快晴の青空の中、笹越橋の家の上棟が今日明日と行われる。台風が来る前に屋根の養生まで行けばという思いで急ピッチに進む現場。
いつものとおり背の高い基礎と建物立ち寸法。これを道路斜線にかからないように低く且つ目一杯で計画している。
「緑の家」は「無難な家」を第一に考え設計するが、今回は密集した住宅地において如何に有効に空間を作るかが第一となる。そこで半屋外空間を2階に造るべく2階の床とほぼフラットなバルコニーを計画した。
下写真は同じ2階に家族の間を造るという同様のコンセプトで設計した小新南の家である。
家族の間からバルコニーをみると、ほぼフラットな床の繋がりがわかると思うが、これは構造的に苦労する無難とは言えない特殊構造。完成すると壁や天井内に納まるのでわからなくなるが、この段階でしかコンパクトな家なのに木の使用量が半端な量ではないことがわかる。つまりコストが割高になるが、それよりこの土地の条件ではこれがベストと判断すれば迷わず「無難」から少し抜け出して採用する。
今日は間違いなく設計できたかの自身の確認であったが、明日は久し振りの本格的勾配天井の屋根通気層があるので「工事監理」として伺う予定。
コメント
水害のことを考えると土台、1階柱は集成材でも大丈夫でしょうか?
又基礎が高いので水害にはもってこいの住宅で良いと思いますが
高齢者の独り住まいになると玄関からの勾配スロ-プ15パ-セント
あれば大丈夫でしょうか?
ヤマダ様
>水害のことを考えると土台、1階柱は集成材でも大丈夫でしょうか?
土台に使われるレゾルシノール系接着剤の土台は「木」本体よりも水に強く剥離など一切おこしません。一柱に使われる高分子系接着剤はレゾ系接着剤より弱いですが24時間程度の水では剥離は起こさないとされております。心配ならレゾ系の柱を指定すると良いでしょう。それよりも・・・最近多い建材系耐力壁、制震ダンパーなどの方が水没想定はしていないので弱いでしょう。
>又基礎が高いので水害にはもってこいの住宅で良いと思いますが
高齢者の独り住まいになると玄関からの勾配スロ-プ15パ-セント
あれば大丈夫でしょうか?
大丈夫ではありません。
高齢者の一人住まい又は高高介護の二人世帯で車いすは全く危険なもので使用するなど考える事は現実ではありません。冷静に考えてみればわかりますが、高齢で車いす乗るほどになった人が自身の腕力で勾配を上れる事はできません。高齢者が高齢者の車いすを押すなんてとんでもないことです。若い人でも勾配があると大変なのに出来るはずがありません。一度ご自身で車いすに片手くらいの感覚(衰えた時の力)で勾配で乗る事をお勧めします。
もしどうしてもスロープならば・・・病院室内のスロープは1/20勾配(5%勾配)以下で、1/25だと結構穏やかで若い人が自身で乗るときに危険性が少ないです。屋外は更に滑り易いので緩くするなど注意が必要です。「緑の家」では電動リフトが現実的と思って薦めております。