高気密高断熱住宅の欠点② 床下暖房とシロアリ 新潟の家から

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Dscn6556 この写真は一昨年前に計画した「緑の家」の床下暖房で、発熱体を直接基礎に埋め込み蓄熱させる仕様の基礎築造前の写真です。勿論現在はエアコンで床下暖房するほうをお勧めしてますが、5年くらい前からこのような床下蓄熱暖房も行っております。

この写真は基礎スラブに発熱体(所謂ニクロム線)を入れ深夜電力で蓄熱させるため、そのコンクリートの温度は45度にもなる場合があります。いくら地中の断熱性能がよくてもこのこの温度では、地中への熱損失が大きいので断熱材を基礎の下全面に敷きこみます。

この写真の断熱材の厚さは50mmでスタイロフォームATを使ってます。この「AT」という選定が重要で、スタイロフォームの中でも「AT」だけネオニコチノイド系の防蟻剤を混入し断熱材自体にシロアリの食害を防ぐ効能を持たせています。「これにより断熱材がシロアリの蟻道やコロニーになったりする可能性がほとんど有りません」とのメーカー紹介があります。

無論可能性は0ではなく、多少の蟻害はあると想像できますが、大きな空隙ができることはないと思います。
ここが重要です。
多少加害があっても家そのものに影響を及ぼさない可能が高ければ、土に埋め込むことは問題はありません。また仮に蟻害があっても厚さ5cmですから、致命的な空隙ができるとは想像しにくいです。この家は埋め込む断熱材と家との縁が切れており、直接接しておりません。こういう配慮も肝心ですが、通常の施工では縁をわざわざ切ることは少ないでしょう。

しかしこのスタイロフォームATは普通の同等の断熱材の倍近い価格です。ですのでこういった防蟻性のある断熱材を使う工務店(建設会社)さんは多くありません。これは断熱材が地中に隠れてしまうので大きな加害があってもわからないからです。しかし大きな加害があれば、この断熱材を施工し蓄熱した熱を逃がさないように計画した意味がありませんね。

地中に埋められる断熱材がある場合は、必ず「防蟻性」のある断熱材かどうか確認が絶対必要です。
10年くらい前に基礎の下で断熱材のような発泡素材(防蟻剤無)を数十センチ埋め込む事で地盤改良する工法のメーカーが近隣県にありましたが、その時営業マンに

「その発泡材に蟻害はないのですか?」との問いに
「この材料はシロアリの食材ではないので蟻害はない。高速道路の路盤下地としても実績がある」
と答えてました。
しかし10年後の今の業界の統一見解では、

「シロアリは直接食べ物でない発泡性材料でも状況がよければ食べるし、コロニーも作る」

となってます。このことは昨日のブログのリンク先にしっかりと写真入りで解説があります。
http://www18.ocn.ne.jp/~union/131101.html

数十センチの厚さでシロアリの加害を受けたら怖い気がします。高速道道路のようにいつも補修ができるならよいのですが・・・。

このように地中内に設置する断熱材には細心の注意が必要です。当事務所は8年前に蟻害を受けてしまいその教訓を最大限生かし、建て主さんにご提案します。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする