長く愛する住宅を造る為に② 建築士として

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日本の人口が自然減となり国家として本格的な成熟期に入りました。そんな中、長期間住まいつづけられる家が求められ、長期優良住宅という名称と法律が昨年から本格運用されております。

「昔の民家はよかった。丈夫で100年位使えたし、いまも残っている民家は立派な構造だ」とおっしゃる方を耳にします。全くそのとおりです。しかしだから全てが昔と同じ構造や架構方法でよいかというと、それだけでは家の供給ができないと思います。
今も現存する立派な民家は、ある程度の財力がある人(地主)が作った邸宅がほとんどだからです。庶民が暮らしていた本当の民家は残ってません。ほとんどの人が現在は残っていない取り壊された家(借家)やに住んでいたのです。成熟期の今だからこそ普通の庶民が手にする長期間維持される家造りが求められております。・・・とここまでは昨日と同じです。

家造りの計画はまず周囲の環境、地盤の把握から始まります。所謂土地探しです。どこに住まいを構えるのか?どういった基準で土地を探すのか?は大切な第一歩です。私はよく土地は「ご縁」と申し上げます。この地上で同じ土地は2つとありません。それは人間の手で作り出されたものではない所謂「天然」の一部だからです。だからこそ「ご縁」では無いかと思います。そして決めては・・・自分の「直感」を信じましょう。技術者が語る台詞ではありませんが、そもそも「直感」とは、その人が過去に学んだ又は体験したもの全てを総動員して瞬間で判断している事になります。学校や駅が近いとかスーパーが近くにあると言うようなこまごました事が書いてあるマニュアル本に頼らず「ここだ!」と感じたところが都になります。もちろん親、親類の土地でも「ここだ」と感じればそこがよい土地です。
ですが必ず裏づけを取りましょう。裏づけは直感で決めた後付理由にもなります。
さて具体的な裏づけは、建築士(中立的な立場の)などの専門家に聞いて見ましょう。しかしその専門家が難色をしめした土地でも、そのデメリットを受け入れる事ができれば後はご自分の判断です。
土地とはそういうものです。とにかく直感が一番です。直感はただ単に物理的な問題ばかりではなく、その人の他人とは違う価値観で優先的に判断することになります。これは他人ではわかりません。「ここだ」と決めた時、そこに住んでいる自分を想像してとても「わくわく」すればそこはあなたにとってよい土地なのです。
仮に、仮に・・・将来その土地とご縁がなくなったとしても自分で決めた事に後悔も無いはずです。

Img04164 拙宅の土間(アトリエ)からデッキ越しに見える裏山が借景となる。

因みに私が20年前にご縁があったその土地は、バブル真っ盛りで今の値段で現在の5倍近い信じられないような単価でした。今金額を考えるとなんともいえない思いがありますが、現在楽しく生きているのでそれで良しとなるわけです。そんなものです。この山有り、海有りのこの土地は多少狭くとも大好きです。前日の庭が絶対必要と言った話と違うとのお声があると思いますが、庭は自分のものでなくとも借景(半永久に続く公園や河、海)でもよいのです。(笑)

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