入る日射を加味(暖房エネルギーとして加算)し、暖房費をシミュレーションします。
Q1住宅とは、暖房費が次世代省エネ基準の断熱性能で使用される暖房費の1/2(本州では1/3)以下になる家が目的です。非常に合理的かつわかりやすい家造りです。そしてQPEXはその目的を達するツールとして使われます。しかし生活スタイル、生活条件、周囲の環境因子が違うので実際の暖房消費エネルギーと必ずしも一致しません。
生活スタイルと生活条件は設計者がコントロールできないの仕方無いのですが、周囲の環境因子は設計者が一番わかります。しかしこの事を間違える方が多分いらっしゃると思います。それは・・・
Q1住宅を造るために造られたツールのQPEXは、熱損失係数と共に窓から入る日射を加味し、暖房費をシミュレーションします。ところがこれを建設会社さんは鵜呑みにして、このツールで計算すれば暖房費が1/3になると思い込んでしまう事が問題ですし、そのように説明している事を見かけます。先に申し上げたとおり、このソフトは窓から入る日射を勘案してます。よって南窓はカーテンがない方が殆どの場合は暖房エネルギーの削減ができます。そこでソフト入力条件でカーテン無しとすることが多いと思います。よってレースカーテンや普通のカーテンを実際閉められると日射が計算通り期待できなくなります。また西窓や東窓からも日射を期待してますが、冬の低い高度の太陽では、お隣に家が並んでいる場合は、1階にはまず日は差し込む事はありません。この部分はHPのコラムに記載しましたのでご覧ください。
「野中の一軒家」であれば、このソフトのとおり日射熱が家の中に入り、結果暖房費が削減されますが、都市部の家ではトップライト以外何らかの日射阻害があります。ですので暖房費削減が「野中の一軒家」のとおりなるはずがありません(常識的生活で)。新潟県の都市部では一般的に60坪、大きくても100坪、都市部では45坪の敷地は珍しくありませんし、住宅地の道路は6mが普通です。すると家同士はほぼ向かい合わせで、隣との隙間もなく、窓の先に窓があったりします。ですので窓にレースのカーテンは必須です。また関東圏では防犯上家の中が見える事を極端に嫌います。留守中や夜は雨戸を閉め、昼の在宅時にはレースカーテンで視界を遮ったり、面格子がついています。
多くの工務店や建設会社さんは、実生活や家の建設される周囲の環境条件を考えません。私を含め暖房費マニアや超高断熱マニアは、エコや省エネのためなら、近所から見られようがカーテンは開けっ放しでがんばれます(特に男性。女性は防犯上心理的に無理)。通常は見えるところに隣家があればカーテンを閉めます。全ての人が「近所から見られる事に対し平気」という感情を持ち合わせていないのですね。また天気が良ければ良いほど閉めたがります。直射日光は眩しくて、冬でも日差が直接当たっている所は暑くなるので「感情的」に閉めます。これを全否定できません。「Aさんの家は開口部から日射が入るのでQ値1.6でも暖房費6万/年しかかからないよ」とはいいきれないのです(無論言い切れる条件の家もあります)。
拙宅の家(夫:省エネマニア)でも3月20日の晴天日は南側窓にはカーテンが・・・窓は3カ所も窓が開けられていた。
ですので希望する断熱性能(熱損失係数)は、窓条件を建て主さんと良く会話をしながら理解してもらう事が重要です。できない場合は、悪条件で安全側に考える事が良心的と思います。
高い性能を求める家ほど設計者は全体を把握する思慮が必要です。こんな便利なQPEXソフトを正しく活用し良い家造りに励みたいと思います。
昨日の荒れた海・・・
多分多くのひとは海に来るときは、「穏やかな海」「晴れた海」を見に来ますが、荒れた海もなかなかよいですよ。下に拙宅リビングから撮った映像を貼りますが、デジカメのMOVファイルで10MBありますので表示されまで時間が掛かります。
基礎は大地の上で建物を支える最初の部位です。ここで踏ん張らないと上の建物もこわれます。だから基礎と呼びもっとも重要な建物の部分を示す言葉の代名詞がついています。
基礎高さ1200。一般の基礎の2倍以上。人通口も途切れる事がない区画がある。ここまで拘る必要性は・・・。
オーブルデザインの過去のブログやコラムでは、度々基礎の事が話題になります。なぜオーブルデザインではそこまで基礎に拘るのでしょうか?
まず最初に基礎が1m以上のあるのは、全てここからスタートしてます。この矛盾をなくす仕様が高基礎という解答だったのです。かれこれ13年も前からの拘りの考えです。
さて、建物の全体の価格が1500万だったとします。このとき通常基礎に掛かるお金はいくらでしょうか?一般の布基礎やシングル配筋のべた基礎で65万から75万という所でしょうか?
これは全体の工事金額の4~5%です。実は緑の家のSプランの基礎は約100万掛かります。全体の金額の約7%です。
家の建築費は安いほうが良いと誰もが感じます。家にかけられる総額が決まっているときには、どの部位にどのくらいコストをかける「仕分け」が重要ポイントです。では基礎金額の仕分けは・・・。
基礎金額と比較しやすいようにキッチンとお風呂の金額を考えます。
普及タイプのシステムキッチン(IHコンロ+食器洗い機込み)ですと40万弱。また大きさ1坪のユニットバス普及品ですと35万。計75万です。
つまり一般につくる基礎の価格が、キッチンとお風呂の価格より安いか同じくらいなのです。住宅で一番大事なところ「基礎」が設備のキッチンとお風呂の価格と同じ割合でできてしまいます。これは・・・
私はこれはとてもおかしいと思います。基礎は建物の中で最も大事で且つ修繕や取り替えが難しい部位。だからこそ他の部分や他の仕様を少し押さえても基礎のお金を使う事がとても重要だと考えてます。特に今の家は、使い捨てではなくせめて50年は使い続けたいとほとんどの人が願っているはずです。だからコストの最初の仕分けは基礎ではありません。逆にまず基礎を妥協のない仕様にしてから次に木のグレードを上げ、そして次が家の大きさと設備、内装仕上げ・・・となる順番です。ほとんどの設備、内装は30年もすれば寿命になりますが、取り替えは基礎よりずっと簡単です。
緑の家の基礎仕様は、普通の基礎高さの約2倍、コンクリート強度(呼び強度)は2段階上の30N/mm2。これは家を薬剤ではない物理的に基礎を高くすることでシロアリからの驚異を減らし、耐久性も上がります。ですのでコストも1.5倍以上かかります。しかし私が自分の家や自分の子供の家を設計するなら間違いなくこの基礎です。
この40万のアップをどうするか?ここはまず面積を見直しましょう。将来増築は意外とたやすくできます(拙宅で実施済み)。5m2(1.3坪)減らせば何とかなると思います。その減った分は床下収納ができます。もしどうしても減らせない場合は、トイレを2カ所から1カ所にするとか、ユニットバスとキッチンのグレードを下げるとかしましょう。
基礎の形態や仕様は、建築の専門家ではない普通の「建て主」さんに説明するのにとても大変です。また基礎は普段目にしないためセールスポイントとはなりません。だからとても簡単にセールスポイントとなる設備(床暖房)や広さ(小屋裏収納)を造る提案の方が楽でしょう。しかし、自分が住みたいと思う家の基礎でない家の仕様を、真顔で良い家ですよと言い切れません。
過去12年間の緑の家の基礎100%(小屋、車庫は除く)は、高さ1m以上もある高基礎なのです。これは誇れる自慢の仕様です。
ダブル配筋のべた基礎。立ち上がり1200。フック付きせん断補強筋。2階建て木造住宅でここまでする。100年をノーメンテを目指して。
昨日「新木造住宅技術研究所協議会」=新住協からQ1.0(キューワン)住宅の本が届きました。新住協さんは20年以上前から良く存じ上げているのですが、今まで会員になった事がありませんでした。しかし昨年から長期優良住宅先導的モデル補助金が貰えるというきっかけで入会させて頂いております(ご案内のとおり昨年は残念ながら不採択)。
この本はコアな建て主さんにも一読をお勧めしますが、多少高断熱高気密住宅がなんぞやを知っていないと読みにくい本かな。お求めは「新住協」と検索して頂きとその団体が見つかりますからそこに問い合わせしてください。
本を買うなら著者は重要です。この本のようにやはり大学の先生が書いた本が確かです。今は誰でもお金で本を出版できますから、著者が住宅会社の関係者で結局広告本というのが殆どですね。
さてその本から図を抜粋し、「緑の家」の性能を示しました。
以前から当ブログで申し上げているとおり、ハウスメーカー程度の高断熱高気密程度では、逆に暖房費が増えてしまい、CO2削減どころか、CO2増に加担してしてしまうとの内容があります。これは15年以上前に建築学会で複数の論文が発表され、関係者には周知の通りですが、普通の建て主さんは知りませんし、業界の人でもしっかりと勉強された方でないとその理由は知らないでしょう。
次世代省エネ基準では全室暖房すると暖房費相当掛かるのです。従来の家から引っ越すと急に暖房費が増えるのです。すると暖房費を減らすため従来の住まいみたいに部分暖房をはじめ、それが原因で暖房していない部屋では結露が発生します。加えて今後のエネルギー費高騰がおき20年後はもっとQ値が規制され、結局Q値2.4位の家は短命住宅(30年資産価値ゼロ)となります。
新潟県ではQ値が0.9くらいを目指すべきではないでしょうか?
新住協の勧めるQ1.0住宅の新潟での最低Q値は1.4くらいなるのですが、この性能ではたりません。というのは、Q1.0住宅は日射による窓からの取得熱を期待しています。だからQ値が1.4くらいでも暖房費が下がる試算がされます。しかし大部分の家では、レースのカーテンが南側の大開口窓に設置され、それが昼間は閉じられてしまいます。これは都市部にありがちですが、大きな窓から内部を見られてしまう事を嫌い、レースのカーテンを閉める事が多いのですね(防犯もある)。
これを「止めてください」と言う事はなかなかいえません。普通の神経の人なら内部が見られる事に対し抵抗がありますよね。だからこそカーテンがある程度閉じられてもよい位まで、Q値を上げる必要があるのです。それが最低0.9くらいだと考えます。
そんなQ値0.9の家が下の写真の家ですね。これからも夏から秋に完成予定があります。この価値がわかる方がどんどん増えてきてます。大変ありがたい事です。
先日当事務所のホームページのメインカウンターが10万を超えました。そのぴったし10万のAさまからお写真を頂きました。ありがとうございます。
思えば当HPは12年前にISDN回線を申し込みと同時に始まりました。素人の私(浅間)が当時のネットスケープを使って作り立ち上げました。当時はホームページサーバー容量ががたった2MBでした。今でもそう多く持っていませんが、それでも200MB位です。
ちょうど10万アクセスのA様には些少ながらキリタさんのボールペンを記念品としてお送りしました。このキリタさんは、大手ボールペンメーカーの下請けも行う東京の歴史ある町工場です。そこで造られるオリジナルボールペンは職人魂の一品で、ちょっと他では味わえない重厚感ある「MONO」です。私も愛用しており大変お気に入りです。一度手にして見てください。記念品にも大変喜ばれると思います。
キリタさんのリンクは右バーの「お勧めMONO」にあるキリタのボールペンをクリックです。
土台敷きが行われる現場。現場でこのようにドリルで穴開けがされる。
朱鷺が保護ゲージの中で小動物に襲わた原因が明らかになるにつれて、その保護ゲージの甘さが露呈してます。
「そのくらい大丈夫だろう」と工事を直接作業された方よりも、私はそのゲージの計画をした人、チェックした行政機関の甘さが原因と思います。
どんな工事でも作業する人は時には相当多数になり、意思の疎通が滞る事があります。だからこそ、
0.ミスがなくなる計画をする。
1.「主旨」を直接作業する人に理解してもらう。
2.施工責任範囲をきっちり理解してもらう。
3.予めミスしそうな箇所を全数検査する。
だと経験上思っています(おわかりだと思いますし、それ以上に実践されている方も多数いらっしゃると思います)。
さてここで「ミスが少なくなる計画」を特別数の「0」にしたのは、これが基本であるからです。
人間の行う作業は間違いや勘違いがあります。だからこそ様々なチェックがあるのですが、その前にミスがなくなる計画が一番大事です。そこで自然環境で左右される屋外現場では・・・
単純で行程が少ない事です。
複雑だったり、遊びが殆どない作業が多数を占める場合は、思わぬコストも掛かりますし
シビアな計画で行う事は大変難しい内容を要求されます。勿論そういう箇所があっても良いのですが、土と接している場所や近い場所では精度が得られにくいのは、屋外現場で作業した経験がある方ならわかるとおもいます。
例えば防腐防蟻性が重要視される建物の土台と呼ばれる所では、樹種に拘る事で実現できます。その為土台には薬剤を工場で加圧注入した土台を使う事が一般的に多い中、当事務所では「米ヒバ」という樹種を事務所開設当時から使っています。むろん米ヒバの方が薬剤を加圧注入した土台より随分高いのですが、使うその理由はここにあります。
現在の住宅において土台は、建物の部品の中でも基礎と同じくらい重要な部材です。ここが仮に数万コストが掛かっても米ヒバにするのは、現場での間違いをしない計画にしているためです。
本日は月曜の定休日なので寺泊で付き添いの必要な愛犬と一緒にお留守番です。
写真は昨日がホワイトディーだったので妻と娘にまとめて花をプレゼントしたものです。温室で育った花は路地物よりエネルギーを多く使っていますが、一年に何度もあるわけではありませんのでこの時ばかりは気持ちよく花を楽しみます。花はその香りでも幸せな気持ちにさせてくれます。花に感謝・感謝。・・・あっ、上からぶら下がっている黒い物体は菜園で収穫したばかりの椎茸を干しているところです。
クロマグロに世界的な規制がかかるようです。仕方のないことですね。今までおいしく食べられた事に感謝し必要以上に世界の多くの人が「いやがる事」はやめていきたいです。鯨でも問題となってますが私は、「いやがる」人がいるならその人の前でのわざわざ捕獲するのは良くないと思います。「昔からの日本の文化」だとの主張も理解できますが、江戸時代
にわざわざ大型船で遠洋まで行って鯨を捕獲してはいません。あくまでも近海の海での捕獲であり、この主張はどう見ても当時と環境が違いすぎます。いやがる人が大勢いる国の近くで、わざわざ捕獲することには理解が得られませんし、江戸時代と違い鯨を食べなくても他に沢山食べられるものがいっぱいあります。
モラルや法律とは何でしょう?
どんなモラルでもその主旨は、自分以外の人が「いやがる、気分がわるい」事をなるべくしないためにある約束事ではないかと思います。その内容がとても重いときに「法律」による規制(窃盗や殺人の禁止)となるのではないでしょうか。人がいやがっていても、平気でそれをいやがる人の目の前で行うことは、「いじめ」のようなものです。ですのでもし鯨が捕殺することが耐えられないと思う人が大勢いる文化圏、および世界の海=公海では自国の主張だけではそれをしてはいけないような気がします。また従来から捕鯨を仕事にしている人もいますから当面200海里以内であれば、ある程度文化として理解して頂きたいと願ってます。鯨がかわいそうという感傷的な事になると、牛は?豚は?という事になるので話が難しくなりますが、まず原則は「他の人がいやがることはしない」です。
もちろん反捕鯨団体の実力行使はとても肯定できません。
2010年3月13日緑字加筆修正
今年の国の住宅施策は異常です。かつてこれほど大盤振る舞いの補助金と減税のオンパレードはありません。下の説明パンフでは少なめにみて記載してますが、それでも570万の補助。これに太陽光発電設置3kwをした場合の補助を受けると、600万を超えそうな・・・。あり得ない・・・、信じられない金額です。
今回のエコポイントの30万は補助金・減税全体の中の一割一部でしかありません。まず昨年同様「長期優良住宅」の認定と申請→「木のまち・木の家整備促進事業」を行うだけで100万の補助。それよりも凄いのは、2,000万の仮入れ金額でフラット35の「S」の利用すると普通のフラット35より200万も支払う金額が10年だけで低くなります。借入金額が増えればそのまま比例してもっと節約金額が増えます。さらに長期優良住宅認定を受ければ10年後の金利も0.3低くなります。すると太陽光発電の補助を入れてないでも総額約600万の大バーゲンです。流行の言葉でいうと「家のアウトレット」くらいのインパクトです。
これを見ると私が建築した頃の金利5%、補助金一切なしという20年前は一体何だったのか?という感じです。
いつかは家をと思っていた人は今年に限りますね。来年から国の財政が相当悪いのでこれほどのバーゲンはもう望めないでしょう。因みに各補助金は予算なくなり次第打ち切りが殆どですので早めに!
最後に宣伝ですが、「緑の家」は標準仕様で上の全てを余裕で満たしてます(太陽光のみ別)。是非ご相談ください。特に超高断熱SSプランはお勧めです。
昨日の記事にエコポイントと「木のまち・木の家整備促進事業」の補助金が重複できるような記載になっておりました。まだ22年度予算が国会通過をしていないのではっきりと重複できるかどうかわかりませんが誤解を与える表現で申し訳ありません。
仮に重複できなくても大型の補助金570万(各種条件がありますが)には変わりありませんので、少々興奮して第一報をお伝えしました。
昨日朱鷺がネットで完全保護された飼育場内でテン等の小動物に襲われ死亡したニュースを聞きました。この飼育場はネットで完全保護されており、土などを掘ってもネットは地面下50cmは埋めてあるのでどこから入ったかは、現時点ではわからないそうです。
国が完全管理する保護場でも、「対」野生生物では予想しない事や、人間の不完全さから防護上の落とし穴ができるという事がわかります。ここから学べる事は・・・
基礎外断熱をするときは対白アリのためステンレスメッシュ(ターミメッシュ)を周囲にぐるっと施し白アリ対策する方法があります。このステンレスメッシュとは、白アリが通れないような細かい網の目のメッシュで土に埋め込まれる断熱への侵入を防ぐと言う理屈です。
しかし朱鷺と同じ事が起こる事が想像されます。朱鷺の保護場のように2.5cmのメッシュに対しし、白アリのメッシュは0.5mm程度でしょう。0.5mmの精度の施工が、建築現場でできると思う事自体無理があります。2.5cmの穴でさえどこかに見落としがあるのに、0.5mmの見落としがないという事は考えにくいです。私は基礎断熱推進派ですが、そのメッシュにコストをかけるより、基礎内断熱や、高基礎などを選んでます。この施工のほうが仮に白アリ被害があったときメンテナンスが格段に楽です。勿論基礎コンクリート一発打ち込みや玄関部分の配慮も必要です。生物から完全に防ぐ方法を考えるより、侵入されにくい予防と万一侵入された時に直ぐ対処できる仕組みが現実的で理にかなってます。
PS
地元の方の努力には敬意を払います。が、人の手によって保護されなければ生きていけない朱鷺ならば、現在の日本の自然環境がそうなのですから絶滅はこれこそ自然の事です(実際絶滅しました)。環境の変化に対応できない種は、いつの時代でも滅亡してます。「昔、朱鷺というそれはそれは綺麗な鳥がいたの。でも人間が人の住みやすい環境に変えたので朱鷺は対応できずに絶滅したの。だから人はいつでも未来へ繋ぐ責任がある事自覚し生きていかなければならないのだよ」と強く学ぶ事も重要と私は感じます。取り返しがつかないこともあるのです。なぜか「獣の躁者」の物語が頭をよぎります。
先日季刊誌「木土愛楽 42号」をお送りした皆様へ
印刷時のファイルが訂正前のファイルでしたので差し替えをお願いします。
ここをクリックしていただければ、正しいファイルがダウンロードできます。
メイルでお送りした皆様には再び新しい「木土愛楽 42号」をお送りします。申し訳ありませんでした。
「緑の家」にご入居されて一年後に数度目のアフターメンテナンスに伺います。この時一番喜ばれるのは、なんと言っても暖かさと床下の空間ですね。
不思議と小屋裏のロフトはこの床下空間より喜ばれ方が控えめです。ロフトは建て主さん(親御さん)のテリトリーではなく子供の空間なので、使用の実感が少ないのでしょう。しかし床下空間は住んでからその良さがとてもわかります。必要無いけれどでも捨てられないそんな物ってたくさんありますよね。これを全部捨てることなくしまえるのですから喜ばれます。一年もすれば上写真のように洋服、布団も、おひな様も、本さえも問題なく※入ります。
特に最近は、一階に畳敷きがあれば、下の写真のように普通の入り口の3倍くらいの大きさまで入る入り口を追加造作します。だから大きなテーブルまで丸ごとはいります。
更に床板を支える「根太」という部材まで取り外し式になっているので、約畳1枚分の大開口ができます。この穴から大きな物を直接床下に入れるのですね。これも標準仕様です。住んでからこのからくりをお知りになり驚かれる方もいらっしゃいます。
高床下はメンテナンスの要と収納、そして白アリ予防と一石三鳥、更に床下暖房の効率アップを入れると一石四鳥なのですね。
※「緑の家」の高基礎は99%の採用率で、その殆どで収納庫して使っているようです。その中で過去に一件だけ収納物にカビが生えた家がありましたが、これは梅雨~夏の使い方に多少問題がありました。この高湿時期に家全体の窓を解放しノンエアコンで過ごすと、高湿の空気が床下まで入り込み、収納物に吸湿しカビが生えやすくなります。これを防ぐには、床下の入り口は開けっ放しにしない事とどうしてもジメジメする一時は、エアコンの弱冷房(除湿)運転を願います。また床下に収納する季節は梅雨時を避けてください。
下の表をご覧ください。
政府が2月3日明らかにした環境相素案では・・・「温室効果ガスを2020年までに 中省略 排出量が増え続けている家庭部門は90年比18~31%減、05年比では40~49%の大幅削減」となる内容です。
簡単に言うと「政府は10年後には今家庭で使っているエネルギーを半分にしたい!」そんな事です。それを現実的にするには、最大のエネルギー消費である
「自動車」、「暖房」、「給湯」のエネルギー削減が求められてます(北陸地方)。そこで2020年の約束①では、暖房費削減の要である「サッシ」についてです。
昭和40年代から50年間住宅の窓を支えてきたアルミサッシが東日本からなくなっていく、そんな予感がします。
アルミサッシは戦前から使われたそれまでの木の窓に比べ、メンテナンスがフリーで気密性が良いという点で、現在の住宅窓のほとんどをしめてきました(北海道を除く)。ところがそのアルミサッシに陰りが見えております。
アルミサッシの最大の欠点はその熱伝導率が最も優れている素材ということです。だから鍋に多用されてきましたし、エアコン、車のラジエーターなどの熱交換フィンに使われております。この熱伝導率が良すぎるため、住宅のサッシに使うと熱がサッシの枠から逃げてしまいます。
アルミの熱伝導率はなんと木の1000倍。もし木の壁がありその厚さが1cmあるとすると、同じ断熱性能をアルミの壁で実現するにはなんと1000cm=10mの厚さが必要です。信じられないくらい熱が伝わるんです。だから現在の断熱アルミサッシは、アルミとアルミの間に樹脂が挟まれており、これが枠から伝わる熱を遮ります。
今までの高断熱基準(次世代省エネルギー基準)ではこれで(樹脂挟み込み)まだ良かったのですが、次の断熱基準では非常に厳しいですね。つまりアルミのサッシ枠を使うと、断熱性がこれ以上高くすることができなく、断熱基準達成が不可能となるのです(アルミが外、樹脂が内側の複合サッシも同様に達成不可)。
日本の大手アルミサッシメーカー(YKK、トステム、三共立山、新日軽)は現在樹脂サッシ工場の準備に追われていると聞きます。今まで膨大な資金を投じて造ったアルミ精錬施設ですから直ぐに生産減少ということはできません。現在アルミサッシからフェンス、枠等サッシ以外の商品を次々に拡販しておりますが、サッシほどのパイはありません。そこで政治力が働き、新断熱強化基準が先送りになったのかもしれません(防火サッシの件もある)。資源が全くない日本での住宅の緩い断熱基準はアルミサッシメーカーと大手ハウスメーカーが決めてるようなものでしょうか?
さて、私たち建てる側は何をしなければならないか?
そうですね。やはりアルミサッシからの一刻もはやい卒業でしょう。サッシは本格的に樹脂サッシの時代に入ります。今はアルミと樹脂の複合サッシが主流ですがこれからは迷わずオール樹脂サッシを使って家を建てましょう。ちなみにドイツでは樹脂と木のサッシが半々くらいとも聞きます(アルミサッシは数パーセント)。個人的には木のサッシが良いのですが、日本人は木のサッシを使うときの大原則を忘れている設計者が大変多いで、メーカーが木製で造りにくいのでしょう。
木のサッシは庇や屋根が必ず、必ず、必要です。木は水分による伸縮があり、どうしても雨の進入を長期間に渡って防ぐ事ができません。ですので庇や屋根は大事な窓の一部なのです。それを忘れている若い設計者が大変多いですね。
質感、断熱、廃棄を考えると木製サッシが安価になり手に入りやすくなる事を願っております。
当事務所で使っているメインカメラはシグマ社のSD14(SD10)と言う事は以前のブログでお伝えしました。 完成時の写真などはこのカメラで撮ります。画角は35mm換算で17mm~34mmのレンズを取り付けています。一眼レフカメラでは本体よりレンズの価格が高くても普通です。17mm位(本当は12mmくらいほしい)でないと室内の全体イメージが写せないので多少お金は掛かりましたがこの本体より高いレンズが常時装着されています。
カメラの上部に出っぱっているのものはアングルファインダーです。上や横から覗いて撮影するためのものです。
上の写真のとおり、首から提げるのが嫌いなのでハンドストラップを取り付けてあります(これは結構便利で落とした事はありません)。
ブログ用写真のメイン機は上の写真の右「ニコン クールピクス950」です。 なんともうクラッシックデジタルカメラの部類に入ると思います。発売は1999年。当時希望小売価格128,000円。実売9万くらいだったと思います。ニコンが本気で造ったデジタルカメラがここからスタートしました。ボディーはマグネシウム製で最近の安価なデジイチよりも高価な素材です。スイバル機構のカメラでアングルフリーです。画素は200万程度ですがブログではちょうど良い画素数です。
左は動画専用(一応静止画もとれる)で購入した超小型軽量デジタルビデオカメラ「AIPTEK」 です。重さは電池込みでわずか130gと携帯電話とほぼ同じ。こちらもバリアングルというアングルフリーです。どうも最初のデジカメがアングルフリーでとても便利だったので、この機能は譲れない癖がついたのでしょう。価格は2万でしたが、故障が一年で2度もありこの機は3代目です。やはり日本メーカーではない機器の品質管理には問題があります。この機器は基礎のコンクリート打ち込み撮影用として購入しました。
おもちゃみたいな軽さですが、真っ白くほとんどスクエアー形状はデザイン的にとても好きです。
またニコンのクールピクス950の標準画角が38mmだったので高価な純正ワイドコンバージョンレンズを購入しております。こちらを装着すると24mm相当です。ただレンズがカメラに対し「超デカ」なので不思議な造詣のカメラになりますね。
このほか個人(家庭)で使っているのがパナソニックのDMC-FZ1(これも既にクラッシックデジタルカメラ2002年)とパナソニックのDMC-TZ5(2008年)というコンパクト超望遠カメラです。
クールピクス950といい、FZ1といいこれらの名機と呼ばれる古デジカメ初期の機器はタフで一度も壊れません。多少スイッチの接触に難がありますが、基本的に撮る動作では故障無く既に1万枚近くではないでしょうか?それに比べ最近の普及価格体のデジカメ機は機能的にはすばらしいのですが1、2年でおかしくなる事が多いで質実剛健でないところがちょっと残念かな。
当たり前でしょう。と言う事が実は住宅建設現場では行われていなかったりする作業があります。それが基礎工事にも・・・。
これは基礎工事の中で最も緊張する時で、生のコンクリートを型枠に打ち込んでいる写真です。生のコンクリートはミキサー車で現場に運ばれ、そこから最近はこのようにポンプでコンクリートを圧送し、ミキサー車から離れている型枠に生のコンクリートを打ち込みます。生のコンクリートが流れる圧送ホースが15mを超える事も普通にあります。この現場でヘルメットを被っていない事はさておき(この管理は現場監督の仕事ですね)、このように大勢で一気に打ち込みます。実はこの本打ち込み作業の前にとても大事な事があります。その作業は10秒で済むのですが、殆どの現場で行われていないと思います。
それは・・・コンクリートを捨てる事です。
上の写真でホースからでているのはコンクリートのようですが、何となく捨てているように見えませんか?そうですね。捨てているのです。しかしこの捨てているのはコンクリートではなく、「ノロ」と呼ばれる多量の水で薄まったコンクリートです。これは本作業のコンクリートを流す前に、この長い圧送ホースの内部に水分の多いコンクリートを通す事で、流れを良くするためです。これをしないといきなり詰まったりします。
もちろん水分の多いコンクリートですからコンクリートとして使えません。だから敷地内の邪魔にならないところに「仮捨て」しているのです。最終的には撤去します。
しかしこの作業を省き、そのまま水分の多いコンクリートを基礎に混ぜ込む事が普通に行われています。「小雨時の現場と変わりないよ」とうそぶく人もいますが、天候によるものと人為的に混ぜ込む事は全く違います。
「嘘でしょう?」とお思いかもしれませんが、「本当です」。
基礎のコンクリートが打ち終わった日に、この「仮捨て」されたコンクリートが敷地内に見当たらないときは殆ど、基礎に混ぜ込んでしまします。勿論この水分の多いコンクリートは不良コンクリートです。「仮捨て」は面倒だし混ぜれば同じコンクリートという感覚で現場は行っていますが、強度を必要とする基礎部分ではあってはならない事と思います。
基礎はやり直しや監理が一番大変な工種です。私どもでは、基礎コンクリート打ち込むその時に立ち会います。それは最初が肝心でこのような些細であっても行ってはいけない事を指摘する事で、現場の雰囲気はピリッとし監理がしやすくなります。
最近はこのように様々なブログで情報が得られる事ができて建て主さんはとてもラッキーですが、どんなに耳情報を得ても100棟以上も現場を監理経験してきた設計者と同じように現場はみられません。ですので有資格者の工事監理※を建て主さんが選ぶように法律で決められているのです。例えば建て主さんやその場にいないとコンクリートを打ち終わった後の洗い水のコンクリートと、最初の捨てコンクリートの痕跡の違いとか見分けはつきません。
※・・・小さな建物には義務ではありません。
木造住宅は、建築物のなかでも大変軽量な建物ため、その基礎は鉄筋コンクリートであるにもかかわらず、今まで重要視をされてきませんでした。ところが長期優良住宅認定が行われるようになった昨年から、少し構造が改善されてきております。しかしまだ緩いところが白アリ対策です。
当事務所の「緑の家」の基礎は、コンクリートを一回で打ち込む「一発打ち施工」を標準で行っております(もう5年以上前から標準)。2回分けて施工するより、材料費と型枠に手間が掛かるので一般的ではありません。普通の工務店さんはやりません。なぜ目立たないこのようなところにコストをかけるのでしょうか?
それは、やはり「白アリ対策」なのですね。白アリの被害はその予防と修繕に多くの費用が掛かります。白アリの被害をほっとけば耐震性も危うく成ります。
下の写真をご覧ください。
これはある大手メーカーの基礎の立ち上がりとベース(べた基礎のためスラブ)を写したところです。雪が降って基礎の内部側に水が貯まっているのが換気口から見えますね。たぶんその水を抜こうとベースと立ち上がり境に穴が開いてます。たぶんこの穴は後日モルタルで埋めるので問題ないと思います。
しかしよく見てください。この基礎の立ち上がりとベースの境目にはおびただしいジャンカ(コンクリートがしっかり入りきらないで砂利が見えるところ)があり、その部分から水が染み出ています。水が染み出るという事は、小さな穴が内部まで貫通しているという事です。その微細な穴から白アリが内部侵入してきたら、いくら基礎断熱の内側断熱材施工であったとしても簡単に内部に入られてしまいます。
ジャンカ自体はモルタルで埋めればある程度強度は問題ないのですが、この程度のジャンカがこのように全周に渡ってあるときに補修はしないでしょう(この現場もしていない)。
上の写真の直ぐ近所にある「緑の家」の基礎です。雪がもう溶けましたが内部には水が結構たまっています。でも・・・
水漏れが外周にありませんね。ここが一発打ち込み凄いところです。施工も丁寧にしているため表面のガラス質が均一にでき容易に水の出入りを許しません。と言う事は白アリも容易に侵入はできません。だから基礎内断熱が生かされます。コストが仮に30万多くなっても、将来白アリ被害で補修や予防するよりずっと安価です。
たったこんな事ですが、これが白アリに対し強いバリアを構築します。如何ですか?このような設計や計画は家全体の事を知っているからできるのですね。パーツ、パーツの専門的知識も重要ですが、設計者は指揮者でありるべきです。全体の把握と調整をするのが設計事務所の設計計画です。
基礎にこそしっかりした計画と施工がされる会社を選びましょう。
今年は新潟市では26年?ぶりに積雪80cmを超えました。最近の新潟市は一番多く降っても30~40cm。その倍の積雪が2日間で降ったので交通は大混乱との報道もありました。
長岡市で一晩40cm積もっても交通が壊滅するほどの影響は受けません。ところが新潟市では一晩に40cm降ると交通は壊滅的な影響を受けます。新潟市は融雪道路ではないため除雪車が頼りですが、除雪車が通ると道幅は半分くらいになり、また4m道路など狭い道や坂道も多いのでとても大変な状況になります。こんな時は無理をせず素直に会社や学校を臨時休業したほうが良さそうです(やむ得ない業務を除く)。
さて本題ですが、
雪のトラブルで一番多いのが、屋根からの落雪で怪我や車などが壊れてしまう事です。特に最近流行の「太陽光発電パネル」は表面が強化ガラスでとても滑りやすい素材です。ですので何らかの対応がされていない屋根に設置すると雪はおもしろいように落下します。先般このブログで注意喚起してましたが、やはり多くのところで問題が起きたそうです。
新築時ならそれ相応に設計者が気をつけるようですが、後付け施工された太陽光パネルから落雪でカーポートの屋根を壊した等の被害を聞きました。
実は当事務所のある家もお隣からの落雪が敷地内に飛び込んできて、設置されていたエアコンが雪で埋まり運転が不調になった事を聞きました(掘り出すのも堅い雪のため大変だったらしい)。
我々設計者は「新潟市では1mの雪が降る」事を前提に家を設計します。これは法律で決まっている事で、もし1m以上の雪なら「想定外」といえますが、1m以内の雪で建物の不具合が生じてはいけないですね(自戒をこめて)。
7年前に建築した新潟市のある家。建物平面形状が△であるため屋根に曲面を持つ急勾配部分がある。そこで雪止めが鱗のように細かく設置されている。見た目はイマイチ(勿論ファサード側ではないので許せるはず)であるが近隣敷地へ雪がなだれ込まないような配慮で設計してある。外壁はガルバニューム。
床下を暖める暖房(床下暖房)はすばらしい暖房システムですが欠点も多くあります。これは以前から当ブログやHPでもご案内してきました。この欠点についはこちらをご覧ください。
さて本題の床下暖房種類ですが、大きく分けると下の4つですね。
番号 | 名称 | 暖房方式 | 熱源 | 耐久性 | ランニングコスト | メンテナンス | 取り替え 容易さ |
設置 費用 |
A | 蓄熱床下暖房 | 蓄熱タイプ (深夜電力) | ニクロム線等 | ◎ 30年 | ○ | ◎ | × | △ |
B | 緑の家 SSプラン | 蓄熱タイプ (深夜電力) |
エアコン (空気) |
○ 15年 | ◎ | ◎ | ◎ | ○ |
C | 温水床下暖房 | 常時 通電タイプ |
温水 (エアコン) |
○ 15年 |
△ | △ | ○ | △、× |
D | エアコン床下暖房 | 常時 通電タイプ |
エアコン (空気) |
○ 15年 | △ | ○ | ◎ | ◎ |
上の熱源は全て電気です。灯油タイプの床下暖房もありますが、既にランニングコストやメンテナンス性でメリットはありませんから、今後なくなっていくと思いますので記載しません。
新潟県で最も普及しているのがタイプAの深夜電力を使いニクロム線等で発熱、基礎コンクリートに蓄熱させて暖房を行うタイプです。このタイプは耐久性が最もあり一般には30年以上は十分使えると思います。但し今後この方式はその発熱方式がCO2を多く発生させるので次第になくなるでしょう。
Cタイプは最近のもので、お湯をヒートポンプでつくりそれを床下空間で放熱させるシステムです。一日運転させるのでBタイプより運転費が最大で3倍にもなる事があります。Aと同じようにコンクリートに蓄熱させるタイプもありますが、これはヒートポンプ効率が下がったりメンテの面で一般的ではありません。価格は高めです。
Dタイプは最近最も多いタイプの床下暖房です。所謂床下エアコン暖房と呼ばれてます。ほとんどがメンテナンスのため一階床付近にエアコンを設置し、温風を床下に吹き込むタイプです。手軽で簡単なの事が最大のメリットです。ただ普通の基礎ですと蓄熱は期待できませんし、床下内掃除ができません。運転は一日通電させるのでBタイプより運転費が最大で3倍にもなる事があります。
Bタイプは「緑の家」の方式です。高基礎と組み合わせて安価な深夜電力運転で蓄熱させるとCやDよりも1/3のランニングコストになる方式で、床下暖房の弱点を克服した暖房方式です。
細かい内容はこちらにありますのでご覧ください。
最近、超高断熱住宅と共にお勧めしているのが、木の無塗装の外壁です。この無塗装の家はまだ4棟しか建ってませんがこれから増えるといいな~と思ってます。多分超断熱住宅はこれからどんどん認知され、また必要とされるのでお勧めしなくても増えると思いますが、木の無塗装の外壁は「将来外観はどうなるのだろう?」との不安があるはずなので事あるごとに経過をご案内していきます。
環境がとても厳しい海風の吹くところに貼った木の外壁。5年くらい経過したと思います(家は19年経過、築13年で外観リフォーム)。私はなぜかこの木の色が好きですね。本当にそこにある自然なシルバーグレイ色です。
最近野良猫ちゃんが車庫に入り込み強烈な臭いをつけるので、木の扉を新設しました。そこだけ新人ぽい色で目立ちますが、時機に先輩色になるでしょう。
玄関部分ですね。こんな感じで木がカビて退色して表面が少し削れてもいいのです。
自然のまま
自然の経過
自然の色
自然の模様
いかがですか?なにか塗る必要がありますか?木はそのままが一番最高です。但し雨に濡れないように屋根がしっかりある設計が必要です。
ふとある事から立ち寄った個人HPには家の裁判になった事が書かれていました。たまたま基礎の件や建築基準法の件で関心があったのでしばし閲覧。
厳しい現実ですね。読んであると息が詰まりそうです。相手は大手ハウスメーカーでした。裁判になるとお互いの論理のぶつけ合いは仕方無いとしても、建築基準法の書かれている事を守らなくても、「力」で論理が通ればそれは瑕疵はないという裁判所の判断には大変驚きました。
例えば・・・基礎が鉄筋コンクリート造の場合、その鉄筋のかぶり厚さ(コンクリートに埋め込まれる鉄筋の外気から最低距離)が6cm以上(土に接するところ)と建築基準法に明記されているのに、裁判になると「4cmでも基準を満たす」との判断が判事から出る不思議??
大手のハウスメーカーは、その財力を生かし、一般人には理解しがたい論理をその筋の技術者に証言させ、「図面や基準法どおりでは無いが、瑕疵はない」事を立証するようです。この「互いに納得した図面と違うが施工に瑕疵はない」という言葉が私にはとても理解しがたいですね。でも裁判になるとこれが普通に行われるそうです。家の発注者である個人は、財力が企業ほどある人はまれですからなかなかこれを覆す証人(技術者)を立てる事ができないそうです。勿論大手企業には息が掛かった技術者がたくさんいますし、行政や業界、調停員※への影響も大きいですからあえて反論証言しない技術者も多くいると思います。
※・・・元々建築訴訟の調停員は「業界で飯を食う建築士」が殆どで、調停員なるくらいだからいろいろなコネやしがらみが多く公正な調停ができるか疑問。
もともと建築基準法は明治大正のころに造られたので、施工者(大工さん)を守る意識も盛り込まれているらしいのです。当時はお金持ちも人しか家を発注しなかったので(大家)、受けた大工さんをお金持ちのパワーハラスメントから守る事も考えられていたらしいのです。しかし時代はかわり今や全く反対の力関係が多くなりました。いつも建て主さんには、「大手は基準がしっかりしてます」と言っていましたが、いざとなった時は、一番大手が怖いですね。
このHPの最後の方には
「欠陥住宅を防止する第一歩は【工事監理者】をしっかり自分で選んで契約する事」と結んでいます。ご自宅はハウスメーカーが勝手に指定した(委任状も勝手に造ったらしい)一度も面識がない「工事監理者」で工事が行われたそうです。
このHPは検索エンジンGoogleで「基礎 欠陥 大手 多摩 パ」で検索すると最初の方に出てきます。心臓が弱い方は見ない方が良い(特に調停の部分)と思いますし、建て主さんのブログやHPなので少々感傷的な事例もある事をご承知ください。
当事務所のホームページのアクセスがもう少しで10万件になります。
ただ今「99657」。
1998年暮れに最初に当時のサーバーOCNにアップしてから
12年目でようやく到達します。
これも支えて頂ける皆様のおかげだと心から感じております。
ありがとうございます。ほんとにほんとにありがとうございます。
3年くらいに前に90000件に入ってからゆっくりで、
なかなか10万件いかないな~と思っていたのですが、
去年の暮れから一気に2000件増え
急にペースが上がり早ければ今月中に10万です。
こんな小さな設計事務所のHPに何度もお越し頂いた方、
励ましのメール、質問メール、時には厳しいご指摘、
みんな感謝です。 ありがとう!
ジャスト10万件目のかたは、その画面上の写真のように
撮ってメイルで送ってくだされば、
気持ちだけですが何か記念品などを考えてます。
今年は真冬日が多いですね。だから・・・
間違った考えとわかるのですが、
リフォームも新築も200年に一度訪れる可能性がある大地震に、大きな損傷を受けない頑強な家(免震とか)より、30年後確実に訪れる「石油危機」、「脱化石燃料」、「低炭素化社会」を考えると、超高断熱化が先ではないかと・・・。
家の優先は 安全性>快適性、経済性 とわかっているのですが・・・。
冬に突風とお日様のでない寒い新潟県ではついそのような魔の囁きが・・・ ┐(´д`)┌
この写真は、基礎に使うコンクリートの強度を測るためにサンプルを抜き取っているところと、スランプ試験をしているところです。
冬に基礎工事される事もおおくなりました。
コンクリートは固まる前に凍結さえしなければ、低温湿潤である新潟の冬は、コンクリートにとって都合のよい環境です。但しあまり気温が低いと、20度の標準温度より強度がゆっくりとしかあがりません。そのゆっくりさでは工事進捗に支障をきたしまから「温度補正」を行います。温度補正とは、コンクリートの設計呼び強度に割り増して早く強度が出るようにするコンクリートの作り方です。
オーブルデザインの「緑の家」はコンクリートの設計呼び強度が27~30N/mm2なので通常プラス3上げて30~33N/mm2以上に温度補正します。
さてこのコンクリート設計呼び強度は家の耐久性に重要な数値です。強度について詳しくはこのコラムに掲載しました。
下の図のように現在の国の基準(住宅金融支援機構)では24N/mm2以上が標準ですが、4年くらい前は21N/mm2、12年前は18N/mm2でした。つまり年々高くなってきています。
オーブルデザインの標準では12年前から27~30N/mm2です。これはとても手前味噌で誇れる先見性です。コンクリート呼び強度を一度設計者に聞いてみてください。温度補正は?スランプ試験は?そして強度はいくつですか?この質問でその設計者、施工者の力量がわかります。※いずれも「呼び強度」です。設計基準強度ではありません。
いつも申し上げておりますが、家の設計はバランスです。全てにおいて基準を満たす事ができることが住宅専門の設計事務所の力です。
ちなみに木造軸組住宅の温度補正はそう厳しく考えなくても良い場合が多いです。これは打ち込みから上棟まで8日くらい、その後本格的に基礎に加重が掛かるまで2週間以上掛かりますから、ちょうど4週間を迎えたところで加重が半分も掛からない状態です。ですので厳しい行程以外は+3位の補正値でもOKでは無いかと思います。工程管理を把握できれば設計者の判断となりますが、この時期は+3は必要ですね。
ISDNって知ってますか?この機器はINSメイトV-8DSU(2代目)という機器です。 ISDN・・・もう死語か化石のような規格ですね。ADSLが使えない地域でまだこの規格をお使いのかたがいらっしゃれば拍手ものです。当事務所では数日前に12年間使用したこの機種がようやくお役ご免、既存電話線を取りやめ光電話に切り替えました。お疲れ様でした。
ちなみにISDNとは既存電話線の情報をデジタル化することで、一回線で2つの電話番号を持てる規格です。当時は電話一回線の権利料が8万?くらいだったのに対しISDNはその2倍ではなく1.5倍程度だったので迷わずISDNにしました。なんとこの頃はインターネットはダイアルアップ接続が普通だったのですよ。
6年くらい前この地域(三条市荒町)で一番最初に光ファイバーを事務所内に引き込み、インターネットをADSLからフレッツ光にしました。しかしその当時、光電話はまだなくIP電話のみでした。IP電話は05××から始まるので、今まで使っていた同じ番号が使えません。仕方なく既存ISDNをそのままにして6年経過しました。
昨年末、学生時代のメンバーの忘年会で「光」引いているのに何で既存電話線も使っているのと馬鹿にされ、「電話番号が変わると言われたので」というと、「それは相当過去のこと。今は大丈夫」といわれました。
ITの技術の変化はめまぐるしく、4年前からできるようでした。
しかし、今更IP電話用に購入した無線ルーター(約3万)を捨てるのももったいないし、すでに浸透したIP電話の番号も破棄したくない、無線LANの設定も・・・で結局下のようにルーター2台(IP用と光電話用)と何とも小さな事務所では多すぎるネット機器と複雑な配線です。光変換機器も結構熱くなるし待機電力も多そうで無駄な環境負荷という感じです。(もう電話権利は意味なしですね)。
小さな事務所ですからネット環境は家庭用で十分です。が、何となく多すぎる機器類。右から8ポート1000BESE-Tハブ、光変換機器、光電話用ルーター(無線なし)、IP電話対応ルーター(無線あり)24時間稼働。結構熱を発散してます。